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魔法少女御子ちゃん(仮)  作者: ミラ・ミス
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無邪気な想い

「おい御子、そいつは知り合いか?」


彰人が大我くんと私の間に割って入る。

少し警戒している様な雰囲気を感じる。


「彰人、彼はその…友達なんだけど、普段と雰囲気が変わってたからつい声かけちゃって」

「だがその目が気に食わないなぁ、何をそんなに警戒してんのか知らないが、そんな顔してたら仲良くは見えないぜ」


大我くんは物凄い形相でこちらを睨みつけながら精霊と小声で会話をしつつこちらの動向を観察している。

精霊は普段通りだけど彼はどこか思いつめたような表情も見せる。

ゆっくりと話す機会を設けようとしてくれていたところを不躾に話しかけたのが布教を買ってしまったのかもしれない。


「俺は用があるのでこの辺でs…ちっ、変身!」


この場を去ろうとした大我くんが急に変身し始める。

いつも見る姿に変わった後にホッケーマスクを被る。


「滾ってきたぜぇぇぇえええええ!」


唐突にハイテンションになり跳躍する。

意味が分からな過ぎて硬直しながら目で追いかける。

空には物凄く大きなクジラの様なワルガキが飛んでいた。


「あいつ変身して、っていうかなんだあのバケモンは!」

「ワルガキだ…」

「なんだそら!?」


どうしよう、私も行くべき…だよね?

でも3馬鹿に変身してるところを見られるのは少し恥ずかしい。

うぅ…どうすれば…。


「俺様最強ぶった切り!!!」


大我くんが最高にダサい必殺技名を叫びながらホッケーの棒を振りかぶる。

振り切る瞬間に切っ先が刃に変化する。

ワルガキの首元に届いた瞬間に障壁に阻まれる。

超高速で地面に落ちてくる大我くんを助けるために変身して翔る。

クッションの魔法で落下の勢いをどんどん落として包み込む。

最後にお姫様抱っこで救出をして地面に降ろし様子を窺う。


「ちっ、俺様としたことが油断したぜ」

「大丈夫?腕とか折れてるんじゃ」


私は大我くんの腕に触れて魔力を流す。

魔力には怪我の治りを早くする効果がある。

ゆっくり腫れた部分に魔力を流すことで傷が癒えていく。


「驚いた、戦闘は下手くそでも治癒は一流だな」


いつの間にかホッケーマスクを外して成り行きを眺めていた大我くん。

マスクを被るとテンションが上がるのか、物凄くはっちゃけていた気がする。

それか、私の変身の時の勝手に体や口が動くみたいにマスクを被るとそういう感じになってしまうのだろうか。


「次は確実に仕留める。俺様にかかりゃこの程度敵じゃねぇってのよ!」


治療が終わると大我くんはマスクを被り立ち上がる。

今度は魔力を変化させているのか、バチバチと火花と雷を纏っている。

足に赤い閃光が迸る。その瞬間大我くんの姿が掻き消える。

赤い残光を残しワルガキに弾丸のように突っ込む。

見ているしかできないでいる私は無事を祈りながら眺めていると、ワルガキの首が落ちて姿が掻き消える。


文字通り瞬く間に戦闘を終わらせて戻ってくる。

変身も解けてボロボロになった姿で戻ってきてなにやら精霊に叱られている。

私も駆け寄り怪我の治療を施す。


「流石に無茶しすぎじゃないかな?」

「あのサイズの邪気を放っておいたら流石に危険だっただろう。俺は当たり前のことをしたまでだと思うが」

「この場は結界で守られているし、確か自動迎撃までしてくれるって昨日聞いた気がするんだけど」


大我くんは目を丸くして驚きながら赤面し顔を伏せる。

多分知らなかったのだろう。

精霊はそのことを知っていたのか頷きながら説教を続けていた。

私も黙って治療を続ける。


「おーい、御子!やっと追いついたぜ」

「彼、凄い怪我ですが…それよりも御子さんのその恰好は一体」

「御子っち可愛いじゃん、コスプレってやつっしょ?なんで今!?」


彰人は普段通りに、前原はどこか怖い雰囲気に、松前は茶化してくる。

変身していると魔力効率が上がるので治療するには変身してないと効率が落ちる。

なので恥ずかしいのを我慢しながらも私はそのまま治療を続けた。


「助かった、如月御子。だが魔力譲渡までできるとはな」

「無事でよかったよ。それにしてもあのバチバチってかっこいいね、私にもできるのかな?」


あの赤い閃光を纏って物凄いスピードで動く技は圧巻だった。

数百メートルは上空にいたワルガキまで一瞬で接近して気が付いたら障壁も貫通して首を落としてしまったのだから。


「魔力を性質変化させるだけだ。魔力は風、熱、光、闇の性質に代わる。ここから風で水を操ったり熱で火を操ったりできる。光と闇は見たまんまだな」

「今度教えてね!」


治療を終えると少しふらつきながらもしっかりと歩いてこの場を去っていった。

私も少し疲れたので魔法やさっきの恰好についての質問を適当に流して帰路に就く。

帰りのバスでは私は完全に寝落ちしてしまっていた。

なんだか、あの三人と何をしていたのかとか色々聞かれていた気もするけど、すぐに寝てしまって全然覚えていない。

それに魔力の性質変化も気になったなぁ。

でも風と熱と光と闇って言ってたのに彼は雷?っぽいのを使ってたけど、どういうことなのだろうか。

まあそれも今度会った時に教えてもらおう。

私もバチバチかっこよく困ってる人を稲妻のように助けるんだ。

雷光の御子、なんてね。

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