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考える恋愛

作者: 吉岡るい

初投稿です。

これは、この話をもとにしてマンガの原作にしようと思って書いたものなので、よくわからないところなどあると思います。スイマセン。

ここに、二つのパンがあったとしよう。このパンは僕の学校の購買にある人気メニューのランチセットだ。内容はロールパンの間にチキンカツが挟まっているものと、ポテトサラダが挟まっているものが二つだ。僕の好物だ。しかし僕はこのパンを食べる際に、悩む。

チキンカツから手を伸ばすとがっついているように周りから見られているような気がする。かといって、ポテトサラダから食べると豪華なものを残していてケチなやつと思われているような気がする。

何が言いたいのかと言うと、僕はそれほどまでに一つのことに考えながら生きているということを言いたかった。


そんな生き方をしている僕だが、ある日告白をされてしまった。

「好きです。付き合って下さい」

ありきたりな言葉だが、僕は戸惑っていた。


女の子の名前は春風春香。容姿はまさに名前のとおり春の風のように爽やかで、春に咲く花のように可愛らしい女の子であり、男子に人気がある。つまり学校のアイドルのだ。 普通の男であればこの状況を素直に喜ぶだろう。


だが、僕は色々な事を考えながら生きてきたせいで人の言葉を聞くとその人の嘘が分かるという特殊能力が身に付いてしまった。その能力によって知った彼女の本性は金銭欲が激しく男を貢がせる道具にしか思っていなく、男に対して常に媚びているため本当の愛を知らない。

そんな女だった。そんな彼女が僕みたいなパッとしない人間を標的にすると思ってもいなかったからだ。


そこで僕は思考を開始する。

『この女は多分、金に困っているんだな。ブランドものを買いすぎたってとこか。クラスの男はみんな頼ったから最後に僕のところに来たわけだな。そうでなければ、僕のもとになどを狙うはずがない。』


そう思っていると彼女はこちらは何も求めていないのに喋りだす。

「吉田君って、帰り道にいつも犬にエサをあげてるでしょ?私、いつもその姿を見てていいなあって思ってて。」

これは嘘だ。なぜなら僕はそんな事をしたことがない。

これはこの女のいつもの手で、そういう作り話を盛り込んで告白をするのだ。すると相手は学校のアイドルである子に告白をされたため、その話を否定したくなく、あった事にして話を進めるのだ。

そして男は彼女の嘘にあわせる事になり話の主導権を奪われてしまい、付き合ってからも、その流れが出来てしまい、金づるにされてしまう。


そんな彼女に僕は反感を持っていた。しかし彼女の容姿は本当に魅力的であり、すべてを知っている僕にもその誘いを断るのは惜しかった。そして思いついた。

『そうだ、この女を僕に惚れさせればいいんだ!』そして僕は彼女との【考える恋愛】がこの一言から始まった。

「僕でよければ。」


放課後、僕は早速、彼女と一緒に歩いていた。やはり彼女の容姿はすばらしく横切る男が見てくる。これはなかなか気持ちがいいものだった。そして近くで彼女を見ていられるというのもうれしかった。


彼女は突然立ち止まり、路上で売られているアクセサリーに目を付けしゃがみ込んでいた。

「これ可愛くない?二人でつけようよ!」

安い、ペアリングだった。

これも彼女の常套手段だ。最初に安い二人で使うものを欲しがる。男は彼女と同じものを身につけられると喜び買ってあげる。すると彼女はそれからどんどん高いものをねだり始める。そして彼女のペースになる。

ここで彼女と僕の第一ラウンドだ。彼女を僕に惚れさせるためにはここで買ってあげて調子づかせるわけにはいかない。そこで僕は考える。ここで彼女に買ってあげるというのは絶対にしてはいけない。しかし彼女に払わせるのとここでサヨナラになり計画がダメになるかもしれない。だから断るという選択肢しかない。ならばどう断るのがベストだろうか。

財布を忘れたといいまた今度にするというのがもっとも確実な方法だが、それでは彼女を引きつける事は出来ない。それどころか金目的なのだから離れていく可能性もある。それだけは避けなければならない。どうすれば良いんだ。そして僕はこういった。


「いいけど、向こうの方が良いものがありそうだよ。」

苦肉の策だった。この場ではうまく考えをまとめられなかったから100メートル先にある店に着くまでの時間を稼ぐ。そしてその間に考える。これしかなかった。しかし彼女の言葉が僕を絶望させる。


