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52歳のおっさん、異世界転移したら下水道に捨てられた――下水の汚物は宝の山だった  作者: よっしぃ@書籍化


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第39話:人型ゴーレム

◆ 人型ゴーレムの設計


数日後――


ゴードンの工房。


ゴードンが、新しい設計図を描いていた。


人型ゴーレム。


二足歩行。


二本の腕。


手には、五本の指。


真理も、隣で見ている。


「人型なんですね」


ゴードン「ああ」


「労働用は、細かい作業が必要だ」


「荷物を持つ、道具を使う」


「だから、人型がいい」


おっさんも、設計図を見ている。


「大きさは?」


ゴードン「人間より、少し大きい」


「2メートルくらい」


「力も、人間の数倍」


「重い荷物も、運べる」


おっさんは、頷いた。


「……いいな」


「これができたら、建設が捗る」



◆ 魔石不足の問題


しかし――


問題があった。


ゴードンが、おっさんに言った。


「康太郎、魔石が足りない」


「人型ゴーレムを作るには、もっと必要だ」


「それに、各国への輸出もある」


おっさんは、少し考えた。


「……もっと、集めるしかないな」


「各地の下水道を、もっと徹底的に調べる」


「根こそぎ、回収する」


ゴードン「下水道か……」


「また、調査隊を派遣するのか?」


おっさんは、頷いた。


「……ああ」


「でも、今回はもっと大規模にやる」



◆ 貴族たちの反応


数日後――


噂が、王都に広まった。


グリーンヘイブンが、下水道から大量の魔石を採掘していると。


貴族たちが、興味を示した。


「魔石が、下水道に?」


「そんなに、あるのか?」


「なら、俺たちも採掘すれば……」


「金になるぞ」


何人かの貴族が、実際に下水道に向かった。


でも――


入口で、引き返した。


臭い。


汚い。


暗い。


気持ち悪い。


貴族の一人が、顔をしかめた。


「……無理だ……」


「こんな場所、入れない……」


「服が汚れる……」


他の貴族も、同じ反応。


「吐きそうだ……」


「帰ろう……」


「魔石なんて、どうでもいい……」


貴族たちは、すぐに諦めた。


下水道には、向かわない。


金より、プライドが大事だった。



王都の宮廷。


貴族たちが、話し合っていた。


「下水道は、無理だな」


「あんな場所、行けない」


「平民にやらせればいい」


「そうだな」


「俺たちは、上から指示を出すだけだ」


でも――


平民を雇っても、うまくいかなかった。


下水道は、危険。


魔物がいる。


平民たちは、怖がって深く潜らない。


結局、貴族たちは魔石採掘を諦めた。


「……グリーンヘイブンに、任せよう」


「あいつらは、慣れてるんだろう」



◆ 杖型浄化魔道具の改良


グリーンヘイブン。


ゴードンの工房。


おっさんが、ゴードンに提案した。


「ゴードン、下水道探索を快適にできないか?」


ゴードン「快適に……?」


「ああ」


「臭いと汚さを、何とかしたい」


おっさんは、少し考えた。


「……実は、昔……」


「最初に下水道に入った時」


「転倒して、偶然……」


「杖に魔石が接触したんだ」


「そしたら、すごい浄化が起きた」


「周囲の空気と水が、一瞬で綺麗になった」


ゴードン、目を輝かせる。


「……それだ!」


「魔石を杖にセットすれば……」


「浄化魔道具になる!」


「でも、あの時は偶然だったから……」


「安定的に使えるように、改良が必要だな」


おっさんは、頷いた。


「……そうだ」


「量産もしたい」


「調査隊全員に、持たせたい」



ゴードンは、すぐに改良を始めた。


杖型の魔道具。


長さ1メートルほど。


先端に、魔石を固定する装置。


青い魔石をセット。


浄化の回路を組み込む。


安定的に起動できるように。


スイッチも、追加。


起動すると、周囲の空気と水を浄化する。


臭いが消える。


汚れも、分解される。


数日後――


改良版が、完成した。


ゴードンが、おっさんに見せる。


「これだ」


「改良版の浄化の杖」


「魔石を安定的に固定できる」


「スイッチで、簡単に起動できる」


おっさんは、杖を受け取った。


持ってみる。


軽い。


扱いやすい。


「……いいな」


ゴードン「起動させてみろ」


おっさんは、杖を起動させた。


青い魔石が、輝く。


周囲の空気が、綺麗になる。


爽やかな風。


おっさん、驚く。


「……すごいな……」


「これなら、下水道でも快適だ……」


ゴードンは、微笑んだ。


「ああ」


「臭いも、汚れも、気にならない」


「誰でも、下水道に入れる」



◆ 実地テスト


翌日――


おっさんとゴードンは、実地テストを行った。


グリーンヘイブンの下水道。


杖を持って、入る。


暗い。


でも――


臭くない。


浄化の杖が、周囲を浄化している。


空気が、綺麗。


おっさん、感心する。


「……本当に、快適だな……」


