遊園地〜よくできました〜
つづき
女の子と別れデート再開。
しかし、何かこう…釈然としないと言うか…俺は、後悔していた。まだ小学生の女の子を一人残し行ってしまったことにザイアクカーンを感じていた。俺は彼女に、やっぱり女の子と一緒に遊ぼう!と言った。彼女も賛成してくれた。
女の子は、すぐ近くにいた。売店の前で財布を持ち、なにか買うのかウロウロしている。俺は走って女の子の元へ迎った。
女の子は、びしょ濡れだった…
俺達が去った後、橋の上でひとり水遊びをしていたのだろう。
「なんか一緒に乗ろうよ!」
「でも、そろそろお母さんから電話かかってくる。」
手には携帯電話が握られている。
「観覧車乗ろうよ!観覧車なら電話でられるし!」
「ねぇ!どのくらいで乾くと思う?」
精一杯の俺の気遣いは見事にスルーされた。
「うーん、今日は曇ってるし時間かかるんじゃない?」
「ぶぇーっ!ベトベトだ…×£%!р」
何を言っているか本当に聞き取れない。
「どのくらいで、乾くかなぁ?10分?20分?」
どうしても、いつ乾くのか気になるらしい。
「30分くらいじゃない?」
「ぶぇーっ、どうしよう…」
どうしようって言ったって…話題を変えることにした。
「とにかく、なんか乗ろうよ!もし乗ってる最中かかってきても、かけ直せばいいじゃん!」
「р%£×§♪♪〃」
理解不能。もしかして自分から、かけ直せないのか?「もしかして、電話のかけ方分からない?」
「でも〜服、濡れちゃってるから」
「…そうだね!濡れてるもんね…」
一先ず、合わせたが濡れてる事が今関係あるのか?
理解不能…
「一先ず、お母さんが迎えにくる出入口まで行こうか!」
女の子は何か返事をしたが、全く聞き取れない。トコトコ出入口に向かった。なかなか出入口まで距離があった。途中、女の子が、ここどこ?としきりに気にするが無視。
「迷子になっちゃった!」
「大丈夫、俺わかってるから。」
「今、どこー?」
地図を広げ、現在地を指差してあげる。
「東ゲート行かないと!」
東ゲートに向かってるのに…
「今、向かってるよ。」
「どうしよー今どこ?」
どうしようって説明したじゃん!!人の話を全く聞いてないね君は…そんな女の子は無視して東ゲートまで歩く。
「ねぇお父さんは、どこにいるの?」
ふと気になり聞いてみた。
「南ゲート。」
南ゲート!?東ゲートからかなり離れてるぞ!しかも、お父さんはそんな所で何をしているのか!?家族揃って理解できん…
「ねぇー二人も帰るの?」
君の為に一緒に出入口に向かっているのだよ?お分かりかな?
「まだ帰らないよ。」
出入口まで来ると女の子は、もう一人でいける!と言って走って帰って行った。
俺の親切は女の子には少しも伝わっていないだろう…
というか、娘を一人ほったらかしにしていた親の顔を見てみたいもんだ!!
多分、女の子に似て眉毛が繋がり気味なんだろう。
後から聞いたら女の子と楽しそう?に遊ぶ俺に怒っていたらしい。
遊園地は、一人で楽しむのが最も良さそうだ。嘘だ。