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52歳のおっさん、異世界転移したら下水道に捨てられた――下水の汚物は宝の山だった  作者: よっしぃ@書籍化


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第15話:新しい仲間

 ◆ 新しい街に到着


 新しい街。


 おっさん、セシリア、リリアを乗せた自走式カートが到着した。


 住民たちが、出迎える。


「おかえりなさい!」


「リーダー! セシリアさん!」


 リーナが駆けつける。


「おかえり」


 そして、リリアを見る。


「……この子は?」


 おっさんが説明する。


「元王都の聖女、リリアだ」


「これから、この街で暮らす」


 リーナは、驚いた。


「聖女……!?」


 住民たちも、ざわつく。


「聖女様が……!」


「この街に……!」


 リリアは、緊張している。


 おっさんが言った。


「リリアは、勇者に襲われた」


「俺たちが助けて、ここに連れてきた」


 住民たち、怒りの表情。


「勇者が……!」


「ひどい……」


 リーナが、リリアに近づく。


「よく来たわね」


「ここは、安全よ」


「勇者もいないし、みんな優しい」


 リリアは、涙を流した。


「……ありがとうございます……」



 ◆ 街を見て感動


 リリアは、街を見渡した。


 綺麗な住居。


 広い畑。


 共同浴場。


 笑顔の住民たち。


「……すごい……」


 リリアは、感動している。


「こんなに、素敵な街……」


 セシリアが微笑む。


「コウタロウさんが、作ってくれたんです」


「みんなで、力を合わせて」


 リリアは、おっさんを見た。


「コウタロウさん……すごいです……」


 おっさんは、照れくさそうに笑った。


「いや、みんなのおかげだ」


 ゴードンが駆けつける。


「おお、戻ったか」


「ゴードンさん!」


 セシリアが嬉しそうに言う。


 ゴードンは、リリアを見た。


「……新しい仲間か?」


「はい」


 おっさんが説明する。


「元王都の聖女、リリアだ」


 ゴードンは、頷いた。


「よろしくな」


 リリアは、頭を下げた。


「よろしくお願いします」



 ◆ リリアの部屋


 住民たちが、リリアの部屋を用意してくれた。


 小さいけど、綺麗な部屋。


 ベッド。


 机。


 窓からは、街が見える。


「……ここが、私の部屋……」


 リリアは、感動している。


 セシリアが言った。


「私の部屋の隣です」


「何かあったら、すぐに呼んでください」


「はい……ありがとうございます……」


 リリアは、涙を流した。


「本当に……こんなに優しくしていただいて……」


 セシリアが、リリアの手を握る。


「大丈夫です」


「ここは、あなたの家です」



 ◆ 引継ぎ


 夜。


 リリアが、セシリアに書類を渡す。


「これが、聖女の引継ぎ資料です」


 治療の記録。


 魔法の使い方。


 王都の人々の情報。


 セシリアは、丁寧に受け取る。


「ありがとうございます」


 リリアは、深く頭を下げた。


「本当に、ありがとうございました」


「セシリアさんに、助けていただいて……」


 そして――


 リリアは、涙を流した。


「……ごめんなさい」


 セシリア、驚く。


「え?」


「セシリアさんは……警告してくれていたのに……」


 リリアは、泣いている。


「私、何も役立てられませんでした……」


「勇者様から、逃げることもできなくて……」


「セシリアさんの警告を、活かせませんでした……」


 セシリアは、リリアを抱きしめた。


「違います」


「リリアさんは、何も悪くありません」


「でも……」


「悪いのは、勇者です」


 セシリアは、優しく言った。


「あなたは、被害者です」


「自分を責めないでください」


 リリアは、セシリアに抱きつく。


「……ありがとうございます……」


「本当に……ありがとうございます……」



 おっさんが、部屋に入ってくる。


 二人を見て、温かい目で見守る。


(……セシリアは、本当に優しいな)


(だから、俺は……)


 おっさんは、少し考えた。


(……いや、今はいい)


(今は、二人を見守ろう)