ゴードン「ああ」


「これなら、長時間でも大丈夫だ」


二人は、奥へ進んだ。


水が流れている。


でも、汚くない。


杖が、浄化している。


透明な水。


おっさんは、水に触れた。


冷たい。


でも、綺麗。


「……すごい……」


「まるで、湧き水みたいだ……」


ゴードン「浄化の力だ」


「これなら、誰でも下水道を探索できる」


おっさんは、頷いた。


「……ああ」



二人は、さらに奥へ。


最深部。


魔石が、たくさんある。


青、紫、白。


おっさんは、魔石を採掘した。


袋に詰める。


快適に作業できる。


臭いも、汚れも、気にならない。


ゴードン「……これは、革命的だな」


「杖一本で、下水道が変わる」


おっさんは、微笑んだ。


「……ああ」


「でも、これは秘密にしよう」


ゴードン「秘密……?」


「ああ」


おっさんは、真剣な顔で言った。


「この杖が広まったら……」


「貴族たちも、下水道に来る」


「魔石を、奪い合いになる」


「それは、避けたい」


ゴードンは、少し考えた。


そして――


「……分かった」


「この杖は、俺たちだけの秘密だ」


「調査隊にだけ、渡す」


「外部には、教えない」


おっさんは、頷いた。


「……そうしよう」



◆ 大規模な魔石採掘


数週間後――


おっさんは、大規模な魔石採掘を行った。


調査隊を、再び派遣。


今回は、さらに大規模。


50人以上。


全員に、浄化の杖を渡した。


「これを使え」


「下水道が、快適になる」


調査隊のメンバーたち、驚く。


「本当ですか!?」


「試してみろ」


メンバーの一人が、杖を起動させた。


周囲の空気が、綺麗になる。


「……!」


「すごい……!」


「臭くない……!」


みんな、歓声を上げる。


「これなら、下水道も怖くない!」


「たくさん、魔石を集められる!」


おっさんは、微笑んだ。


「……頼んだぞ」



調査隊が、各地の下水道へ向かった。


浄化の杖を使って。


快適に探索する。


最深部まで。


魔石を、根こそぎ採掘する。


青、紫、白。


全て、回収する。


数週間後――


調査隊が、帰還した。


大量の魔石。


袋が、何十個も。


おっさんとゴードンは、集計した。


黄色い魔石:200個


青い魔石:150個


紫の魔石:80個


白い魔石:20個


合計:450個


ゴードン、目を見開く。


「……すごい量だな……」


おっさんは、頷いた。


「……ああ」


「これだけあれば、当分困らない」


「人型ゴーレムも、作れる」


「各国への輸出も、できる」



◆ 魔石の独占


グリーンヘイブンは、事実上、魔石を独占していた。


他の誰も、下水道に潜らない。


貴族は、プライドが許さない。


平民は、危険すぎる。


そして――


浄化の杖の存在を、誰も知らない。


おっさんたちだけが、快適に下水道を探索できる。


リーナが言った。


「コータロー、これって……」


「独占状態よね」


おっさんは、頷いた。


「……ああ」


「でも、悪いことじゃない」


「俺たちは、魔石を正しく使ってる」


「多くの人を、救ってる」


リーナは、微笑んだ。


「そうね」


「あんたなら、信用できるわ」



◆ 人型ゴーレムの製作開始


工場。


ゴードンが、人型ゴーレムの製作を始めた。


職人たちが、協力する。


鉄を切る。


火で熱する。


叩く。


曲げる。


人型の体。


二本の脚。


二本の腕。


手には、五本の指。


細かい作業。


職人たちは、真剣に取り組む。


ゴードンが、指揮する。


「もっと丁寧に」


「ここは、特に重要だ」


「手の関節を、滑らかに動くようにしろ」


職人たちは、頷く。


「はい!」



数週間後――


最初の人型ゴーレムが、完成した。


高さ2メートル。


人間より、少し大きい。


鉄製の体。


でも、人間のような形。


胴体の中心に、紫の魔石。


回路が、全身に張り巡らされている。


腕には、力を増幅する回路。


脚には、バランスを取る回路。


ゴードンが、起動スイッチを入れた。


魔石が、輝き始める。


紫の光。


回路に、魔力が流れる。


ゴーレムが、動き始めた。


目が光る。


ゆっくりと、立ち上がる。


二足歩行。


バランスを取りながら。


職人たち、歓声を上げる。


「立った!!」


「二本足で!!」


「すごい!!」


ゴードンは、満足そうに頷いた。


「……よくやった」



◆ 人型ゴーレムのテスト


ゴードンは、人型ゴーレムをテストした。


まず、歩行。


ゴーレムが、ゆっくりと歩く。


一歩、一歩。


バランスを取りながら。


少し不安定。


でも、歩ける。


ゴードン「……まだ、改良が必要だな」


「バランス回路を、調整しよう」


次に、腕の動作。


ゴーレムが、腕を動かす。


上げる、下げる。


曲げる、伸ばす。


スムーズ。


ゴードン「……腕は、完璧だ」


次に、手の動作。


ゴーレムが、指を動かす。


一本ずつ。


細かく。


そして――


荷物を掴んだ。


木箱。


重い木箱。


でも、ゴーレムは簡単に持ち上げた。


