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怪物迷宮譚  作者: ゆうすぎ
第3階層
65/66

死亡

 火口まで来た。


 ……最初の頃、スライムに溶かされ全身大火傷しながら歩いたことがあった。ここまで来るのはそれに匹敵する危険な歩みだった。見つかればその瞬間に死ぬ。僕は修練で学んだ一種の悟り、自然と一体化することでここまで来ることに成功した。火口付近に奴はいる。


 ドラゴンは見ているだけで圧倒されるほどの威圧感を誇る。自分ごときに殺せるなんて思えないほどだ。だが……殺せば殺せる。進み……首元に近づく、そして貫く! しかし、その瞬間奴は身を起こし尻尾を振るった。


 ……吹っ飛ばされた。槍を使い、上手く衝撃を殺したが、少しでもズレていたらばらばらになっていただろう。しかし、そんな事はもうどうでもいい……もしかしたらと思っていたが……なるほど、ここまでこれたのは奴の思い通りだったという事か、奴は憎たらしい敵をやっと殺せる殺意に満ちた目をしている。




 まず、奴の初手は……ブレス。回避不能、防御不能、先手も取れない、気配を隠そうにも奴はそのまま打つのが最善だと理解している、ここから爆発範囲外に移動するほどの機動力もない……無理を通すしかない。前に進む、死地という事で限界を超えたのか驚くほど前に行くことが出来た。


 しかし、これでもう足は使えないだろう。そして、直撃は避けれても爆発範囲からも外れない。だが、それを利用する。爆風を理由して奴の急所を貫く。世界が消えた。自分という実感も感じ取ることが出来ない、何かに押されるような感覚と狙うべきもののみの黒白の世界、しかしそれで十分だった。例え、一撃を放った後それで終わりだと感じだとしても恐れることなく、全力を費やす。それが、僕だ。


 行った。僕にも理解できないほど、高精度で、黄金比を感じるほどの一撃だった。奴は世界が揺れるほどの悲鳴を上げ、命の火をそっと消えた。これで、おわり…………か……な。最…………後……まで…………頑張……り……たいが……もう……無……理……そう…………だ………………………………そして、僕の意識はふっと消えた。

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