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ブラジャー登校

昔の話でもしますかね。

中学生の時だ。登校はグラッセと一緒だった。その日も、朝早くグラッセとの待ち合わせ場所に向かった。待ち合わせ場所にグラッセは居なかった。先に行ってしまったようだ。まぁ一応少し待つか…


とその時。俺の足元に何かが、ふわりと着地した。視線を下に移すと…ブラジャーだった。少したじろく俺。待ち合わせ場所はアパートの前なので、そこから落ちたと予測し振り返った。だが、無風なのに俺が要る位置まで落ちるのは不可能。ではどうして、ここに下着が…


じっくりとブラジャーを見る。ピンク、派手過ぎない抑えめなフォルム…こっ!これは!おかぁのだ!!


何故、よしえちゃん(母)のブラがここに?焦る俺。とにかく足元にブラがあるのは、ばつが悪い。俺は周りに注意せず学ランの中にブラを突っ込んだ。はっ、目撃されてたらやばいじゃないか!周りをキョロキョロしたが、俺の一見下着泥を見た人物はいない様だった。状況的にはシャツと学ランの間に挟まったのが、運よく?ここで落ちたと推測するのが正しいだろう。俺はおかんのブラを服に挟んで、のうのうとここまで来たのか…笑けてくるぜ!


…ちっ!しまった!焦り過ぎて隠す場所間違えた!学ランを上から手で押さえないと、また落ちてしまう。鞄やポケットに移したいが、リスクがデカすぎる!しょうがない、このままだ。


それより、どうする!このまま学校へ行くか?否!!危険だ!見つかったら即アウト!中学生にして下着泥のレッテル!中学生のイジメはエグい…たとえ濡れ衣でも「ブラ!」とか「エロ糞野郎!」はたまた「よしえ!」とか「マザコン!」なんて呼ばれたり…学校はパスだ。


じゃあどうする?そうだ…登校途中、どこかで捨てれば!!そうすれば遅刻しないし、危険分子も排除できる!しかし、ふと母の言葉が頭を過ぎった。

「ブラジャーほしぃー」

!!!そうだ!よしえは、下着は高級に限る人だ。俺の胸辺りにあるアレも高級品。故に数も少ない!それを捨てるのは、如何なもんだ!?よしえが悲しむのは見たくない。



しょうがねぇなぁ、遅刻覚悟。

いっちょ、家までブラ持ってくか。よしえ喜ぶかな?右手を胸にあて、俺は力強く走り出した。虚ろな目で…



終わり。


ちょ!おかぁ!ブラ!!挟まっ…あれ?おかぁ居ねぇのかよ…

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