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胡桃割革命  作者: 庵地 紋
ヴァルハラへ
17/23

会議や、会議〜!

「さぁ!会議や会議や、」

 やけにテンション高めなヘリウム。

「ノリノリですね、ヘリウムさん…」

「会議は、楽しい。Do you understand?(わかったかい?)」

「英語だ…!ヘリウムさんって英語喋れるんですか…?」

 メイコは驚いきながらそう言った。 

「ヘリウムさんは…会議の時はいつも…あんな感じ…母語が英語なんだって…」

 ネオンが少しモジモジしながら、少し話すのに緊張しながらも、そう言った。かわいいと思います。

「ヘリウムさん、今は真面目な会議ですよ。ふざけていては話が進みません。」

 パラジウムがキツめに言った。

「まぁまぁまええやないの、こっちも、2人と初めての会議やから、テンション上がってんねん」

 パラジウムと悠帆はやれやれと言いたげな顔をしていた。

「ほな、本題に入るで。今日はもちろんヴァルハラでの、行動などについてや。ヴァルハラは前にもやった通り、世界政府の機関、世界情報神オーディンの管轄施設や。というわけで!」

 ヘリウムはバンと強く机を叩いて、立ち上がった。

「政府の機関の説明をするで!」

 そう言って張り切りながらヘリウムはカラカラとホワイトボードを持ってきて、ペンの蓋を取った。

「政府の機関は9つあるんやけど、だいたい作りは同じやから安心してな」

 そういながらヘリウムはホワイトボードに図のような物を描き始めた。

「まず、機関の一番上には担当惑者と呼ばれる奴が、簡単に言うとCEOみたいなやつがいる。コイツラが集まったのが、俗に言う『王位九星おおいきゅせい』や」

「王位九星って…あの、ちょっと前に出くわした、あの…誰でしたって?あの…スーツで刀の…」

土星偶冥つちぼしぐうめいですね、彼も、機関の担当惑者ですね。確か…世界陸ヨルズ…世界の土地の管理をしている期間ですね」

「土地の管理…?」

「世界の土地は、ほぼ全て政府によって管理されています。俗に、地区と呼ばれる区分は、世界政府が管理しやすいように分けられたもです。元々世界には、大小さまざまな国があったそうですが、世界政府が発足して、小さな国などは大きな国と統合し、一つの大陸につき、11個の地域を作ったそうです。それで、地域の名は、その大陸で多く使われていた言語の数字で呼ばれている。独龍大陸なら中国語で、ハホ大陸なら英語で、管理されてます」

「そういえば…今までいた独龍大陸のリウ地域のリウって、中国語で六って意味だったって…」

「メイコ…なんで知ってるんだよ…」

「仮にも私は、大企業の御曹司だからね、外国語は色々マスターしてるんだよ、」

 メイコはフフンと、ドヤ顔でそう言った。

「え?御曹司?メイコってそんなご令嬢やったん?」

 一同はえ?っと不意に豆鉄砲をぶっ放されたような顔をして驚いていた。

「あれ…?言ってませんでしたっけ?私はここに来る前、『遠獄グループ』っていう証券会社の一人娘で、御曹司だから色々教養はしっかりさせられてたんですよ…」

「お嬢様だ…」

「それでメイコはん?一体どんな教育をされたはったんですか?」

「ヘリウムさん、唐突にメイコに敬語を使いださないでぐださい。」 

「ははは!冗談やんけ、さて、話が脱線して住宅街にまで被害が及ぶ大事故起こしてしもおてるから、戻すで」

 ヘリウムはふざけた発言をしながらも、信玄な顔に戻った。

「今回の潜入における潜入者は、ネオン、悠帆、メイコ、パラジウム、以上4名。オペレーターは俺、ヘリウムが担当する」

「オペレーター?なんですかそれ?」

「オペレーターは、通信によってサポートするやつや、俺は直接の戦闘とかになったら足引っ張るだけやからな。俺は電脳戦専門やし。どちらかと言うと、キセノンの方がオペレーターとしては上手やけどな」

「…そういえば…ヘリウムさん…きっ…今日は…キセノンちゃん…どこに…?」

「キセノン?今日はなんか大事な…会議?がある言うて来なかったで」

「会議…?」

「まぁ、キセノンのことやし、行きたくないとかでの言い訳やと思うけどな、アハハw」

「ヘリウムさん。決めつけはよくないです。彼女にだって事情があるのですよ」

 パラジウムがまたキツめに言った。

「ははwすまんすまん。で、ここで重要情報なんやが…とは言え前にも言ったか、ヴァルハラには、もうすでに一人潜入しているものがいる」

「あぁ、そういえば言ってましたね…」

「そう、その名も、『クリプトン』。鬼凱子の1人、半減軍潜入部隊隊長、潜入プロ双子の弟だ」

「双子…?」

「まぁ、クリプトンには兄がいて、そいつも、とある所に潜入しとるやけど…まぁ、それはまた今度や、今度、Next time,Next time」

「で、そのクリプトンさんがどうしたんですか?」

 メイコがヘリウムの発言を無視して質問した。英語に反応してくれなくなって、ヘリウムは少しショボンな顔をした。

「…まぁ、そのクリプトンってやつにも頼るといいと思うで、」

「そうですか、わかりました。ありがとうございます」

 そんなこんなで、結局、論点が脱線どころか脱獄するレベルの会議は終わった。

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