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【eスポーツ小説】Faster Fastest R  作者: 赤城康彦
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New Challenge ――新たな挑戦――

 どうにか完走しても表彰台に上がれず、最高位は5位。ひどいときにはクラッシュしてリタイヤもしでかしたものだった、龍一もフィチも。

 それでも、

「挑戦! 挑戦あるのみ!」

 と、ソキョンはハッパをかけたものだったが。

 率直に言えば、Forza E World GPで優勝と3位に入賞してからは、いいところがなく、ただの参加者になってしまっていた。

 電動フォーミュラーマシンによるレースを題材にしたゲーム・Forza Eの公式大会のシリーズ化は、残念ながらされなかったのも痛かった。そのため他のカテゴリーに挑戦せざるを得ない事情もあった。

 ゲームの世界も大人の事情が絡む世界になってしまい、なかなかに世知辛い。

 ともあれ、ラリーマスターズ4・ジャパンカップだ。

 この大会の開催のアナウンスがあると同時に、ウィングタイガーは参加を決めた。

 龍一もフィチも、Forza Eの他に好きなゲームは色々あるが、ラリーゲームも結構好きだ。

 耐久レースでくすぶっている状況打破のため、思い切って他のカテゴリーの大会に挑戦することになったのだった。

 その大会に、あのHoney Bearことヤーナも参加するとは、縁とは面白いものだとも思ったものだった。

「Honey Bearは僕らを一番意識してるかもしれないよ」

 走りながら、フィチが会話に入る。

「そうか、挑戦される側になったんだ、オレら」

 龍一は、あの時からの変化の大きさを改めて感じるのだった。

 あの時は、必死で追いかけていた。今は、追いかけられるのだ。 

 ラリーでの課題コースでは、上手い具合にコツをつかみ、レコードランキングで2位と3位に入れて。存在感を示した。

 しかしあくまでもフリープレーでのタイムトライアルの記録であり、試合本番となれば勝手が違うのは言うまでもない。

 予選では手強いライバルが待ち構えて、これに勝たねばならない。

 龍一は気を取り直し、走り直しをするが。本来のラインとは違うライン取りを強いられるゲートクラッシャーは、なかなかに手強かった。

 かといって、ウェールズとスペインのノーマルコースが簡単というわけでもない。

 ウェールズは草原や森林の中を走るダートの林道。スペインは町中も含めたターマックのコース。

 ウェールズの林道はダートの砂利道なので滑りやすく、曲がりくねっているのはもちろん路面の高低差もありジャンプもするし、川をまたぐ欄干のない橋に、水たまりもある、そこでも体勢を整えないと横転クラッシュしかねない。

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