すべすべお肌の素
ママのお肌はスベスベのピチピチである。
どうして あんなにスベスベのピチピチなのか〜!?
妖力の全てを費やしているようである。
勿論 皺も無い。
「皺なんてさぁ〜太ったら消えるって!」
しーちゃんはいつも言う。
脂肪で皮が伸びるから皺も無くなる。
これはしーちゃんの哲学である。
皺が1つ現れるたびに太ればいいのか?
それもまた苦しい対処法な気がするが
私たちには得意分野?なのかも知れない。
あなたも試してみてね〜♪
マサ子が私の膝辺りを指でなぞっている。
「何やってるの?こちょばしいじゃないの!」
私がマサ子に言うと
「やっぱり痛くないんだね」
マサ子はいいながら 指でなぞるのを止めない。
「痛くない?」
この言葉が気になり すぐに私の膝あたりを見た。
「あ・・・。」
血が出て固まっていた。
いったい いつ怪我をしたのだろう〜!?
記憶にはまったく無いのだが
どうも最近 自分の幅が把握出来ずに知らないうちにぶつかっているのだ。
・・・・私たちの共通の悩みが発生している。
一部 幅を把握できないのではなく
年齢のため運動能力が落ちている者もいるが
誰かは ここでは述べられない。
これも世の中の掟である。
例の如く 痛みは視野からやってくる。
「足が痛い」
いまさら訴えても誰も見向きもしてくれない。
妙に癪に障ったので
「あれ〜このお菓子 美味しいね〜♪」
ちょっと大きめの声で言ってみた。
「何 食べてるの〜!?」
思ったとおり7人の注目を浴びた。
計画通りである。
そこで・・「足が痛い」と訴えてみた。
「フン!」とした目つきで無視されたのは言うまでも無い。
みんな冷たいのだ。
「痛く無いくせに!」マサ子が言う。
気づかないときは痛くなかったが 気が付いたら痛くなるものである。
それは8人全員にいえることで
いつも誰かが痛いところを探している。
施設にある血圧計と同じである。
計測した数字をみたとたん
「あ・・血圧が高い。今日は具合が悪い・・」
動きが止まる。
機能停止しなければいけない気がするのだ。
だが・・
「高血圧に塩分はいけないよ〜今日のお茶飲みは見学だね!!」
この言葉は薬よりも良く効く。
たちまち元気を取り戻してしまう。
<高血圧なんてくそ食らえ!>って気分になれるのだ。
魔法の言葉である。
だがこの魔法は
特別な貰い物があるときにしか効力を発揮しないのだ。
もう私たちは普通のスーパーで手に入るような
ありきたりな商品では満足出来なくなってきてる。
口は肥え 本体も肥え 日々進化している。
現在のお気に入りは漬物である。
これがまたお茶とよく合うのだ。
お茶飲み修行を積んだものにしか極められない食材である。
シワシワのたくあんはいらない。
ピチピチの玄米漬けが好みである。
↑
勿論 甘みの強いタイプを好む〜♪
世の中 ピチピチに勝るものはない。
ピチピチママのお肌は美味しい味がするのだろうか?
ひと舐めしてみようか?
・・・・・止めておこう。
食あたりを起こして病院に担ぎ込まれたら大変である。
いや・・病院に運ばれる間もなくあの世へ直行かもしれない。
ママが妖怪なことを忘れていた。
毒がたっぷりと染みているに違いない。
それも・・猛毒なはずである。