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#3

ファミレスから帰宅し現在19:00。

流石に遊助の奢りで夕飯を済ませるのは気が引けたのでデザートが片付いた所でお開きとなった。


「みんなお腹空いてる?何か作ろっか?」


鈴凪の提案に晃にーのみ挙手、二人が台所に引っ込んだので居間には凌にーが残った。


「凛ちゃーん、今朝の約束覚えてるー?」


悪ーい笑顔を浮かべる凌にー獲物を前にした猛獣の姿が重なった。

また、お尻叩きか。


私が観念したので凌にーの指示通り四つん這いになる。

全く遥は実の妹の尻を叩く男の何処がいいんだか……。


凌にーは相変わらずの悪人面で私の傍で素振りをしている。

この体勢は恥ずかしいし、いつ叩かれるか分からないから怖いし、早く終わらせて欲しい。


「早くしてよー」


凌にーの方を伺うと口元を押さえて何やら考えている。


「スカートの上からじゃあ、お仕置きにならないなー」


はい?

言葉の意味がわからないんだけど……。


「凛ちゃん、スカート捲ろっか?」


「……」


鈴凪の件もあったし、ここまでは……仕方ないのか。

とはいえ鈴凪はピンクだったけど、今の私は……。


「凌にー」


「なーに?凛ちゃん」


「白なんで、あんまり見ないでね」


パンツきったねとか言われたら、流石に私も立ち直れない。


「りょーかい!」


私がスカートを捲くり、晒した白パンツ。

振りかぶった凌にーの平手が、私のお尻を捉えた。


「凌お兄ちゃんと凛凪ちゃんの分も作っちゃった……」


バシーンという快音が、居間に響く。



「凌お兄ちゃん?何で凛凪ちゃん、下着姿なのかなあ?」


腰に手を当てて凌にーに立ち向かう鈴凪に、流石の凌にーも即座にジャンピング土下座を決めた。


「凌お兄ちゃん!私前も言ったでしょ!やたらと凛凪ちゃんのお尻叩かないでって!ちっちゃい子じゃないの!凛凪ちゃんだって恥ずかしいんだから!」


「はいすみませんもうしません」


「……」


成績優秀スポーツ万能いつもストーカーが湧くほどの生徒会長がこんな姿になるなんて……。


鈴凪最強すぎ。


「凛ちゃんが可愛いくて、つい、虐めたくなっちゃうんだよ……」


目を潤ませて、明後日の方を向く凌にー。

カッコつけてるつもりなのかもしれないけど……。


ごめん、めっちゃきしょい。


「ダメ!」


凌にーを一括し、鈴凪が言い放つ。


「凛凪ちゃんは私の!」


鈴凪は私を抱きしめて、ムツ◯ロウの如くよしよしよしした。


「何してんだーお前ら」



「はーい、家族会議にーぜろぜろぜろー」


晃にーの司会の下、表題の話し合いが催された。

晃にーの隣に私、向かいに凌にーと鈴凪が並ぶ。


「まずは鈴凪ーさっきのはー」


「ちがうの、さっきのはその……ちがくて。ホントはその、あんまりちがわないんだけど……じゃなくて、ちがうの。信じて晃お兄ちゃん」


何をいっとるんだこの子は。


「まーそのなんだ、姉妹仲いいのは結構なんだけどー節度は守ろうなー」


まあ私も晃にーもホントに鈴凪がそっちの人だとは思ってないので、こんなもんだろう。


「はい次の人ー」


晃にーの提案に、三人の視線が凌にーに集中する。


「……」


だんまりを決め込もうとする凌にー。

このままでは埒が開かないと思ったのか、晃にーはこう切り出した。


「……言い残すことはあるかー」


その一言に、凌にーも重い腰を上げた。


「凛ちゃんの」


私の、何?


「凛ちゃんのお尻、柔らかくて最高」


「「「はいアウトー」」」


凌にーの断罪も終わったので、鈴凪特性クリームパスタが振舞われた。


(小鳥の囀り)


「おはよ……鈴凪」


「おはよう、凛ちゃん。ぐっすり眠れた?」


休みだと思うと、もったいなくて目が覚めるんだよなー。


「おはよー凛ちゃん、寝ぼけ顔も可愛いー」


コーヒー片手にカッコつけてる凌にー。


「……」


無視ですよ。


「おーい凛凪ーテスト勉強手伝ってくれー」


うわ(はっや)、こんな時間に来るって鈴凪のパジャマ姿でも拝みに来たか?


「こら遊ーお前今出禁だろー」


fin


続きあるかもです。

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