森の先触れ
どうする!? そんな思考をよそに僕は靴を脱ぎ棄ててすぐさま跳び去っていた。その後僕がいた空間を木が押しつぶした。ほっと息する暇もなく、地中から蔓が襲い掛かってきた。靴を置き去りにするのはもったいなかったが、そんな暇はないし、木の下で押し潰されているだろう。片方は靴下だけでその場から走り去った。
どうやら蔓の速度よりも走っている速度のほうが速いようだ。これなら部屋に着くまで追いつけないはず……前を見ると蔓でふさがれて通れなくなっていた……またこのパターンか。スライムと同じように情報を伝達しているのか?
何にしろ走って抜き去るのは不可能か。いちいち対処するしかない。また蔓が出てきて足を縛ろうとしてくる。ジャンプして避けた。前が木で塞がれた。横にずれて進む。木が倒れこんで来るのと同時に蔓が足を縛ろうとしてくる。遅い。
……森の入り口の近くまで来た。そこは蔓で完全に塞がれていた。横から抜けようにも蔓が囲んでいる。逃げ場はないか。
僕の足を拘束しようとしてくる。逃げ場のないこの空間にいたらいつか捕まるだろう。だけど……高さが足りない。入口を塞いでいる蔓は僕の身長ほどだ。ダッシュで塞いでいる蔓に向かう。
「また来るよ」
僕は蔓を掴み飛び越えた。もう地中からは追ってこない。僕は狼の死体を背負いながら休憩部屋に戻る。




