表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
なんか短いやつ、まとめてます。  作者: うちの生活。


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/15

赤い服のおじさん。

「そろそろ、バイトの人が来る時間よね」

「はい」

「⋯だとしたら、あの人かな?」

「⋯そうかもしれません」


 今日はコンビニ前のスペースでクリスマスケーキを売る。でも、人数が足りないから今日だけ臨時のバイトを募集した。なんとしても来てもらうために経験、年齢、性別の指定はしていない。だから今、店内を覗いている人がそうかもしれない。今日に合わせてなのか、赤いセーターを着ている、60代くらいのおじさんだ。


「あの赤い人、店の中に入ってきませんね」

「声をかけるべきかな?」

「そうですね。どうしていいのかわからないのかもしれませんし」

「⋯ちょっと行ってくるか」


 外に出て、店内をのぞいているおじさんに声をかけた。


「あの、アルバイトにこられた方ですか?」

「ん?」


 おっと、違った?お客様だったかな?


「今日のアルバイトの方ではないですか?」

「ん?」


 あれ?思いっきり後ろを見ているぞ?


「ええと、赤いセーターの貴方に聞いてるんですけど⋯」

「赤いセーター?」


 え、それ違うの?!


「赤いのは俺だな。仕事ってなんだ?」

「このコンビニのアルバイトです。違いましたか?」

「コンビニ?仕事?やるのか?」

「応募された方では⋯?」

「応募?したのか?」

「違うんですかねぇ?!」


 かみあってるようで、かみあってない会話に思わず声が大きくなってしまった。


「それで?何するんだ?」

「ええと、ケーキの販売の仕事です⋯」

「ケーキ??」

「はい。クリスマスケーキです」

「なんだ、それ?」

「え?」


 ⋯⋯⋯⋯え?


「えぇと、あの⋯」


 どうにか、続く言葉を話そうとしていたら⋯。


「ちょっと!とよおちゃん!」

「ん?なんだ?」

「なんだ?じゃないよ!ケーキ買ってきてって言ったでしょ?!」

「ケーキ??」

「えぇ?!」


 赤いセーターのおじさんに、30代くらいの女性が話しかけた。娘さんだろうか?


「もう!あ、お店の人ですか?このケーキください!」

「え?⋯あ、はい⋯」


 お客様だったんだ?


「これがケーキなのか?」

「昨日も教えたじゃん?!」

「そうなのか?」

「そうだよ!」

「知らねぇな」

「んもぅ⋯」

「はい、こちらのケーキをどうぞ」

「とよおちゃん、ほら受け取って」

「何をだ?」

「だから、ケーキだよー」

「ケーキ??」

「んもぅ⋯」


 結局、ケーキは女性が受け取った。去っていくのを眺めていると、いつものバイトが近づいてきた。


「⋯店長、今日の臨時の人は来ないってことっすかね」

「そうかもね⋯」


 なんだったの⋯。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