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「なぁ明音。

 お前は進路どうするんだ?」


図書室にて鳥栫售は天草明音にそう言うと

本を読み終わったのか閉じて本棚に戻しまた読む。

題名は『死神に抱かれた心』。

ホラーで死神が次々と罪を犯した女を抱いては

殺してと繰り返していくストーリー。

パラパラとめくり俺は物語を頭に写す。

死神は次々と抱いていくなか自分が好きな女に出会い、

またそれが天使だと気づくと

死神は自分自身を殺し堕落する。

死神から転生し人間となった彼は残虐に

殺された天使に声をかける。


「僕は人間になっても死神だったんだ。」


「………なんで言うの?」


明音はそう言うと机に座り

俺の読む本を閉じて話を始めた。


「その内容あまり好きじゃないからかな。」


「進路は決まってないよ。售は?」


明音はニコニコしてこちらを見ている。

俺も決まっていないのでよく分かるが……


「一先ずは俺は進学かな。

 特に決まってない。」


と笑うと明音も笑った。

放課後の図書室での会話はほとんど日常になっている。

放課後以外は明音自身、

女子と話したり委員会や学級に力を入れてるから

ゆっくり話せるのはこのときぐらいだ。


「あ!もうこんな時間なんだ!」


と時間は5時を差しまた辺りも暗い。

ちょうど図書室も閉まるというので

二人で帰ることになった。


「夜の学校ってなんか……こう……暗くて怖いよね。」


「そうか?………ほれ」


と俺は手を伸ばし、


「へ?」


「怖いんだろ?だから……手。」


と真面目な顔で言うと明音は顔を赤らめると

手を掴みまた右腕に抱きついてきた。


「うぉっ?!」


「………………」


と明音は黙り俺は驚き。

時間はコクコクと過ぎていくなか明音は口を開いた。


「………今日……うちに来ない?

 はっ……話したいことがあるんだ。」


「え?でっでも親御さんは………」


と言うとマフラーをつけてたのか

マフラーに顔をうずくめ


「いない………よ。私ひとり。

 だから………ね。お願い………」


「あっ、ああ。」


と售はドキドキしながらその続きをきいた。

予想は当たるのか。

と思いながらだった。


「私を………助けて……!!!」









明音の家に到着しマンションだったが

鍵を明音が開け俺が入ると厳重に鍵を閉めた。

そわそわしていると明音がそこにかけといて、

と言い俺は携帯で一先ず家族に連絡した。

友達の家に泊まる。今日は帰らない。

と打ち送るとすぐに返信がかかり家族からは承諾が。

そうしていると明音がすごいラフな格好で戻ってきた。

上下下着がギリギリ見えるんじゃないか!

という感じの格好だった。


「あ……服脱いで。私の姿を見てほしいの………

 制服じゃ汚れるから。」


今にも鼻血が出そうだった。

俺はああ。と頷き制服の下に来ていた

短パンとTシャツに着替える。そして


「目………閉じて……」


「あっ………ああ。」


さっきからああ、としか呟いていないが

それしか声がでない。

するとしゅるしゅるという服が擦れる音に

バサッという羽ばたくような音。

そして明音は準備が出来たのか良いよ。と呟いた。

俺は恐る恐る目を開けると

そこには驚くべき姿があった。


「……!!!!」


恥ずかしながらこっちを見るが

明音の背中には白い羽のようなものが生えていた。


「こっ、これって………羽?」


と触ると明音は少し顔を赤らめながらひゃっと驚いた。

俺も触るのをやめ明音は呟いた。


「ど、どうかな……」


コスプレっていう訳じゃないもんね。

と呟き俺は何回も目を瞑るが変わらない現実があった。


「天使………?」


「そう。あ、輪っかはないよ?まだ生きてるから。」


と明音は微笑して話は本題に入った。


「もうすぐで陰陽師っていうのがこの町に来るんだ。

 陰陽師はわかる?」


「妖怪を封印するとか~のあれ?」


そう言うと明音はコクリと頷き


「妖怪と天使は同等じゃないんだけどさ、

 陰陽師の持ってる札がさ

 どうも私達にも効くらしくて…」


と言いかけ何かを思い胸をしめつけて明音は言った。


「私の両親、本当はここにいたんだけど

 前の学校にいたとき陰陽師に殺され………ちゃったんだ。

 そして私はこっちに引っ越してきたの。

 だから追ってくる。

 逃した私を殺しに………」


明音はガクガク震えだし翼は明音を守るように

丸くなり明音は泣き出した。

俺はそんな明音の頭を撫で、

また自分の胸に抱き寄せた。


「こんなこと……言えるのは…

 ……售しか…いないっ…!!!!

 お願い。售……私を助けて……‼」


「………。」


售は無言で黙り携帯に電話をかけた。


「……もしもし?姉ちゃん?

 そっちやっぱ戻るわ。

 ちょっと協力してほしいことがある。」


明音は泣きながらこちらに頭を斜めに傾けて?

マークを浮かばせていた。

修正してて本当何故この回は售も脱いだんだろう…と謎に思っています。


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