第53話:新たな発見
◆ 温泉施設の要望
温泉複合施設のオープンから数週間――
施設は、大盛況だった。
でも――
ある問題が起きていた。
セバスチャンが、報告に来た。
伯爵の館。
執務室。
「康太郎様、温泉施設に要望が来ています」
おっさん「要望?」
セバスチャンは、説明した。
「はい」
「一つ目は、源泉かけ流しの湯屋です」
「現在の大浴場は、循環式ですが」
「源泉をそのまま使った特別な湯屋が欲しいと」
おっさんは、頷いた。
「……なるほど……」
セバスチャン「二つ目は、貸切風呂です」
「家族だけで入りたい、という要望です」
「特に、貴族の方々から」
おっさん「……確かに……」
「貴族は、他人と一緒に入るのを嫌がるかもな……」
セバスチャン「三つ目は、高級宿です」
「現在の宿泊施設は、普通の部屋ですが」
「部屋に温泉を引いた、特別な宿が欲しいと」
おっさんは、少し考えた。
そして――
「……全部、やろう……」
セバスチャン、驚く。
「全部、ですか?」
おっさんは、微笑んだ。
「……ああ……」
「需要があるなら、応える……」
「それに、収入も増える……」
◆ 温泉の拡張計画
数日後――
おっさん、ゴードン、オスカーが集まった。
温泉拡張の計画。
ゴードンが、設計図を広げる。
「源泉かけ流しの特別湯屋を、3つ作る」
「小さめの浴槽」
「でも、源泉をそのまま使う」
「贅沢だ」
おっさんは、頷いた。
「……いいな……」
ゴードン「次に、貸切風呂を5つ」
「家族で入れるサイズ」
「予約制にする」
おっさん「……それも、いい……」
ゴードン「そして、高級宿」
「10室」
「それぞれの部屋に、温泉を引く」
「部屋付き温泉だ」
おっさんは、感心した。
「……すごいな……」
オスカーが、補足する。
「料金は、通常の3倍に設定します」
「でも、貴族なら払えます」
「収入が、大幅に増えるでしょう」
おっさんは、微笑んだ。
「……よし、決まりだ……」
「拡張しよう……」
そして――
ゴードンが、さらに提案した。
「康太郎、伯爵の館にも温泉を引かないか?」
おっさん、驚く。
「……え?」
ゴードン「ああ」
「温泉施設から、管を引く」
「伯爵の館まで、距離はあるが」
「できないことはない」
「それに、俺の邸宅にも引きたい」
おっさんは、少し考えた。
「……でも、それは贅沢すぎないか?……」
ゴードンは、首を振った。
「いや」
「お前は、伯爵だ」
「それくらいの贅沢は、許される」
「それに、セシリアさんは妊娠中だ」
「温泉があれば、楽になる」
おっさんは、頷いた。
「……そうだな……」
「じゃあ、やろう……」
◆ 建設開始
温泉拡張工事が、始まった。
労働用ゴーレムが、働く。
源泉かけ流しの湯屋。
貸切風呂。
高級宿。
全てを、建設する。
そして――
伯爵の館とゴードンの邸宅への配管工事。
地下に、管を埋める。
長い距離。
でも――
ゴーレムのおかげで、早い。
数週間で、完成する予定。
◆ 山の探索
その頃――
おっさんは、さらなる開拓を考えていた。
温泉の奥。
山がある。
まだ、探索していない。
おっさんは、スカウトゴーレムを送った。
3体。
山を、調査する。
数時間後――
報告が来た。
映像が、映る。
山の斜面。
岩が、たくさん。
そして――
洞窟を、発見した。
大きな洞窟。
入口が、広い。
スカウトが、中に入る。
暗い。
でも――
スカウトには、暗視能力がある。
見える。
洞窟の中。
広い空間。
そして――
骨が、たくさん落ちている。
動物の骨。
魔物の骨。
おっさんは、気づいた。
「……これは……」
「魔物のねぐらだったのか……」
ゴードンも、見ている。
「ああ」
「魔物が、ここに住んでいた」
おっさんは、興奮した。
「……ということは……」
「宝があるかもしれない……」
ゴードン「そうだな」
