でっか! 家でっか!
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ブックマーク感謝ですm(__)m
評価が満点しかないのが申し訳ない(;'∀')
初投稿からまだ半月経過したところなので、至らない点が多々あるかと思います。
感想、レビュー等でご叱咤、ご指導頂ければ幸いですm(__)m
全然文章なっとらんわゴラァ!ヽ(`Д´)ノみたいなのでもありがたいです。
「なあ、真白って、俺に能力がないから来たんだよな?」馬車の中でベルアートが話していた内容を振り返り、質問する健人。
「そうだにゃ。今更どうしたにゃ?」首をコテンと傾けて質問する真白。
「いや、俺がここに来た理由は分からないけど、神の計らい? で、能力がある真白を俺のそばにつけた、って事だよな? 俺に能力がないから。じゃあ、俺は真白とはずっと離れられないんじゃないか?」
だって、俺の能力=真白って事だと思ったんだが。この世界で生きていくのに、真白なしでは生きていけないって事なんじゃないかって。
……あ、しまった、今余計な事を言った気がする。単に思いついた事を話しただけなんだが。だって俺の能力=真白って事だったら、ずっと一緒だって思ったんだよ。そう思ってつい言っちゃった。
「ひゃ、ひゃい、真白は健人様と生涯一緒にいるつもりにゃ。え、えっと、結婚、って事、ですかにゃ?」え? プロポーズ? みたいな言い方で顔を真赤にして手で顔を覆い隠してる。どうしよう。盛大に勘違いしてる。隣にはあらあら、って表情でベルアートがニヤニヤしている。違うんですよ。困った。やらかした。
「えーと、真白。誤解させるような事言って悪いけど、生涯共にいようとか、そういう意味じゃなくて、真白の存在自体が、俺の能力なのかなって思ったんだ。だから、真白は俺から離れられないんじゃないかって、そう思っただけ」急いで誤解が広がらないよう弁解する健人。
「あー、そうですかにゃ。どうせ健人様からそんな話されるとは思っていなかったですにゃ」残念そうに口を尖らせて拗ねる真白。まあ、今のは俺の言い方が悪かったよ。そしてベルアートさん、なんでそんな残念そうな顔するの?
「お二人カップルじゃないんですか?」前から疑問に思っていた事を聞いてみるベルアート。
「違います。ただのパートナーです」
「残念ながら違うのにゃー。もうひと踏ん張りだと思うのにゃー」本音ダダ漏れですよ。
「あら、違うんですか」お似合いなのに、というベルアートの独り言は聞こえてない事にした健人。真白はそのよく聞こえる耳でバッチリ聞いて、「ですにゃ? ですにゃ?」とベルアートにグイグイ聞いている。ちょっと引き気味のベルアート。
真白、前に自重しろって言ったよね? 真白のルンルンな様子を見て、はあ~、と健人は大きくため息をついた。
それより、さっきの続きだけど、自分の能力とは真白の事なのだろうか? ……オーガロードを倒した時、健人があのよく分からない力が湧いたのは、真白に手をかけようとしているオーガロードに怒りが湧いたからだ。て事は、真白がきっかけで自分の能力が開花するのだろうか? それとも……。
そうこう考えているうちに、馬車はとてつもなく大きな門の前に着いた。高さ10mはありそうな大きなアーチ状の鉄製の柵で出来ている門だ。アクーの入り口の高さと大差ないんじゃないだろうか? そして御者が門番と二言三言話しし、門番が中の様子を確認する。それからギイイ、と鉄の軋む音が聞こえ、その大きな門が解放され、馬車ごと門の中に入っていく。
「でかい」中に入ってそれしか感想が言えないくらいとても広大な敷地だった。庭園になっているそれは、どこかの植物園か? と思えるほど広い。色とりどりの花がそこかしこに咲いている。チチチとあちこちから鳥のさえずりが聞こえる。その真ん中にある馬車2台分ほどの舗装された道を、健人達の馬車が歩を進める。今の位置から少し距離があるが、それでも邸宅がとても大きいのが見て取れる。城か? というくらい大きい。ベルサイユ宮殿のような佇まいで、白を貴重にした眩い壁に、大理石で出来ているような立派な柱に囲まれたその巨大な家は、まるで一国の王の屋敷と言っても過言ではない立派な邸宅だった。
「家の入口から馬車で来ないといけないくらい、広大な土地って凄いな」若干呆れ気味に健人が感想を述べる。
「本来伯爵様は、こんな広い土地や大きい家は必要ないと仰られたのですが、それは王が許さなかったのです」健人の感想に、誤解がないよう説明をするベルアート。
王? メディーにいる王都の王が? なんでだろ?
