表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

191/241

必要なもの

いつもお読み頂き有難う御座いますm(__)m

ブックマークまでして頂いてお待ち頂いている方々、感謝ですm(__)m

因みにタイトルちょっといじってみました^^;


「「「……」」」


 呆気にとられる三人。白猫の指示通り、リリアムが白猫にホーリーリフトを唱えると、真白が顕れた。でもすぐに消えた。まるで夢のような出来事に、何をどう判断すればいいのか分からない様子。


「……説明してくれるか?」当然気になる健人は、白猫に今の現象について質問する。


『真白を元に戻すには、リリアムのホーリーリフトで、数秒だけ今みたいに元に戻せるのにゃ。でも、ああやってすぐ消えるのにゃ』


「知ってたのか?」


『知ってたというより、前にレベルが上って分かったにゃ。でも、私が分かるのはここまでにゃ。後は、ケーラと健人様が、本人から()()()()()はずにゃ』レベルが上がったのは、昨日ドノヴァンデーモンを倒した際の事を言っているようである。


 聞いている? しかもケーラまで? 首を傾げる健人。そして念話はケーラにも共有されていたので、ケーラも聞こえていたのだが、健人と同じように首を傾げている。


『ねえ、マシロさん。もしかして、夢の話?』以前、健人と二人で意識を失った時の事を思い出したケーラ。


『あれは正確には夢じゃないにゃ。でも、その時の話、という事であってるにゃ』


「ねえ。どういう事なの?」念話が出来ないリリアムが、不思議そうな顔で黙って首を傾げたりしている健人とケーラに質問する。真白が目の前に突然顕れたのを同じように見ていたので、気になるのは当然だ。しかもリリアムが唱えたホーリーリフトがキッカケだったのだから。


 リリアムの言葉を聞いた白猫が、ぴょんとリリアムの膝の上に乗った。それから先程の話を再度説明する白猫。


『なら、タケトとケーラが同時に見たという、前話していた夢みたいな? それを思い出せば、マシロさんが元に戻る方法が分かるのね?』


『そういう事にゃ』


『なあ真白。なんでその事も分かったんだ?』夢みたいなあの出来事を思い出せば、真白を元に戻す方法が分かるというが、健人が理由を知りたいと思うのは当然だろう。


『それもレベルが上がったからにゃ。神獣はレベルが上がると、封印されている知識と能力が少しずつ開放するにゃ。だから、猫になった状態の真白を元に戻すには、隷属の腕輪や魔薬の洗脳から解除するのと同じ方法で大丈夫だと分かったにゃ。でも、()()()()じゃ足りないにゃ』


「ねえ二人共。思い出せる?」一旦念話から離れ、二人に目配せして聞いてみるリリアム。


「正直、曖昧過ぎてさっぱり分からない」「ボクも。マシロさんを見たのは何となく覚えているんだけどね」


「なら、もう一度マシロさんに出てきて貰って聞いたらどうかしら? 少しの時間でも、質問する事は出来ると思うわ」そもそも、何度も出来るかどうかわからないけれど、と呟きながらリリアムがそう提案してみる。


『……次それやると、健人様とケーラの危機察知が消えるにゃ』そう伝えてから理由を説明する白猫。


 白猫の說明によると、真白を顕現する度、白猫が持っていた能力が徐々に無くなっていくとの事であった。なので何度も真白を顕現すると、次は念話も出来なくなり、更に白猫が猫に退()()する。そうなるから、白猫は健人に、真白を元に戻しても良いかどうか、確認したのである。


「それも、レベルが上ったから分かったことなんだな」健人の問いにそうにゃ、と念話で答える白猫。


「ケーラ。せっかくの能力だけど……」「勿論良いに決まってるよ」健人の言葉の途中で笑顔で了承するケーラ。


「ちょっと勿体無いとは思うけど。大事なのはタケトの意思だから。それに危機察知が使えなくても、タケトがボクを守ってくれるでしょ? ボクもタケトを守る」フフ、と優しげな超絶美女スマイルを健人に向けるケーラ。