「魔物は、光るものを集める習性がある」
「魔石や、鉱物があるはずだ」
◆ 洞窟の探索
翌日――
おっさん、ゴードン、真理、ダリウスが洞窟に向かった。
若者たちも、一緒。
武装している。
まだ、魔物がいるかもしれない。
洞窟の入口。
広い。
中に、入る。
暗い。
でも――
魔道具の明かりがある。
照らす。
骨が、たくさん。
動物の骨。
魔物の骨。
そして――
魔石が、転がっている。
緑の魔石。
黄色の魔石。
青い魔石。
おっさんは、拾い上げた。
「……魔石だ……」
「たくさん、ある……」
ゴードン「ああ」
「魔物が、集めたんだ」
さらに、奥へ進む。
広い空間。
そこには――
もっと多くの魔石。
そして――
鉱物。
金属の塊。
銀色に輝いている。
おっさんは、それを拾い上げた。
軽い。
でも――
硬い。
ゴードンが、鑑定する。
「……これは……」
「ミスリルだ」
おっさん、驚く。
「……ミスリル……!?」
ゴードン「ああ」
「伝説の金属だ」
「軽くて、硬い」
「魔法との親和性も高い」
「最高の武器や防具の素材だ」
おっさんは、興奮した。
「……すごい……」
「こんなものが、ここに……」
ゴードン「もっと、あるかもしれない」
「探そう」
一行は、洞窟を探索した。
ミスリルの塊が、いくつも見つかった。
合計で、100キログラム以上。
おっさんは、感動していた。
「……これだけあれば……」
「武器も、防具も、作れる……」
そして――
さらに奥。
小さな空洞。
そこに――
何か、光っているものがあった。
3つの小さな鉱物。
一つは、赤く輝いている。
一つは、金色に輝いている。
一つは、虹色に輝いている。
おっさんは、それを拾い上げた。
「……これは……?」
ゴードンも、見る。
鑑定しようとする。
でも――
分からない。
「……鑑定できない……」
「こんなこと、初めてだ……」
真理も、見る。
勇者の力で、感じる。
「……すごい力を感じます……」
「でも、何かは分かりません……」
おっさんは、慎重に鉱物をしまった。
「……とりあえず、持ち帰ろう……」
「後で、詳しく調べる……」
◆ 魔素の源
さらに奥へ進む。
洞窟の最奥部。
そこには――
不思議な光景があった。
地面から、何かが湧き出ている。
光る霧のようなもの。
青白い光。
おっさんたちは、近づいた。
真理が、気づいた。
「……これは……」
「魔素です……」
おっさん「魔素……?」
真理は、説明した。
「魔力の源です」
「魔素が、ここから湧き出ている……」
「だから、魔物がここに集まっていたんです……」
ゴードンも、理解した。
「なるほど」
「魔物は、魔素を求める」
「だから、この魔境に住んでいた」
おっさんは、魔素を見つめた。
「……これを、利用できないか?……」
ゴードンは、目を輝かせた。
「できる」
「魔素を利用した魔道具を作れば」
「もっと強力な魔道具ができる」
「それに、魔石を使わずに済む」
おっさん「……魔石を使わずに……?」
ゴードン「ああ」
「魔素を直接利用する魔道具だ」
「街の照明、暖房、冷房」
「全てを、魔素で動かせる」
「魔石の消費が、大幅に減る」
おっさんは、興奮した。
「……それは、すごい……」
「街の利便性が、上がる……」
ゴードン「ああ」
「でも、研究が必要だ」
「魔素を安全に利用する方法を、見つけないと」
おっさんは、頷いた。
「……頼む……」
「お前なら、できる……」
◆ 帰還と報告
洞窟から、帰還した。
おっさんたちは、大きな収穫を得た。
ミスリル、100キログラム以上。
謎の伝説級鉱物、3つ。
魔素の源。
全てが、貴重。
伯爵の館に戻った。
おっさんは、家臣たちに報告した。
「洞窟で、大きな発見があった」
「ミスリルが、たくさん採れた」
「それに、魔素の源も見つけた」
家臣たちは、驚愕した。