ベルアートがそれに答えようとするや否や、「旦那様、到着致しました」と、御者をやっていた使用人が、馬車の中のベルアートに声をかけた。
「おや、着きましたね。では降りましょう」二人を馬車から降りるよう促し、3人はその巨大な邸宅の入口前に出てきた。玄関前、というのは巨大すぎるその入り口は、高さ5mくらいの大理石のような磨き石で作られた、柱と屋根になっており、ドアは観音開きの赤いドア。そしてドアには白と金銀の花の装飾をあしらっている。ドアノブもピカピカに磨き上げられた金製だ。
そしてその玄関、というには大きすぎる入り口の前には、メイドと執事が十人ほど、ドアから扇形に広がるように整列し、頭を下げて出迎えていた。
「ベルアート様。わざわざお越し頂き有難う御座います。ご客人のお二人も、お疲れ様で御座います」
その中から一人、恭しく前に出てきた30代くらいのやや細身のダンディな執事が、頭を下げ挨拶をする。恐縮して健人と真白も頭を下げる。
「では早速ご案内致します。既にゲイル伯爵様、アイラ奥様がお待ちで御座います」そう言って三人を中に通した。
アイラ? どっかで聞いた名前だな。
しかしそれを思い出すより先に、通されて初めて見た中の大きさ、豪華さに圧倒され、その事をすっかり忘れてしまう。正に城。赤い絨毯が敷き詰められ、金銀の装飾が施された家具や柱、直径3mとはあろうかというシャンデリアが天井にぶら下がっている。そして玄関フロアから二階に上がる階段にまで、その美しい赤い絨毯が敷き詰められている。そしてこれだけ広いのに、凄く清潔に保たれているのにも驚きだ。チリ一つ落ちていない。
「なんじゃこりゃ」率直な感想。健人は、家に入ってそんな感想を言ったのは生まれて初めてだった。
「凄く大きくて豪華だにゃ」同じく真白も圧倒されているようだ。
その二人の様子を気にも止めない風に、先程の執事が3人を二階に案内した。
「これ、本当に伯爵様の邸宅ですか?」ベルアートに質問する。さすがに豪華すぎるしデカすぎる。これはもう城だ。この世界の常識は知らないから、伯爵宅というのは、もしかしたらこんなもんかも知れないが。
「ですよね。豪華過ぎますよね」ベルアートは苦笑しながら健人に同意した。同意するの?
「人族には他に三都市ありますが、この邸宅が、王の城に次いで豪華になっているんですよ。理由の一つに、奥様のアイラ様が王の娘なのです。王女が住む屋敷が質素でいいわけない、と、メディーの王が造らせたのです。ついでにいうと、アイラ様がゲイル様のところに嫁いだ際、王女のお世話をするために、王の城にいたメイドや執事も何人かこちらに来ているんですよ」
さっき思い出そうとしていたアイラ様って王の娘、王女だったのか。しかも伯爵様の奥様だった。超有名人だった。そして今はっきりと思い出した。ギルドで聞いた名前だ。もしギルドで「それ誰?」て聞いてたら大変な事になってた。そんな事も知らんのかって。心底ホッとする健人。じゃあ、ギルドで言ってたもう一人、確かリリアムって名前だったはずだけど、その人も有名人なんだろうか?
夕方頃また投稿しますm(__)m