ゴードン、目を輝かせる。


「……素晴らしい……」


「人間の数倍の力だ……」



おっさんも、見ていた。


「……すごいな、ゴードン」


「これなら、建設作業も捗る」


ゴードンは、頷いた。


「ああ」


「石を運ぶ、木材を運ぶ」


「全部、ゴーレムがやれる」


おっさんは、微笑んだ。


「……労働力不足が、解消されるな」



◆ 学習と改良


ゴードンは、人型ゴーレムにも学習をさせた。


何度も、何度も。


荷物を運ぶ。


道具を使う。


石を積む。


木材を切る。


様々な作業。


ゴーレムが、学習していく。


魔石の『記憶』が、働く。


数週間後――


人型ゴーレムは、ほぼ自律的に作業できるようになった。


指示を出せば、理解する。


「あの荷物を、あそこに運べ」


ゴーレムが、動く。


荷物を掴む。


指定された場所に運ぶ。


置く。


ゴードン「……完璧だ……」


おっさんも、満足した。


「……これで、量産しよう」



◆ 労働用ゴーレムの量産


工場。


職人たちが、人型ゴーレムを量産し始めた。


防衛用ゴーレムの時と同じ。


分業制。


効率的。


一号機、二号機、三号機……


次々と、完成していく。


最終的に、10体。


全て、人型。


高さ2メートル。


紫の魔石を搭載。


工場の前に、並んでいる。


10体の人型ゴーレム。


壮観。


職人たちは、誇らしげ。


「俺たちが、作ったんだ」


「人型のゴーレム」


「すごいな」


おっさんは、感動していた。


「……よくやった」


「これで、街がもっと発展する」



◆ 建設現場への配備


翌日――


人型ゴーレムを、建設現場に配備した。


グリーンヘイブンでは、新しい建物を建設中。


学校、病院、住居。


たくさんの建設現場。


人型ゴーレムが、働き始めた。


石を運ぶ。


木材を運ぶ。


重い荷物も、軽々と。


人間の数倍の速さ。


建設作業員たちは、驚いた。


「すごい……」


「あっという間だ……」


「これなら、すぐに完成する……」


おっさんは、微笑んだ。


「……これで、街がもっと発展する」



数週間後――


新しい学校が、完成した。


大きな学校。


たくさんの教室。


人型ゴーレムのおかげで、早く完成した。


次に、病院。


これも、すぐに完成。


大きな病院。


最新の設備。


リリアとエリアスが、喜んでいる。


「これなら、もっと多くの人を治療できます!」


住居も、次々と完成。


綺麗な家。


頑丈な家。


住民たちが、新しい家に引っ越す。


笑顔。


幸せそう。


グリーンヘイブンは、どんどん発展していった。



◆ 国王からの視察


数週間後――


国王エドワード三世が、グリーンヘイブンを視察に来た。


宰相アルバートも、一緒。


おっさんが、出迎える。


「陛下、ようこそ」


国王は、街を見渡した。


綺麗な街。


整備された道路。


立派な建物。


人型ゴーレムが、働いている。


国王、驚愕する。


「……素晴らしい……」


「これが、グリーンヘイブンか……」


「まるで、大都市のようだ……」


おっさんは、微笑んだ。


「……ありがとうございます」


国王は、人型ゴーレムを見た。


「あれは……?」


「労働用ゴーレムです」


「人型で、作業ができます」


国王は、感動していた。


「……見事だ……」


「ゴーレムが、働いている……」


「これが、未来か……」



国王は、おっさんに言った。


「康太郎殿」


「王都にも、労働用ゴーレムを配備したい」


「可能か?」


おっさんは、頷いた。


「……はい」


「数体、提供できます」


国王は、喜んだ。


「ありがとう」


「これで、王都も発展する」



◆ セシリアとの夜


夜。


おっさんとセシリアが、部屋にいる。


赤ちゃん・希望が、眠っている。


セシリアが言った。


「コウタロウさん、すごいですね」


「人型のゴーレムまで、作って」


「街も、どんどん発展してます」


おっさんは、頷いた。


「……ああ」


「でも、まだまだだ」


「やりたいことが、たくさんある」


セシリアは、おっさんを見上げた。


「……でも、たまには休んでくださいね……」


おっさんは、セシリアを抱きしめた。


「分かってる」


「お前と、希望が、いるから」


「頑張れるんだ」


セシリアは、涙を流した。


「……ありがとうございます……」



おっさんは、窓の外を見た。


人型ゴーレムが、街を巡回している。


防衛用ゴーレムも、警備している。


グリーンヘイブンは、守られている。


発展している。


希望が、輝いている。


おっさんは、微笑んだ。


(……これが、俺の作った街だ)


(みんなと一緒に、作った街だ)


(これからも、守り続ける)



グリーンヘイブン。


静かな夜。


でも、温かい。


ゴーレムが、働いている。


街が、発展している。


新しい時代が、来ている。


おっさんの物語は、続く。



(次回:第40話「探索用ゴーレム」に続く)

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