セバスチャン「ミスリル……!?」
オスカー「それは、すごいですね……」
フェリックス「経済的価値が、計り知れません……」
おっさんは、続けた。
「ゴードンに、魔素を利用した魔道具の開発を頼んだ」
「成功すれば、街がもっと便利になる」
家臣たちは、期待している。
「楽しみですね」
「康太郎様の領地は、本当にすごいです」
◆ 伯爵の館に温泉
数週間後――
温泉の配管工事が、完成した。
伯爵の館に、温泉が引かれた。
館の一角に、浴室が作られた。
立派な浴槽。
温泉が、満ちている。
湯気が、上がっている。
おっさんとセシリアが、初めて入った。
(別々の時間に、もちろん)
おっさんは、お湯に浸かった。
「……ああ……」
「気持ちいい……」
「自分の家で、温泉に入れるなんて……」
幸せそう。
セシリアも、後で入った。
妊娠6ヶ月。
お腹が、大きい。
温泉に、ゆっくり入る。
「……気持ちいいです……」
「体が、楽になります……」
希望も、一緒。
浅いお湯に、浸かっている。
「あー、うー」
楽しそう。
セシリアは、微笑んでいる。
「……希望も、気持ちよさそう……」
ゴードンの邸宅にも、温泉が引かれた。
ゴードンと真理が、入った。
ゴードンは、満足している。
「……最高だな……」
真理も、幸せそう。
「本当に、素敵ですね」
「ゴードンさん、ありがとうございます」
ゴードンは、真理を見た。
優しく微笑む。
「……こちらこそ……」
「お前と一緒に、入れて幸せだ……」
◆ 温泉拡張施設の完成
数週間後――
温泉拡張施設が、完成した。
源泉かけ流しの湯屋、3つ。
貸切風呂、5つ。
高級宿、10室。
全てが、整った。
オープン初日。
大盛況。
貴族たちが、殺到した。
「源泉かけ流し、最高だ!」
「貸切風呂、素晴らしい!」
「部屋付き温泉、贅沢だ!」
料金は、通常の3倍。
でも――
貴族たちは、気にしない。
喜んで、払う。
オスカーが、報告した。
「康太郎様、収入が倍増しました」
おっさんは、微笑んだ。
「……良かった……」
◆ ゴードンの研究
ゴードンは、魔素の研究を始めた。
工房に、魔素を少量持ち帰った。
特殊な容器に、入れている。
安全に、保管する。
そして――
魔素を利用した魔道具の試作。
照明用魔道具。
魔素を、エネルギー源にする。
魔石を、使わない。
試してみた。
起動させる。
光った。
明るい光。
しかも――
ずっと、光り続ける。
魔素が、供給され続けるから。
ゴードンは、興奮した。
「……成功だ……!」
「魔素を、利用できた……!」
おっさんも、見ている。
「……すごいな……」
ゴードン「ああ」
「これを、街中に設置すれば」
「夜でも、明るい街になる」
「魔石も、消費しない」
おっさんは、感動した。
「……素晴らしい……」
「街が、もっと便利になる……」
ゴードン「でも、まだ問題がある」
おっさん「何だ?」
ゴードン「魔素を、どうやって街中に送るかだ」
「配管のようなもので、送る必要がある」
「それを、開発しないと」
おっさんは、頷いた。
「……時間をかけて、いい……」
「焦らず、安全に開発してくれ……」
ゴードン「了解した」
◆ 謎の鉱物
ある日――
おっさんは、謎の鉱物を見ていた。
3つの小さな鉱物。
赤く輝いているもの。
金色に輝いているもの。
虹色に輝いているもの。
美しい。
でも――
何なのか、分からない。
ゴードンも、鑑定できなかった。
おっさんは、考えた。
(……いつか、分かる時が来るだろう……)
(……それまで、大切にしまっておこう……)
おっさんは、鉱物を金庫にしまった。
厳重に、保管する。
グリーンヘイブン。
新たな発見が、続いている。
温泉拡張。
ミスリル採掘。
魔素の利用。
全てが、順調。
おっさんの挑戦は、続く。
(次回:第54話「循環する街」に続く)




