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怪物迷宮譚  作者: ゆうすぎ
第2階層
43/66

森の探索 5


 前は緊張して何も分からなかった。でも。落ち着いて周りを見渡せば違和感がある。木や草にはおかしいほど秩序があって、なにより虫がいない。まるで、森を深く知らない人が表面だけ設定したそんな感じだ。だから、こんなにも不自然なんだ。


 ……敵としてみればその事実は虫、土砂崩れ、底なし沼、毒、胞子。そのような攻撃をしてくる可能性は低いということになるだろう。直接的な攻撃だけを気をつけよう。まあ、休憩部屋があれば毒を受けてもすぐに回復できるとは思うけど。




 入ってから不自然なほど静かだがそろそろ何か来てもおかしくないタイミングだ。思った瞬間地中から槍が向かってきた、もはや日常風景とかした攻撃だ。


 1本目は躱し、2本目は槍で反らし、3本目と4本目は潜って抜けた。さらに続けて襲い掛かってくる槍を避けたり、躱したり、槍で払ったりしてすべての攻撃を防いだ。この程度だろうか?




 あれから、何度も攻撃があったが、頻度が上がっているだけだった。これならいくらでも避けれる。


 30分ほど奥に進んだら急に空気が変わった。来る!


 周りを数百本ほどの木の槍が囲んでいた。これまでの経験から慌てず襲い掛かってくる槍を防いで反らし空いたスペースに移動してまたやれで防ぐその繰り返しだ。周りの木の槍が多すぎて避けるスペースはない、さらに木の根っこで足を取ろうともしてくる。この状況で足が取られたら一巻の終わりだ。敵の足を取る行動を予測して何とか足を取られることはなかった。


 修行によって慣れたことが大きいかもしれない。何となくいつ来るかということが分かる。だが、タイミングが分かっても物量が多すぎて一度たりとも気が抜けない。


 なるほど圧倒的な物量で攻めてきたか……今更気づいても遅いが森の中に入るのは自殺行為だな。槍で防ぎ続けても後から後続がやってくる。僕が舐めすぎてた、特殊な攻撃なんてなくても本気を出した『森』には物量で勝てない。また、逃走しないと。




 腕が貫かれた。足の肉が削がれた。血が出過ぎて貧血だ。めまいがする。それでも走り続けた。前にも似たような事したことあるな、そう考えると笑えてきた。


 前に比べて成長してないのかなあ。まあこんな一歩でも間違えれば死ぬ場所ほど危険じゃなかったと思うけど。そんな事を考えながら逃げていると森の出口が見えてきた。


 森の入り口には木の槍で出来た壁があった。まあ、こうなると思っていた。しかし、今までと違って普通じゃ飛び越えられそうにない。も、どうしてか危機感を感じない。僕の感覚が壊れたのか、それともこの程度の危機なら乗り越えられると信じているのか。


 ……じゃ行ってみるか、壁の直前で槍を地面に刺してその勢いのまま堀を飛び超えた。


 


 よし、超えられた。僕は強くなった。空を飛べるぐらいに。



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