「でも、あっちのお店の方が高いんだよ。いいの?」

しまった!墓穴を掘った。路上で売っているものだから値段はそんなに高いというわけではないが自分から少しでも高いモノの方へ誘ってしまったといことは多少の出費は大丈夫という事になってしまう。しかし今更、嫌だと言ったら確実に彼女は遠のくだろう。

しかたがなく、僕は言った。


「いいよ。そんなに高いものじゃないし、気にしないでよ。」

顔は引きつっていた。彼女は大丈夫かと心配してくれた。


第一ラウンドは僕の負けだ。


それから彼女を家まで送っていった。腕にはペアリングを持って。しかし僕はこれだけは終わりたくなかったため今度は僕から勝負を挑む事にした。

「今度の日曜あいてる?チケットがあるんだけど映画でもいかない?」

すると彼女は微笑みながら答えた。

「ええ、もちろん。」


勝った。


僕はもう確信した。これはただのデートの誘いではない。先に行く場所を決めた上でデートに誘う。そうする事で当日での主導権を握り、有利に事を進める。さらに映画という選択は彼女にも映画代を払わなくてはいけないが買い物にいくよりも出費は抑える事が出来る。本当は一晩構想を練ってから勝負に出るつもりだったが、僕のミスにより多少の出費は仕方がないという状況になってしまったために相手が先に勝負に出る前に行動を起こす事にした。前哨戦では負けたが、本当の勝負は明日だ。


デートの目標は彼女にお金を使い彼女を調子づかせないことだ


次の日、彼女が告白してきた木の場所で待ち合わせをした。待ち合わせ時間は10時だが、僕は8時にはそこにいた。これは彼女の男よりも早く来て、相手に申し訳ないと思わせるという三つ目のテクニックに引っかからないためである。早めにきて、計画の確認をしたかったというのもあるが。


9時に彼女はきた。ビックリしているような口調で彼女は


「早いね。ビックリした。」

と言った。言葉の9割が嘘である彼女の珍しい本音だった。まあ、無理もないだろう僕を待つつもり来たのだから。そして僕は先制パンチとして


「今日のデートが楽しみで早く来ちゃったんだ。そしたら君も早く来るなんて結構僕達って繋がってるのかもしれないね。」


彼女はすこし照れていた。先制パンチの成功だ。

こういう言葉の選択は100種類くらい用意はしている。この調子でじわじわ僕に引きつければきっと僕に惚れるはず。


「じゃあ、行こうか。」

と言い彼女は腕に絡んできた。

まずい。彼女の胸が当たっている。こうすることで、男の判断力を鈍らせようとしているんだ。気をしっかり持て僕!



歩いている中、僕はまともな判断が出来なかった。彼女は僕に言う。

「最近ストーカーがいるみたいなんだよね。」

「えっ!今もいるの?」

「多分いるかもしれないの」

「じゃあ、いざという時は僕に言ってね。」

「ありがとう!うれしい。」

その笑顔は僕をドキリとさせた。だめだだめだ!


そんな会話をしていたら映画館に着いた。僕はぐったりとしている。

そして前もって買っておいたチケットを出す。ドリンクを買う。ポップコーンは買わなかった。


映画が始まる。なかなか面白い映画だ。すると彼女が眠ってしまい僕の肩にもたれてきた。これは、僕の気を引くためにために寝た振りをしているのかと思ったが、彼女は本気で寝ていた。馬鹿な女には難しすぎたかもしれない。そして同時に問題が発生した。僕の予定では彼女は暗闇を利用して僕を誘惑してくる思い、それを利用し彼女を逆に落とすつもりだった。


ここから僕の予定が崩れ始めた。


映画が終わると僕はもう困っていた。予定ではここで彼女と僕の関係が親密なものになっている予定だったからだ。そしてそれを前提にここからの予定を考えていたからだ。このまま予定どうりにいくと僕の行動は空回りをしていく事になるだろう。

困った.......考え込む僕

すると彼女が言ってきた

「お腹減らない?何か食べようよ」


そして食事をする事になる。彼女はずっと何か話していたが、僕には何も理解できなかった。なぜならば、会計の事で頭がいっぱいだったからだ。僕の予定では先に僕が食事に誘い「おごるよ」と言う事で彼女に遠慮させようとしていたのにこれからの予定を考えていたせいで僕に隙が生まれ先手を取られてしまった。この状況では彼女は僕に当然おごる事を求めているのだろうか?それとも彼女が腹が減ったと言ったのだからそこは自腹で出すのだろうか?聞いておきたいがそこでしみったれた男と思われるのもくやしい。だから、「おごるよ!」と

