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00話 「プロローグ」【挿絵】

 イラストはメインキャラは描く予定です。

 書き溜めていますので当面、水、土曜以外の週5回投稿予定です。

挿絵(By みてみん)

 家事能力(Housework)特化型ガイノイドH-2-0104。

 レーダーチャートの0は人間と同レベル。項目の詳細は、後日の説明回でまとめて行います。




ー宇宙空母ヴィズィオネーア 自室


 断続的に流れる水の音が浴室に響く。

 綾瀬 薫は今シャワーを浴びていた。


 薫はシャワーのお湯を()で止まる様に念じ、止める。

 すると薫の後ろから鈴の様な澄んだ声が響く。


「お兄様...お背中をお流ししますね。」


 そう言うとプラチナブロンドをツインテールに結った少女は薫の背中をスポンジで優しく丁寧に擦る。


 時折少女の小さな指が薫の背中に触れるが、薫は声を出さないように必死に抑える。

 ただでさえ美少女と言える女の子と二人で浴室に入っており、さらにその少女の着衣は薄い布地のスクール水着だった。

 油断すると昨日”卒業”したばかりの薫の”カオル”は、太腿に掛けたタオルにテントを張って仕舞いそうになるのだ。



「お兄様。昨日は...その......ありがとうございました。」


 そう言うと少女は恥ずかしそうに頬を赤らめる。

 ”昨日の事”と言えば、二人にとって一つしか無い。

 しかし、少女に対して感謝する事はあっても感謝する謂れはない薫は困惑した。


「え...?いや...何て言うか...こちらこそ...その、ありがとう...。その僕も初めてだったから...。」


 薫も照れながら何とか言葉を紡ぐ。


「お兄様も初めてだったんですね...!アンジェも嬉しいです!」


 アンジェと名乗った少女の本当の名前...識別コード(・・・・・)は、H2-0104だ。

 アンジェと言うのは、この人造人間(ガイノイド)に薫が付けた名前だった。


「今朝メディカルチェックを受けたんですが...。

 残念ながらまだ”授かっていない”見たいでした...。」


 するとアンジェは落胆した様に、スポンジを擦る速度が落ちる。


「ふ、普通は一度や二度位じゃ出来ないよ。

 だから気にする事は無いよ。」


 薫は出来る限り優しく、慰める様にアンジェ言った。


「はい。分かっています。データベース”地球”で検索しましたから。

 で...なので...」


 そこでアンジェは突然スポンジ擦るのを止める。

 薫は何事かと思い、後ろを振り返る。

 すると、アンジェは待ってましたとばかりに薫に抱き着く。


「今晩も可愛がって下さいね、お兄様!」


 


 人造人間(ガイノイド)とは言え人間の少女と変わらない重さのアンジェを抱き留めると、その柔らかな抱き心地と、美しいプラチナブロンドから香る石鹸の香りに、薫は今晩と言わず今直ぐに”可愛がって”しまうのであった。


 読んで頂きありがとうございます。次回からは2500文字前後で投稿します。(明日も投稿予定)

 興味を持って頂ければブクマよろしくお願いします。

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