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せんそー

野蛮な遊び…

俺が小学生の頃“戦争”とゆうゲームをした。

グラッセとよく公園に行っては“戦争”をしていた。

まず戦争とは…石を投げ合う、以上。

今、考えたら危険極まりない遊びだ、遊びなのか?…喧嘩だ!いや…殺し合いだ!


ある日、いつもの様にグラッセと公園に行った。もう当時から外で遊ぶ子供は、激減していたので公園には誰もいない。

「やることねぇなぁ…」

やっぱ、ガキでも目的なしじゃ公園に来てもハイになれない。

「せんそーするか?」

「おう!」

まぁ一応、目的は決定。


公園は50mプールぐらいの広さ。南側は、丘になっている。戦いを有利に進めるには、南側に陣をとるのが上策だ。

「おし!ジャンケンで場所決めしよ!」

このジャンケンで全て決まる!

「じゃんけーん、ポン!」

………負けた。

俺は北側となった。


軍備補強タイム!

石を集めるが…石が少ない上に小さい!!これじゃあグラッセを壊すことが、できない!

辺りを見回すと、ペットボトルを発見!砂場の砂を詰めて爆弾の完成。ぐへへっ。ってな感じで小学校指定の安全ヘルメを装着し、準備完了!

「グラッセ〜!準備いい?」

「おっけぇー。」


開!戦!


グラッセは、木の陰に身を潜めていやがる。

俺は牽制の砲撃を放った。ヒュン!!

弾は、大きく逸れた。俺はコントロールが昔から悪い。牽制にも、ナリャしねぇ!!

グラッセも、砲撃を開始。グラッセの弾は俺の1m横で着地。なかなかの精度だ。俺は身を隠す物がない…闘いが長引けば、いつか片目を失うやもしれん!!

俺は、収集した武器をポケットにいれ、敵陣地への突入の期を待った。

グラッセの砲撃の終わりを突く!

……………今だ!

俺は、駆け出した。

「Iamスパルター!!」

って言ってはないだろうが、そんな勢いで。

俺はポケットから弾を右手に装填!ラピットファイアの如く連射しグラッセの攻撃の手を緩ませる!しかし、流石は”中部の人参スナイパー“隙を見て、攻撃している。グラッセの弾が、ヘルメに当たり、ガン!と揺れ動く。こりゃやべぇ!ヘッドガーディアンの装甲がもたねぇ…


あれを使うしかねぇなぁ…俺はペットボトっじゃねぇ…爆弾のピンを抜きグラッセの頭上に放り投げた。グラッセに降り注ぐ、細かい毒粒子。グラッセは、突然の特殊攻撃で完全に混乱している。毒粒子は、目と口に入った様で慌てふためいている。

今が好機と、俺は木の陰に滑り込んだ。グラッセは、押されていると感じたのか、奥に逃げていった。

荒い呼吸を整え、周りに落ちている弾薬を拾う。


ふと正午を知らせる鐘がなった。

昼飯時だ、決めに行くか!俺は丘の中腹まで走り叫んだ。

「グラッセでてこい!」

ん?あまりに戦争に熱中していて気付かなかった…

女の子3人が俺の前方10m前に居た。そこに、グラッセがニヤニヤしながら現れ女の子達の横についた。

グラッセの考えは、すぐ理解できた。一般人が、横にいたら流れ弾が命中してしまうかもしれない!俺は不用意に攻撃できない…グラッセは女の子達が、この場を離れない様に女の子達に話しかけている…ニヤニヤしながら…

何か話し終えると、グラッセは俺に攻撃してきた!

俺は咄嗟に身を翻したつもりだったが、腕に見事命中。


「ホントにやった!危ないよ!」

「いたそーやめなよ!」

女の子達は口々に喚いている。グラッセに、そんなこと言っても無断だ。あいつの目は人を殺したことのある目をしている…

「だからーこうゆうゲームなの!」

グラッセは弁明しがてら、見せしめの様に弾丸を俺に放った。

イテーッ…このままじゃ、成す術なくヤラれてしまう。ここは、一般人を排除するとしよう。

「3人とも危ないから離れな!」

…何故かスルー。

グラッセの猛攻は、緩まず俺の身体から赤い鮮血をほとばしる。女の子達は、表情を変えていった。彼女達は狂気に魅了されていた。

彼女達は、一般人なんかではない!敵だ!排除するべき存在!俺は弾丸を右手に装填。

放った。


俺の放った弾丸は、ぐんぐんグラッセに迫る。

射ぬけ!我が分身よ!人参に風穴あけてやれ。


見事、女の子に命中…

やっべー…俺は走って女の子に近付いた。

「ごめん!大丈夫?」

女の子は、腕を押さえ下を向いている。泣かした?泣かしたのか?俺は恐かった…学校にバレて先生に怒られるのが…

「お前、関係ない子に当てたらあかんやろー」

「最悪!!」

うるせぇな!俺が1番焦っとるんじゃ!女の子の顔を覗き込む…泣いてない!!ホッと胸を撫で下ろす。


女の子は、おもむろにしゃがみ込んだ。立ち上がった女の子の手には…石が握られている!!

「痛かったんだから!」

決めゼリフと共に石を投げる女の子。

グフッ!

そして、他の女の子達も感化されたのか、死ね!最悪!と言いながら俺に石を投げ付けた…

グラッセもニタッーと笑いながら俺に石を投げ付ける。

3対1…俺は、公園を逃げ回った…最終的には、

「お前ら死ね!」

と吐き捨てて自転車放置で走って家に帰った…



そんな小学生時代。もう、あれから十数年になるが…最近、あの野蛮な遊び、

“戦争”

がどうしてしたくなる。

どうですか?そこの貴方!一緒に興じましょうよ!


ボク…ト…

センソー…

シヨ…

貴方を狙ってますよ…ほら、グラッセが後ろに!!

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