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平凡ファミレス2


グラッセは店員に氷をぶっかける気だ!


俺はグラッセの腕を掴んで席まで連れていった。


「おい!それはアウトだろ!」

「俺には俺の考えがあんだよ!もう怪しまれちまったじゃねぇか!」

店員は,怪訝そうな顔でこっちを見ている。


「何が考えだよ,アホ!もうお前終了!次C!」


「うーん…なんか…」


「グラッセみたいにやり過ぎないようにな!」

グラッセを睨む。

グラッセは鼻をほじっている。無性に腹が立つ顔をしてやがる。


「俺,無理!できない…」

おい!おい!冷めるじゃねぇかよ…


「まぁいいや,次俺か」

天性の才能(アホな)が素早く答えを導き出すと思いきや何をしたらいいか真っ白だった。

グラッセ

「お前,考えてなかったな!」

「うん…」

さすがに2連続パスは場をシラケさせる。悩んだ俺は,帰る間際やる!と言って見逃してもらった。

グラッセ

「次,D!よろしくぅ!」Dは,のそりと立ち上がるとソファーの上に立った。Dはソファーの上でバッティングフォームをとるとエアーバットをフルスウィングした。

「タツナミのまね」

俺はタツナミとかいうジャパニーズはアイドンノーだったが元ベースボールクラブの彼の豪快なスウィングはミスタータツナミの凄さを伝えるには充分だった。

「うーん!デリシャス!ミスタータツナミ!!」

「そんなに喜んでくれるなんて思わなかったな」D(愛称,チビル)のモノマネは他の客も店員も見ていなかった様で問題なく終了した。

グラッセ

「一先ず終わったか,ファミ以外は…」

俺は未だに良い案が浮かばす悩んでいた。

チビル

「ごめん!俺そろそろ帰んないと…」

グラッセ

「んじゃあ,そろそろ解散すっか。」

やばい!時間が足りない!ぞろぞろと席を立ち会計に向かう4人。


「ありがとうございましたー!」会計も済みグラッセがドアノブに手を掛けた瞬間だった。

「おい!お前の番だぜ!」

忘れてなかったか…

俺は焦っていた。

やばい!やばい!真っ白だ。焦った俺は,とにかく真っ先に思いついたことをした。

「コマネチ!!」

ポージングしたまま皆の様子を伺う俺。

グラッセ

「人のネタかよ…しかも当初の目的から,それてるから。」


レジをしていた女の子は苦笑しながら言った。

「あのー今年,卒業していった先輩方ですよね?」

「!…は…うぃ」


「やっぱり!先輩おもしろいですね!」

そう言う女の子の目は決して笑っていなかった…




END

あれから何度か行きましたが彼女は辞めたようです。

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