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創世譚
竜妃の時代
創世神は宣うた
この世界は鏡であると
神の創造した星を模し
神の創りし子の為に 与えられた箱庭であると
神の子はこの地に自分の力を封じた七つの珠を納め
世界を創った
生命は育まれ 創造と支配と崩壊を繰り返した
来るべき神々の黄昏の為に
神の子は憂いた
世界を綺麗なまま保つ術は無いのかと
神は言った
永遠が無いからこそ美しいのだと
神の子は間違った答えを出した
神はその過ちに気付いたが 口を閉ざしたままでいた
神は見てみたいと思った
全てが破滅に向かう時
人はどんな決断をするのか
きっとそれこそが世界の真理だと