言って遠慮させて安いものを食べさせるか、「いーよ。悪いし自分で払うよ。」とか言わせるのがベストだった。


食事が終わって、彼女と歩いている僕。

結局、おごる事が一番の解決策であったためおごってしまった。落ち込んでいる。彼女の言葉が聞こえない。なぜなら持ち直す方法を考えているため

予想以上に難しいな。女の子と付き合うのは。機嫌を取りつつ、自分の良いところを見せていかなければいけない。だんだんと彼女のペースになってきた。ここで一発逆転しないと、取り返しがつかなくなってしまう。



すると彼女がいなくなっている事に気づいた。

マズイ!愛想をつかれたか。僕は最善の策を考えた。ここでは最善の策はとりあえず謝るしかない。最悪の場合そこでさよならとなるかもしれないが、とりあえず謝り引き止めるこれしかない。まてよ。まさかストーカーになんかされたんじゃないだろうか?さっきはあんなことを言ったけど僕には彼女を守る力なんてない。だから今回のデートに男の力を見せて引きつけるなんて作戦も作らなかった。


僕がそんなふうに最悪の結果を考えながら彼女を捜していると、遠くから彼女がみえた。安心する僕。

「何処行ってたの?心配したんだ!ストーカーになんかされたんじゃないかと思って。」

「えっ!ちょっとトイレに行くって言ったはずだよ?」


嘘だ!やられた。これは彼女の作戦だ。この女はいったん何も言わず男の目の前から消える事(口実は無理矢理付ける。彼女はそれが許されるのだ。)によって自分の事を大切に思わせる。そして登場と同時に高価なものをねだる。すると男は彼女と離れるのが嫌になり何でも言いなりなる。


多分この女どこかで僕がうろたえる姿を見ていたんだろう。あそこまでうろたえていた姿を見せたのに断ったら今度こそ愛想をつかれるだろう。この戦いは僕の負けだ。今日は僕がおごる事にするしかない。だが、まだ、大丈夫だ。戦況は厳しいが、すべてが彼女の思いどうりになるほどではない。次で負けてしまったら、終わりだろう。次の機会にすべてをかけるしかない!


「実はあっちのお店で可愛いもの見つけたんだ!一緒に見にいかない?」

彼女はそう言い、先にさっさと行ってしまう。

やはり来たか。彼女が出来るだけ安いものを欲しがるように願いながらノロノロと歩いていると急に彼女がいなくなってしまった。


また、何かやってくる気か?もう探さねえよ。

!いや、もう彼女が僕に何かを仕掛けてくる必要はない。メリットのない事するような女じゃない。まさか、僕はまっすぐいそいで走った。交差点の辺りで左右を見ると男に絡まれている彼女がいた。


