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蒼の瞳の騎士 紅の瞳の姫君  作者: 黒猫キッド
第1章・日本での日常編
16/121

15・それはある意味公開処刑

 書いた後思った事…今回の話、必要あったかな…。

「いや待って…理奈…嫌だ…」

 零華が理奈達に連れて来られたのは、どう見ても女の子向けの服を売る店だった。

「良いじゃんか零華。零華は元々男の子の服より、女の子の服が似合うんだから」

 麻美が言う。

「僕は男だし…ってか僕はお金出さないよ…」

 必死で足を踏ん張って拒絶する零華だが、並みの男子よりも非力な零華か、空手をやっている理奈に敵う訳も無く、徐々に店に引っ張られる。

『僕、男の子なのに…女の子の理奈に、力負けしている…』

 自分の非力さに悲観する零華。そんな気も知らずに、理奈が言う。

「大丈夫だって! 今日は買う訳じゃないんだから…此処の店長さんとは仲が良くて、『女の子の衣装が似合う、男の子を知らない』って聞かれたから、零華を紹介しようと思ったんだ」

「何その限定的な条件!? 嫌だよ僕は!」

「諦めなって…ってか麻美達も手伝ってよ」

 先程から傍観している麻美と千秋と灯里に、助力を求める理奈。

「え~だって迂闊に零華君に触れたらさ…クラス処か学校中の女子生徒と、全面戦争になるよ? 理奈は幼馴染だから許されるけど…」

「ちょっと待って! 何で僕に触ったら、学校全体の問題になる訳?」

 千秋から伝えられた事態の凄さに戸惑う零華。

 結局零華は理奈に、店の中へと引きずり込まれてしまった。


※       ※


「あ~ら、いらっしゃ~い♪ 理奈ちゃん達」

 そう言って女言葉で出迎えたのは、化粧をしているが、どう見ても中年の男性にしか見えない人物であった。

「店長さん。約束の子を連れてきたよ」

 灯里が零華を示しながら言う。

「あら、その子? どう見ても女の子の様だけど…」

「いやホントに男の子なんですよ。こんなナリですけど」

 麻美が弁解する様に言う。

「…とてもそうには見えないけど…まあ貴方達が言うなら、この子にしようかしら♪」

「ちょっと待って下さい!? 僕に何する気ですか?」

 軽く生命の危機を感じた零華は、必死に尋ねる。

「んふふ…ちょっと新製品の服の試着をお願いしたいだけよ? アタシみたいな子達が、そういう服を好むので、貴方の様な『女の子にしか見えない男の子』の協力が必要なのよ」

「そんな!? 僕は女の子の服を着るのは嫌だ!」

「あれでも、理奈ちゃん達に聞いた話では、貴方って去年、メイド服を『好んで』着たんじゃないの?」

「『好んで』ませんよ! 何で過去が改変されているの理奈!?」

「まあまあ良いじゃない零華君。此処まで来たんだから、いっぱい着ようよ」

 千秋が能天気に言う。

「やだ! 止めて!?」

 零華は必死で抵抗をしたが、抵抗虚しく零華は店の奥に連れられた。

 その後零華は、様々な女の子の衣装を着させられた。それはある意味零華にとって、処刑に近い物であった。

 一時間後解放された零華は、店長から謝礼金を渡されかけたが、モデルになったのが自分だと言わない代わりに、謝礼金を受け取らなかった。

「まさか本当に、男の子だったなんて…また機会があったら、お願いね♪」

「…勘弁して下さい」

 ウィンクをしながら言う店長に、零華は小さく呟いた。

 零華にとって、悪夢の様な時間であった。

 


 すいません。ホンマは零華が衣装を着るシーンも考えたんですが、投稿に間に合わせる為に、カットさせてもらいましたわ。ホンマにすいません。

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― 新着の感想 ―
[一言] ・・・まさか下着も女物を?。(ヾノ・∀・`)ナイナイ ルクレツィア(Lucrezia)の名前を使うだけですん、容姿は流石に私好みにすますに。
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