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魔法少女御子ちゃん(仮)  作者: ミラ・ミス
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無意味な背伸び

冷たい床の感触を感じながら目を覚ます。

どれぐらい眠っていたのだろうか、まだ少し体がだるい。

祠に魔力を注ぎ過ぎて魔力枯渇状態的な感じになったのだろうか。

重たい頭を起こしながら私は周りを見渡す。

御使いさんが枕になっていてサクラちゃんは大我くんと何やら言い合っているようだ。


「起きたか、如月御子。状況は分かるか?」

「私はどれぐらい眠ってました?」


10分程度眠っていたようだ。

てか変身が解けてるんですけど。

私の素顔が完全にバレてしまったんだけども!


「如月御子、お前はいつから魔法少女になった?」


質問の意図がわからない。


「一月ぐらい前かな、サクラちゃんが急に押し掛けてきた」


大我くんは「そうか」とだけ呟いて思索に耽る。

大我くんの精霊もサクラちゃんを完全に無視して考え込んでいる。

この二人は何者なのだろうか。


「巫女、この度は感謝の念が尽きぬ。何か困ったことがあれば我をいつでも頼ってほしい。できる限り助けになろう」

「魔力は足りたかな?あんまり注げなかったかもしれないけど、また折を見て注ぎに来るよ」


数百年分の魔力なんかを一日で賄うのは不可能にも近いだろうから、また一月後にでも様子を見に来てあげた方がいいよね。

魔法少女は年季で魔力量の差が凄いらしいから、新人の私だと大したことはなさそうだ。

魔力練習でも魔力が尽きないほどの出力しか出せないしね。


「否、これなら百年は問題なかろう。巫女の後継者に託してもらえれば問題ない」

「そっか、でもまた様子見に来るね」


サクラちゃんも御使いさんと仲がよさそうだし、また様子を見に来るついでに魔力を注ぎに来よう。

定期的に訪れれば魔力が無くなる懸念もなくなるだろう。

私が現役の間は通うようにしよう。

ここから世界の崩壊とかが起きても怖いしね。


「如月御子、これは俺の連絡先だ。使い方はそこの精霊か年配の魔法少女にでも聞け」

「え?あ、ありがとう」

「俺は用事もあるので先に行く。今度はもっと落ち着いたタイミングで話し合おう」


大我くんと精霊は言うだけ言って去ってしまう。

私もいつまでも興奮しているサクラちゃんを宥めて帰路に就く。

というか、忘れていたけど早く帰らないと流石にそろそろ心配をかけてしまうそうだ。

少しふらつく体に鞭を打ち変身し直してから外に出る。

これ見よがしに目の前で空を飛んで帰る。

これで私が巫女だということは疑いようもなくなっただろう。


宿泊地に戻ると細川さんたちに捕まる。

変身が解けた状態で床で眠っていたのが原因なのか、服が所々汚れていて私は疲れ切っている。

何があったのか根掘り葉掘り聞かれる。

疲れたので温泉に入りたいと提案するとさっきまでの剣呑な雰囲気も何処へやらとみんなにお風呂へと誘われる。


今にも眠ってしまいそうな倦怠感に少しの心地よさを感じながら温泉に浸かる。

いっぱい歩いて魔力をたくさん使って、今日は物凄い充実した一日を過ごした。

でも何か忘れていることがある気がする。

まあそれ些事なことだろう。

今はこの微睡みに身をゆだねて…。


「そういえば、御子ちゃんは課題はもう終わらせたの?」

「…課題……?」


課題。

今日の午前に出た明日提出の課題。

量は大したことないにしても今の状態で処理するには余りにも巨大な敵。

途切れそうだった意識が一瞬で覚醒する。

今寝れば夕飯まで確実に起きないだろう、そして夕飯を食べてから色々やっていると課題をする時間が全然取れないだろう。

要するに、温泉から上がったら早急に片付けないと物凄く大変だということだ。

温泉から出て部屋に戻り、少しだけソファーで寛ぐとそこで世界が暗転した。




気が付くと夕飯の時間だと言われる。

私はソファーで寝ていたと思ったら加賀美さんの膝の上で目が覚める。

慌てて体を起こして周りを見渡す。

今は加賀美さんと二人きりだったようだ。


「ごめん、その重くなかった?」

「御子くんはむしろ軽すぎるんじゃないかしら?」


多分体重は平均的だとは思う。

そういえば体重を量るのは身体測定ぐらいであんまり気にしたことはない。

折角なのでご飯の後に量ってみよう、ついでに身長も測ろう。

今年はきっと10センチは伸びているはずだ。

いや、5センチは…むしろ3センチは伸びている…はず……。




ご飯の後に体重と身長の計測をすると言ったらみんな着いてきた。

私は迷わずに体重計に乗る。

33キロ、こんなものなのだろうか。

女体化してから体が少し縮んだ気もしていたけど、体重を見るにそうでもないのかもしれない。

続いて身長も測る。


「御子ちゃん軽すぎる!」

「私が背を測りましょう」

「138センチ…みたいだね」

「可愛い…」


138センチ…?ありえ…ない……。

140はあったはずだ!それに縮んだのに体重だけ変わらないなんて…。

太ったのか、私はただ太ってしまったのか。

何故、おかしい。


「身長計壊れてるみたいだね、もう一回測ろう。私はこんな結果認められない」

「背伸びをして測っても意味はないのでは?」

「可愛い…可愛い…」

「頭の上でお団子でも作る?」


藁にもすがる気持ちで測りなおす。

背伸びをすると窘められて無慈悲にも現実を突きつけられる。

私の身長は確実に縮んでいた。

神は死んだ。

この世に神は存在しないことが今証明されたのだ。

何故なら身長が5センチも縮んでいるのだから。


「ついでにスリーサイズも測る?」

「「「ガタッ」」」

「うーん、一月でそんなに変わるかな?」

「成長期は恐ろしいものだよ」

「私もすぐブラがきつくなるのよね」


スリーサイズは結構頻繁に測るものなのか。

でも確かにブラジャーとかってピッタリサイズだから大きくなったらちゃんとサイズの合うものを身につけないといけないもんね。

気は進まないけど測りなおそう。

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