そいつは見た事がある顔だった。たしかとなりのクラスの金持ちで有名な金子だ。僕は隠れて少し様子を見てみる事にした。

「や、やあ。話すの久しぶりだね。相変わらず可愛いね。」

「なんのよう?あなたと別れた時もうかかわらないでと言ったはずよ」

「君は僕のお金目的で近づいたんだろう?僕は知っていた、だから君に僕の財力で色々なものを買ってあげた。なのに!なのになんで君は僕の前からさってしまったんだ。」

「最初は色々なものを買ってもらったから付き合っていたわよ。だけどどうしても無理なの、あなたのその髪型。」

帽子が落ちる。その髪型は彼女の言うとおり奇抜な一般人にはついていけないようなものだった。

「な!これはパリのヘアスタイリストがカットしてくれたんだぞ。」

「それはおしゃれな人がするからこその髪型なのよ。あなたみたいな顔が大きな人がしても気持ち悪いだけよ!」

顔が出てくる。

「で、でも」

「でもじゃない、あとそのしどろもどろな喋り方!話していてイライラすんのよ。」


僕は壁の裏で笑い転げていた。

彼女がここまで感情を出しているのも珍しい。この女、我を忘れている。

一回フッた男はどうでも良いらしいな。


「チクショーもう怒ったぞ!こんな事はしたくなかったが、お前ら」

屈強な男が現れる。彼女を抱える

「な、何すんのよ!」

「お、お前を僕の屋敷に連れ帰っていじめてやる。」


「や、ヤバいだろ。誘拐だぞコレ。いやいや、こんな時こそ落ち着け。」

ここで僕が助けに入っていっても絶対に助けられない。それどころか、僕は現彼氏なのだから、状況を悪化させる可能性すらある。しかも僕には腕力がない。

ならば、警察を呼ぶのがベスト。よくマンガとかで見る「おまわりさーん。こっちでーす」て言うやつだ。


僕は大きな声を出すために大きく息を吸って言った。


「おま...!まてよ。」


ここで助けを呼ぶのは簡単だが、僕が実力で彼女を救い出せば完璧に彼女を僕の虜にする事が出来るんじゃないだろうか?相手は3人.......。

ここしかない。

まず作戦を立てよう。そう思ったとき肩に手がかかった。あいつらの中の一人だ


「何してんだ?お前。」

「な!なんで僕に気づいたんだ!」

「なんでって、あんな大きな声で(おま!)って言ったらそりゃ気づくだろ。」

僕とした事が、なんて凡ミスをしたんだ。そりゃそうだ。気づかれるに決まってる。考える事に夢中でその事が抜けていた。


僕は彼女と一緒に捕まってしまった。


「こいつが噂の春香の男か。」

「やめて、彼には手を出しちゃだめよ。」

「こんなにこの男が良いのかよ!」


男が怒っている。僕はさっきから気になっていた事を考えている。

さっきから彼女はまったく焦っていない。言葉が嘘ばかりだ。この女こんな時にも僕の気を引く事を考えてるのかよ。ここまでくるとすごいな。

いや、もしかしてこれは彼女の手なのか?この男たちもすべて彼女の手下で、ここで男達から僕をかばう事で僕の心を手に入れようというのか?

ふ、ならその考えをかき回してお前の作戦もぐちゃぐちゃにしてやろう。


僕はすっと立ち上がる。

「まて、巨顔やろう。その娘は僕の彼女だ。手を出すのはやめてもらおうか。」

ここで一発殴られてもかまわない。彼女の作戦をボロボロにできれば上出来だ

「こ、このやろう。お前ら俺に逆らったらどうなるか教えてやれ。」

二人の男が僕にかかってくる。しかしこいつらは彼女が雇ったエキストラだろう。本当に僕を傷つける事はないだろう。僕はかまえているだけでこ、こいつらは僕になにもする事が出来なくて困るだけだ。


しかし迷いが全くない拳が近づいてくる。


鈍い音が鳴った。僕はもう立ち上がれないだろう。それほどに重いパンチだった。それからも、三人掛かりで動けない私にパンチの乱舞だ。


な、なんで。まさかこれは彼女作戦でもなんでもないのか。クッソ。もう殴られ終わるのを待つしかねえよ。


すると・・・・


ヒュッ!いきなり私を殴っている男の一人が飛んでいった。

なっ!

彼女が足をあげている


「なんで無理な事をしようとするのよ。おかげで足が出ちゃったじゃない」


どういう事なんだ?彼女が男を蹴り飛ばしたのか。


「かくごしなさいよ。あんた達は私のイメージを壊した代償は高くつくわよ」


僕は今起きている事が理解できていない。分かった事は彼女の言葉が嘘だったのはこの強さがあったから、あのくらいの奴らじゃべつに動じる事もなく、平静を保っている事が出来ていたんだと言う事だ。


そして彼女が最後の逃げようとする金子によくわからないがプロレス技のような蹴りを入れて終わった。


「大丈夫かしら?」

「は、はい。」


二人で歩きながら。


「あなたあそこにいたと言う事は、私はあなたをどうしようとしていたか分かってるわね?作戦を変更させてもらうわ。あなたは今日から私のしたっぱよ。」

硬直する僕。しかし、にやっと笑い。

「君の思いどうりにはさせないよ。君の本性を知っているのは僕だけだ。君が僕にたかるようであれば、僕はすべてを学校の人に話す。」

携帯にさっきの動画が出ている

「なっ!」

「それが嫌だったら、僕と付き合う事だな。」

「くそ〜あいつとあんまり変わらないじゃないか。いつか絶対に別れてやるからな」


こうして僕と彼女探り合いの戦いが始まった(彼女は頭が良くないので私が勝つだろうが。)



二人で歩いている後ろ姿を描きながら。

こうして僕の考える恋愛は僕と彼女の考える恋愛になって続く


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