王国騎士団
「もうみんなひどいな。手を振り返してくれればいいのに」
「全く、炎雷嵐の魔剣士が聞いて飽きれる。君が炎雷嵐の魔剣士アルノンが推薦した特待生かい?」
「あ、ああ」
どことなくリリアに雰囲気が似ている女性だ。ただし、リリアは胸が大きかったのに対してこの女性はまな板だ。
「ん?もしかして私の胸がまな板かと思ったか?」
なぜ、まな板と思ったことがばれたのだ。
「まあ、でもリリア姉さんとくらべると……。あ、自己紹介が遅れたな。私はリリアの妹で王国騎士団団長を務めている氷風の聖騎士リネア・エントラインと申す。リリアは知っていると思うがそこのバカの妻だ」
リネアは、アルノンをみてくっと歯を食いしばる。
アルノンはというとバカなんて言わないでよと講義中だ。
やはり、リリアの妹か。しかも、王国騎士団団長というではないか。
ちなみに王国騎士団とは、戦士ミラノが設立した騎士団で魔族と戦うというよりも人間の国の事案を守るのが主な仕事だという話だ。戦士ミラノがいた、1000年前からあったような気がする。あったような気がするのは、気のせいだろうか。
「王国騎士団とは、戦士ミラノが作った。騎士団だ。1000年以上の歴史を持つ騎士団で魔王アルヴァニスと戦ったそうだ。まあ、魔王の魔法の前になすすべもなく撤退したそうだがな」
リネアが、悔しそうにいう。
思い出したぞ。魔族領地竜の墓場付近で集まってたからこちらに被害がでないよう光属性魔法の壁を作ったのだ。そしたら、あいつら何を勘違いしたのか魔王の呪いだなどと喚きだし挙句の果てには自害しようとする者が続出。俺があいつらの自害を阻止しようとそれまた光属性治療魔法を展開してやったら、何やら俺たちは魔族にされるのだとか絶対にありえない事を言いだし、俺にも訳が分からない状況になったのでただ一言魔族になるはずがなかろう去れと言ったら青ざめて引き上げていったな。
要するにあいつらが勝手に勘違いして引き上げて行っただけで剣を交えてすらないという。
「王国騎士団の団長ということは、それなりの実力があるということか……」
「炎雷嵐の魔剣士が初めて推奨した生徒でもリネア様に対して失礼きわまりないですわ」
緑髪の女性に注意される。
俺としたことが口にでてしまった。
リネアの方は、あまり気にしてはいない様子だ。
「エリシアそういうな。ちなみに、このエリシアが騎士団副団長だ。そして君の名はなんと申す?」
緑髪の女性はエリシアというらしい。そして騎士団の副団長ということだ。
エリシアはというと、俺の方を一瞬みるとぷいっと顔を背ける。
「俺か。俺の名はアルヴァン。アルヴァン・エントラインだ」
「リリアとアルノンが養子をとったということは本当だったようだな」
赤髪の男がそういう。
なんだこの雰囲気は……。
ちなみに、アルノンはやっと信じてくれたんだ。うん、うんとか呟いている。
「ははっ。これは面白い。アルノンの冗談かと思っていたがまさか本当だったとわ」
この空気を破ったのはリネアだ。