 ◆ 夜の会話


 おっさん、セシリア、リリアが、星空を見上げている。


「……綺麗ですね」


 リリアが呟く。


「ああ」


 おっさんが答える。


 リリアは、二人を見た。


 セシリアが、おっさんに寄り添っている。


 顔をすりすりしている。


 おっさんは、諦めた顔。


 リリアは、微笑んだ。


「……お二人、仲がいいんですね」


 セシリアが顔を赤くする。


「そ、そうですか?」


「はい。とても」


 おっさんが笑う。


「まあ、な」


 リリアは、幸せそうに言った。


「私も、こんな風に……」


「いつか、誰かと……」


 セシリアが励ます。


「大丈夫です」


「きっと、素敵な人に出会えます」


 リリアは、微笑んだ。


「……ありがとうございます」


 おっさんが言った。


「でも、焦るな」


「まず、自分を大事にしろ」


 リリアは、頷いた。


「……はい」



 ◆ 診療所の計画


 翌日――


 ゴードンが言った。


「リリア、お前は治療ができるんだろ?」


「は、はい……」


「なら、診療所を作ろう」


「診療所……?」


 セシリアが説明する。


「この街にも、病気や怪我をする人がいます」


「リリアさんと私で、治療ができたら……」


 リリアは、目を輝かせた。


「……いいんですか?」


「当然よ」


 リーナが言った。


「あんた、聖女でしょ?」


「人を助けるのが、仕事でしょ?」


 リリアは、頷いた。


「……はい!」


「私、頑張ります!」


 おっさんが言った。


「よし、じゃあ建設を始めよう」


「診療所を、街の中央に作る」


「みんなが、アクセスしやすいように」



 ◆ 診療所の建設


 数日後――


 診療所が完成した。


 土の魔道具で、基礎を作る。


 木材を組み立てる。


 石を積む。


 広い部屋。


 ベッドが並んでいる。


 治療用の魔道具が置いてある。


「……完成です!」


 セシリアが嬉しそうに言う。


 リリアも、感動している。


「こんなに立派な……」


 おっさんが言った。


「これで、病気や怪我の人を助けられる」


「リリアとセシリア、よろしく頼む」


 二人は、頭を下げた。


「はい!」



 ◆ 最初の患者


 その日の午後――


 住民が、診療所に来た。


「すみません……」


「怪我をしてしまって……」


 手を怪我している。


 セシリアとリリアが、診察する。


「大丈夫ですよ」


「すぐに治療します」


 治療の魔道具を使う。


 光が走る。


 傷が、塞がっていく。


「……おお!」


「本当に、治った!」


 住民が、驚いている。


「ありがとうございます!」


「聖女様、ありがとうございます!」


 リリアは、微笑んだ。


「いえ……」


「これが、私の役目ですから」


 セシリアも、嬉しそう。


「リリアさん、良かったですね」


「はい!」



 ◆ 数ヶ月後


 数ヶ月が経った。


 新しい街は、さらに発展していた。


 診療所は、大盛況。


 セシリアとリリアが、毎日多くの患者を治療している。


 市場ができた。


 リーナが、商売を教えている。


 学校ができた。


 おっさんが、子供たちに読み書きを教えている。


 畑も、豊かに実っている。


 住民たちの顔が、明るい。


 平和な日々。



 おっさんは、街を見渡した。


(……ここまで来たか)


(みんな、幸せそうだ)


 セシリアが、隣に来た。


「コウタロウさん」


「ん?」


「私、幸せです」


 セシリアは、おっさんの腕に抱きつく。


「この街で、みんなと暮らせて……」


「コウタロウさんと一緒にいられて……」


 セシリアは、顔をすりすりする。


 おっさん、笑った。


「……俺も、幸せだよ」


 リリアも、駆けつける。


「コウタロウさん! セシリアさん!」


「患者さんが、お礼の品を持ってきてくれました!」


 嬉しそうに報告する。


 おっさんは、二人を見た。


(……本当に、幸せだな)


(この日々が、ずっと続けばいいのに……)



 でも――


 その平和は、長くは続かなかった。



 ◆ 使者の到着


 ある日――


 王都から使者が到着した。


 馬に乗っている。


 顔色が悪い。


 緊張している。


 住民たちが、ざわつく。


「王都の人が……」


「また、何か……?」


 おっさんが出迎える。


「また、何か用か?」


 使者は、深く頭を下げた。


「お願いがあります……」


「何だ?」


 使者は、震える声で言った。


「王女様を……」


「助けていただきたいのです……」


 おっさん、顔をしかめる。


「……王女を?」



(次回:第16話「王女の罪と救い」に続く)

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