木偶〜復讐の輪廻〜
ちょっと、思いたので書いてみました!
楽しんでもらえると嬉しいです。
「どうして、僕を1人にするの?」
こんな事になるとは思ってもいなかった……
僕が家を留守にしているうちに、お父さんが何者かに殺されるなんて……
僕のお父さんは、魔具師を生業にこの地方で生き。ある時、木偶人形を製作。
自分の魔力と生命をその人形に与え、僕が誕生した。
そして僕に『アルファード=ピノッキオ』と名付け、共に生活をするようになる。
何のために僕を作ったのかは、分からなかった。それでも僕はお父さんの手伝いをし、何よりも一緒に居られることが嬉く感じる。
あんな悲劇が起こるまでわ……
いつもの様にお手伝いをしていると、お父さんから買い物を頼まれた。僕は二つ返事を返し、家を出る。
満点の青空にキラキラ光る太陽。
ジリジリと焼ける日差しを浴びながら、出先の『アルコナッタ』という名の、素材屋に来ていた。
買い物を済ませ、自宅へと向かう。
自宅へとたどり着き、ドアを開けようと手を差し伸べる。
「ただいま」
「…………」
いつもなら返ってくる返事が、今日はない。
僕はお父さんの作業場に足を進めると、物陰の後ろに何か倒れていることに気づく。
恐る恐る近づくと、そこに居たのはお父さんだった……
「父さん‼︎」
お父さんを抱き抱えるも、ぐったりとしており、眉間には一発の銃痕がある。
即死だったのだろう……
僕は許せなかった。理不尽に父さんの命を奪った奴が……
僕は今ここに復讐を誓った!
この国に、いるであろう犯人を殺すと……
まず始めに僕は僕自身を改良する為、色々と書物などをあさり、調べ尽くす。
外見は人間と変わらないが、どうやら僕は木をメインに作られており、そこに術者の血液と魔力、生命で構築されている事が分かった。
父さんがいない今、自分を形成している魔力の供給が無い。
それは、自分がいずれ朽ちる事を意味していた。
どうにか魔力が切れる前に、少しでも寿命を延ばす為、魔具の開発を試みる。
あれから長きの時が経つ……
「奴がこの街にいるみたいですが、どうなさいますか?ボス」
「探せ……」
古びた街並み、人集りが多く賑わっている。今日はこの街のお偉いさん方が集まるらしく、この賑わいだという。
その中に父さんを殺した奴がいる。
早く、見つけなければ魔力が尽きてしまう……
目ぼしい所から探し回り、一軒のバーから優良な情報を得た。
話によると、街の魔術委員会のボスが"誰か"を探し回ってる事を聞く。
それは僕の事だろうと察する。
一言お礼をマスターにし、バーを後に魔術委員会を目指す。
大きな門構えに、見張りが二人。見るからにここが目的地、『トルメナンス教会』ここに魔術委員会の連中が居る!
「何者だ!貴様‼︎」
と見張りに話しかけられるが、無言で気絶させ建物に入った。
襲い掛かる、警備や教会の者達を、薙ぎ倒しながら奥の部屋へと突き進む。
そこにいたのは、父さんの仇である人物。ボスと呼ばれる人の後ろ姿だった……
「よく来たな…… ピノッキオ」
何故、僕の名前を知っているのかと困惑していると、こちらに振り返る。
それは、死んだはずの父さん。『ナグラス・アルファード』の姿だ!
訳が分からなかった。死んだはずの父さんが目の前にいて、僕の名前をあの頃と変わらぬ声で、呼ぶ。
あの時、父さんは死んだのではなかったのか?何故僕を1人にしたのかと問うた。
「君に、人間への復讐心を植え付ける為の偽装だったのだよ」
そう言い放つ父さん……
しまいに、僕は人類を滅亡させるための魔術兵器だと言う。
兵器は、僕が朽ちた時に極大魔法『デス・フォレスト』が発動する仕組みで、負の感情が高ければ高いほど、威力が増す。
「滅亡し、その後の世界。新世界の神として私は降臨するのだ!」
そんな事の為に僕は生まれ、父さんを殺した人を憎み、苦悩しながらも復讐してきたのかと、怒りがこみ上げてくる……
怒りに任せ父さんに襲いかかるが、意味もなさず返り討ちにあう。
バキ…ベキベキ……
突然、身体にヒビがはいり、力がはいらずその場に膝をつき、屈み込む……
ついに、魔力の限界がきた。
「この時がきた!」
憎しみを込めた眼で、睨みを効かせながらも背中から一本の枝が生え始め、みるみると成長し僕は一本の樹へとなる中、人類を怨み続ける決意をする。
たとえそれが、何世紀になろうとも……
ご愛読ありがとうございます。
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