初恋 No.3
「卒業」その言葉を
きくことがおおくなった
そのたび、祥多と離れる…
胸が痛くなった
祥多の笑顔を
祥多の笑い声を
祥多の汗を流してる姿を
全ての祥多をうばわれそうで
不安だった
-------卒業式当日---------
「美月!!!おっは〜」
友達の声が心に響く
今日でお別れだね…とか
最後だね…とか言う人はいない
だって、みんな離れるなんて
ありえない!!!!
家だって近いし、幼なじみ
いつだって会えるもん!!!!
みんな、心の中で思ってたはず
けど…この学校で この教室で
だいすきな先生と
だいすきなみんなと
授業はもう受けられないんだよ…
最後なんだよ…
みんながそろうのは…
そう気づきはじめたのは
歌をうたっている時だった
みんなのすすり泣く声が
先生のすすり泣く声が
私の涙をそそる…
泣かない
絶対泣かない
だって泣いたら
いつもと違う日なんだって
自分でわかっちゃうぢゃん!!!
けど涙は自然と流れてきて…
止めることなんてできはしなかった
祥多をふと見る
祥多は笑ってた
歌をうたってた
なんだ…いつもと同じぢゃん
こっちまで笑顔になった
知ってるよ
本当は祥多が悲しかった事ぐらい
友達と先生と別れるのが
つらかった事ぐらい
みんな同じ気持ちだもん
先生に別れをつげ
写真をとる…
思い出をのこすため
その後、みんなで
お別れ会をすることになった…