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歓迎会という名のビッグイベント

今日はまだ夏休みが始まって間もない夜だ

もちろんの様に部屋には夏休みの課題が積み上げられている状態だ

明日は文芸部の新入部員歓迎会と言うことで奥多摩湖まで行って星を見るだとか

もはや歓迎会の欠片も無いイベントだよね?正直ただ遊びたいってことかな?

明日に控えた歓迎会のために俺は今準備をしているところだ

持ち物とかは親友の誠人や今や彼女の恵に相談しながら考えている

そして10分ほどで準備は終わり俺はいつもより早く寝ることにした


次の朝、夏でもちろん暑いので汗をかいた状況で目が覚める

エアコン付けて寝てもいいんだけど喉死ぬからな…

俺はベッドから起き上がり脳裏でそんなことを呟く

まだ恵との約束の時間までは2時間ほどあった

俺どれだけ早く起きてるの?遠足が次の日でワクワクしてなかなか寝れなかった小学生かな?

その後俺は朝食を済ませて最後の荷物の確認をしていた

「修学旅行にでも行くのかよ!?完全に修学旅行のシチュエーションとかぶりすぎだよね!?」

俺は抑えきれずついツッコんでしまった

暇を弄びつつも恵との約束の時間がもう来ていた

「やっば、ノリツッコミのしすぎで時間忘れかけた…」

俺は足早に家を出て駅へ向かった


「ぐっ……これは行ってもいいのか……話しかけても大丈夫…なのか…?」

俺は1人の男としての疑問に駆られている

映画の時もそうだったけど!女子の私服って慣れないんだよね!夏とか特にそうじゃん!全然詳しくないけど!

とりあえずいつもの制服よりも随分かわいい俺の彼女が目の前にいるわけだ

男子諸君なら分かるはずだ…彼女とデートとかになると一番最初話しかけづらいってのはあるあるのはずだ…経験無いやつの意見だがな…

俺は恐る恐る恵に近づき声をかけた

「恵…おは、よう…」

暑さからじゃない!完全にこれは緊張の汗だ!

「悠くんおはよ〜どうしたのそんなに緊張しちゃって?」

あなたがかわいすぎるからです

そんなことを言えるかボケ!どこのキザ野郎だ!

「い、いや、何でもない…」

恵は大丈夫そうだが俺は緊張しか今頭に無い状況だった

「じゃあ行こっか」

俺はそう言い恵と電車に乗った


そして奥多摩駅に着いた

その頃には文芸部の部員が俺たちを除いて全員集まっていた

「遅いわよ、そこのリア充さんたち」

「あいっ変わらず部長は第一声からすごいこと言うよな!?」

「フフフ、そんな褒められても困るわ」

「1ミリも褒めてないっての!」

本当に部長は皮肉しか言わねぇな…

そこから文芸部の部員たちはバスに乗り、奥多摩湖へと向かった

まぁバス内では静かだったさ

ある2人を除いてな

「そんなことがあったんですかー!」

「そうそう!本当におかしいよね!」

笑いながら仲睦まじく話す2人は他の誰でもない誠人とりみ先輩だった

俺と恵のことを思ったやつはいるだろうだが違う…いつの間にか急接近したあの2人なのだ…

「あの2人いつの間にあんな仲良くなったんだ…?」

俺は恵の耳元で囁き声で聞いた

「ん〜何かあったのかな〜?」

恵は察知能力はすごいが分からないらしい

部長がやけに静かなので部長の方を見た

すると部長

「へへ…ふへへ…へへへへ…」

やっべぇよ!!!明らかにアニメ見てる時のおれの姿だよ!!あの人何を見てるの!!推しか!?推しでも見てるのか!?

「ぶ、部長さーん?だ、大丈夫ですか?」

意識が戻ったかの様に部長はビクッと体を震わせてこっちを睨んだ

「な、何でもない…わよ…」

大丈夫だ!部長!俺も推しが出た瞬間そうなるからな!

全く…変なとこで共感しちまったぜ…

そしてまた部長が「ふへへへ」と言い出した頃にバスは奥多摩湖に着いた

俺達はまずキャンプ場まで向かった

今回は旅館とかホテルでは無くテントで過ごすいかにもアウトドアな歓迎会なのだ

俺たちはみんなで協力してテントを5つほど組み立てた

「いやぁ…疲れた…テントはりって体力使うなぁ…」

真夏日の日差しの中頑張った俺を誰か褒めてくれ!

「悠くん頑張ったね〜お疲れさま〜はい、お茶」

いたよ!ここに!俺のことを褒めてくれる天使が!しかも飲み物までくれるとかもはや女神様だよ!崇拝しちゃうよ!

「お、おう…ありがとな、恵」

俺は素直に答えた

「いいえ〜どういたしまして〜」

まぁもちろん俺だけって訳じゃ無くて他の男子にもやってくれてたんだがな

しかし!俺はあだ名で呼ばれているんだ!他のやつとは格が違う!

「勝ったぜ!!」

俺は大声で叫んでしまい部員の全員の視線がグッと俺に向けられた

「何が勝ったのかしら?黙ってほしいのだけれど…」

部長は表情を変えずに言った

お昼はみんなでバーベキューをしたりして楽しく過ごす事が出来た

そこまでは楽しかった

だが、俺は今夜が人生で一番のドキドキすることになる事をまだ知る余地もなかった

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