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マグロの解体ショー

マグロの解体ショーのお手伝いがあった。


テーブルの上に横たわる一匹?のマグロ。

40キロくらいあるらしい。

私より軽いな。←(当たり前?)

でも〜40キロにしては小さく感じる。

そう思ったとき 

「あれで40キロもあるの?」

「見た目には私の3分の1くらいじゃない?」

「私 120キロも無いわよ!」と しーちゃんが言い出した。

確かに・・・そうだ。

「しまりが違うのさ!」マサ子が言った。

なるほど!マグロちゃんは しまった体型なのか。

メタボな私たちと根本的に違っているわけだ。

目指せ!マグロ体型!!ってことなのか・・・!?


入居者もボチボチホールに集まってきて解体ショーが始まった。

だが手伝いといっても 何もすることは無い。

業者さんが張り切って主催してるから

誠意を見せるためのサクラである。

観客が少ないと相手に悪いという それだけの理由であった。

以前 大手スーパーでの解体ショーを見たことがあるが

見せる事に慣れた職人さんで

多少オーバーなアクションであったものの。

トークを交えながらの解体は見る価値のあるものだった。

が・・・

今日の解体ショーはお粗末なものだった。

マグロ事態が小さいせいもあるかもしれないが

職人さんが見せる事に慣れていないらしく

まさに職人そのもので 

ブツ・・ブツ・・・ブツ・・・と無言で解体していた。

隣にマイクを持った人が立ち。

「今 頭を切り離しました」とかナレーションを入れてくれているのだが

空気に長い間触れていると生きが下がるから・・・と言う理由で

切り離したとたん すぐに厨房に運ばれていってしまった。

運ぶ前に集まった人たちの前をワゴンにでも載せて見せて歩いても良さそうなものである。

だが その願いもむなしく←(味見が出来れば 言うことは無い^^)

ただ職人が もくもくと解体だけを進め

すぐ横でマイクを持った人が実況放送?

そんな状態で解体ショーは終わってしまった。

観客の口には一切れも入らなかった。

労働にはそれなりの代価を支払わなければいけないのではないか〜!?

入居者の人たちは お昼ごはんのおかずとしてマグロを食するらしいが

サクラの私たちの口には入らない。

生臭い匂いを撒き散らしただけでマグロは行ってしまった。


今晩のおかずは マグロの刺身にしようかな〜!?

誰とも無く そう呟き いつものお茶飲みを始めた。

今日のお茶飲みは盛り上がらない。

頭の中は さっきのマグロのことでいっぱいなのだろうか?

私には自分の頭の中のことしか解らない。

その時 私は

我が家の今晩のメインを刺身にしようと決めていた。

他の7人の考えていることは解らない。

だが。。。

彼女たちの目は輝いていた。

心に何か秘めたものがある目だった。


間違いなく我が家はマグロの刺身である。

さて〜残り7人の今晩のメニューは〜!?

気にはなるが私には解らない。





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