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ライハルト学園 ホームステイ

大ホールに集められた希望者に向けて、簡単な教室の説明が終わってすぐに特別魔法教室教師陣による魔力鑑定が行われていった。

流石にランが鑑定をするということはなかったが、イグニスの「ランくんは私と一緒にいること」というわがまま…もといお願いにより、魔力鑑定中はずっとイグニスの横にいることになった。

魔力鑑定の精度、速さ共にイグニスが他の教師陣より圧倒的に優れていたため、受け持つ希望者も多くなった。その希望者たち全員がイグニスの横にちょこんと座っているランをチラチラ見てきたので、居心地が悪いことこの上なかった。さらに、魔力鑑定に疲れたイグニスが「エネルギー補充〜」とランに抱きついてくるのが流石にうっとおしく、どうにかして逃げれないかと、あれやこれや考えを巡らせてるうちに時間が過ぎていった。


結局、魔力鑑定は夕方までかかり、大ホールにはぐったりとした教師陣と、ランという充電器でエネルギーを補充して元気一杯のイグニスだけが残っていた。

正確な人数は分からないが、500人ぐらいの希望者がいたようだ。その中で魔力があると鑑定されたのは20人程度。その20人は、明日の通常の授業が終わったあと、特別魔法教室の詳しい説明をすると言い渡され、大ホールをあとにしていた。

ランはイグニスが鑑定した希望者しか見れていないが、初等学校に在席していそうな背の小さい生徒が数人、魔力有りと鑑定されていたのしか印象に残っていない。高等学校の生徒はほぼ全滅であったはずだ。

この偏りに若干の疑問を抱いたが、明日になれば参加者全員とご対面出来るのだから、その時また考えればいいと、思考を止めることにした。



「いや〜、まさかランくんがいるとは思わなかったよ〜。ますますこの仕事を受けて良かったよ」


ライハルト学園から帰宅する際、帰る方向が同じだと言い、ランについて来たイグニスが嬉しそうにそう言ってきた。

ランとしては、イグニスに再開出来たのは嬉しい…のだが、色々といきなり過ぎて気持ちがついていってない状態である。

イグニスの話を聞く限り、半年前の段階でこの話は進んでおり、イグニスが定期交易船に乗ってきたのは最終的な条件等の交渉のため、ブルグラス王国から招待されていたらしい。

ランの記憶が正しければ、ランに魔法を教えるのにかなりの時間を割いていたはずだが、それ以外のところでは真面目に仕事をこなしていたようだ。

その結果、今年の入学生と同じタイミングで特別講師に就任。今までは王国から提供された部屋で生活してたらしいが、人族の文化、生活等を、学びたいというイグニスの強い希望により今日からある家族の家にホームステイをするとのことである。

そんな今までの経緯をイグニスから教えてもらいながら歩いていると、イグニスと共にランの家まで来てしまった。

ホームステイ先はまだ先なのか…とランが思っていると、イグニスはそのままランの家の敷地内に入っていき、「ただいまです〜」と玄関の扉を開け、家の中に入っていってしまった。

ランも慌てて家に入ると、セレスが「おかえりなさい!イグニスさん!」とイグニスを歓迎していた。

何が何だか分からないまま、口をパクパクさせていたランにセレスとイグニスは同時に驚きの事実をランに伝えた。


「秘密にしてたけど、今日からイグニスさん一緒に住むから!よろしくね!」

「秘密にしてたけど、今日からランくんの家にホームステイすることになったんだ!よろしくね!」

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