帰宅
いつの頃からだろうか。人間と魔族が争い合うようになったのは。
俺が生まれた1500年前など、戦争の真っ最中だった。
きっと、世界を作った始祖竜の時代までさかのぼってみないことにはわからないだろう……。
そして、今日はアルノンが帰宅してくる日だ。
リリアとの戦闘練習のおかげでこの1週間で指輪を使えば嵐属性の魔法は最上級魔法まで使えるようになった。
まあ、最上級魔法を使えるようになるとはリリアも思っていなかったようだがな。
「リリアーーーー。アルヴァンーーーー。ただいまーーー。「聞こえてるわよ!!アルノン!」」
どうやら、アルノンが帰ってきたようである。
俺は、アルノンと2階へ続く階段で鉢合わせだ。
「お。アルヴァン!ただいま」
「ああ、おかえり」
あとこれお土産といってアルノンは、俺とすれ違いざまに封筒を渡す。
その封筒には――
「魔法学園カノンレクイエム。アルヴァン・エントライン様特待推薦状……」
と書かれていた。
「あ、ごめんね。流石にアルヴァニス・アビシオンだと悪いかなと思って。リリアのファミリーネームをとってアルヴァン・エントラインにしておいた。これで、アルヴァンも来年カノンレクイエムの試験を受けられるよ!あとね、僕がみっちりアルヴァンに試験までに勉強を教えるね」
とアルノンは言い残してさっていったと思ったが。
階段の方へと戻ってきて
「それは僕が苦労して……。いや苦労してないけどさ。貰って来た炎雷嵐の魔剣士じきじきの推薦状だから中身を紙飛行機にしないでよ」
と付け加えって2階へとさっていった。
…、紙飛行機なんかするはずがないだろう。この俺が!