「あら。私もタケトを守るわよ?」ややデレっとしているケーラの言葉に、リリアムが若干イラっとした口調で口を挟む。そんな二人に笑顔でありがとう、と伝える健人。


「じゃあ、真白。もう一回頼む」『……わかったにゃ』そして白猫がリリアムに目配せする。頷いてリリアムが「ホーリーリフト」を白猫に向けて唱えた。


 先程と同じように白猫の姿が消え、再度健人の愛しの超絶猫耳美少女が顕れる。


「真白! 時間がないからすぐ答えてくれ! 俺とケーラに話した事って言えるか?」


「ふにゃにゃ? え、えーとだにゃ、聖なる証と闇の証がいるにゃ!! 健人様大好きだにゃー!」


「ああ! 俺もだ! 聖なる証と闇の証だな! 絶対元に戻すから待ってろ!」


 そして名残惜しそうに消えていくマッパの真白。そして先程と同じように、消えた後には白猫がちょこんと佇んていた。


「「……」」だが、そんな健人と真白のやり取りを傍らで聞いていたリリアムとケーラは、押し黙ってしまっていた。


「どうした?」ようやく手がかりが見つかって嬉しそうな健人だが、何故か二人の表情は暗い。


 ※※※


「ヒックヒック……。ようやく会えたにゃ」どこか良く分からない、ただただ白い大地が広がっているところで、四つん這いで嗚咽しながら号泣している真白。


「そうか。あのイレギュラーとそういう仲になっていたのか」その傍らには光の塊がいた。そしてようやく、元の姿の猫ではなく、何故獣人に戻りたいのか、真白の様子を見て理解したようである。


「……グス、ヒック。長かったにゃ。戻りたいにゃ。そして健人様に一杯甘えたいにゃ」


「お前はそもそも、あのイレギュラーを守るためにあの世界に言ったのだぞ? 恋心に絆されていて大丈夫なのか?」


「でもそれは、理性と知性のせいにゃ」泣きながらもチラリと光の塊を見て答える真白。


「まあ、それもそうなのだが……。そもそも、私が教えてやった事は、奴は未だに知らないのはいいのか?」


 光の塊にツッコまれてハッと首だけ上げる真白。


「……し、しまったにゃああああ!!」そして広大な白い大地に響き渡るように絶叫する。


「だって、だってにゃ! 久しぶりだったんだにゃ! しかも健人様から質問されたから答えるしかなかったから仕方なかったんだにゃあああ!!」今度はうにゃあーと頭を抱えて叫ぶ超絶美少女獣人さん。どうやら以前、健人とケーラが真白に夢のような世界で出会い、聞いた話と、今回二人が真白から聞き出した内容とは違うようである。


「まあ、お前が元に戻った時に教えてやればいいのだろうが。しかしまさか、こんな形で元に戻る方法が分かるとはな。神獣ときたか。もう一つの隠していた能力が現れるとは。つくづくお前達はイレギュラーだな」叫んでいる真白を呆れた様子で見ながら? 呟く光の塊。


「……災厄が来るまで後一年に縮まったな」


 そしてそう呟いた後、光の塊と真白は、まるで電気を消したかのようにフッとどこかに消えた。


 ※※※


「あの、タケト。聖なる証は、今アイラお姉様が持っているわ」「闇の証はパパが持ってる」


 複雑な表情をした二人が、言いにくそうに真白から聞いた(証)について話していた。


「聖なる証は、光属性魔法の最上位取得者が持ち得る称号の事なの。アイラお姉様はその証を持っている事で、私や神官以上に、様々な光属性魔法を扱う事が出来るわ。お姉様がライトニング系の魔法が使えるのも、聖なる証のおかげなの」


「闇の証も似たようなものだよ。魔族の全ては闇魔法が使えるけど、使えるのは皆シャドウ系。でもパパは闇属性魔法最上位取得者だから、証を持つ事が出来て、それのおかげでダーク系の闇属性魔法が使える。ボクがアクーに行けたのも、パパのダーク系転送魔法のおかげなんだ」


「じゃあ、アイラさんとケーラのお父さんに会えば、真白は元に戻れるのか」


「「それは違うわ」よ」二人がハモって否定する。


「……ケーラ。その様子だと、やっぱり闇の証もそうなのね」「そっか。聖なる証ってのも同じなんだね」


 暗い表情の二人を不思議そうな顔で見る健人。それでもようやく見つかった、真白を元に戻す手がかりに、二人の表情とは関係なく期待に顔をほころばせたままなのだが。なので何か事情を知っている二人の説明の続きを、期待感一杯で待っている。


 そんな健人の様子が気になった二人だが、意を決してリリアムとケーラが話を続ける。


「タケト。証はね、持っている人が死なないと使えないのよ」


「それだけじゃないよ。証を使うと、証自体の効力が無くなってしまうんだ」




ブックマークまでして頂いてお待ち頂いている方々が200人越えました!(∩´∀`)∩ワーイ

有難いこってす(´;ω;`)ウゥゥ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