魔女対妖怪
「どうしてお前今日は早いんだ!」
歩いていたら聞こえてきた。
「いやぁ〜魔女が7時半までに来いっていからさぁ〜」
「魔女のいいつけかぁ〜仕方ないな・・」
・・・・・魔女〜!?
ついつい耳ダンボになって聞いてしまった会話である。
・・・・・魔女って誰のこと?
↑
工事現場の隣を通ったときに耳にした会話である。
どんな人だか見てみたいものである。
魔女と言うからには女の人なんだろうけど
この仕事をしてる女の人か・・
職業に偏見は無いが この仕事をしている人だ
華奢って事は無いだろうな。
魔女かぁ〜
妖怪なら 知っているんだけどな。
私はママの顔を思い出した。
最近のママにはパワーが足りない。
お疲れモードのようである。
だが理由は聞かない。
帰ってくる答えは決まっているからだ。
デートのしすぎのはずである。
ママに合わせて そういうことにしておこう。
パワーが落ちてはいるもののママの仕事は速い。
どんなことでも人より早く終えてしまう。
それは真由美にも言えることなのだが
彼女は手足が長い。
それが有利に働くため早いと理解できる。
だが
ママの手足は・・・・・である。
高速回転で動いているのか?
そうでなければ妖術を使っているに違いない。
それしか考えられないのだ。
妖術でもなんでもいいから私たちをスマートにしてくれないだろうか?
そっち方面に妖術を使ってもらいたいものである。
「ねぇ〜このせんべい6袋入りだわ」
ゴミを片付けていた友子が気づいた。
1袋2枚入りなので取り合えず全員の口には入る。
だが・・袋を開けた段階で1袋ずつ手を出し食べ始めている。
で・・でおくれた。。
私はまだ手にしていなかった。
「まだ全部食べてないから あげるよ」恵美子が言った。
「えぇ〜そうなの〜!?もう食べちゃったよ」
しーちゃんは食べた後だった。
「ともちゃんと1枚ずつ分けるからいいよ〜」
私は答えたが・・・
「ねぇ〜6袋だから あたって無い人いるんじゃないの?」
おとなしいあきちゃんがあたってない気がして聞いた。
「大丈夫 食べた!」
あきちゃんも食べていた。
今日はしーちゃんの隣に座っていたので
その辺にぬかりはなかった。
あきちゃんも成長したものだ。
しーちゃんの導きは偉大である。
結局 ママとマサ子が分けて食べて事なきを得た。
が・・掟破りのおやつである。
誰だ!このおやつを購入してきた者は!!
そういうおやつは届出が必要である。
初めから仲良く分けて食べなければいけないではないか。
揉め事 災いは 避けなければいけない。
世の中 食い物の恨みほど恐ろしい物は無いのだ。
このことは肝に銘じて生きてもらいたい。
魔女に頼んでお菓子の家を出して貰わなきゃ。
フッと工事現場の魔女の存在を思い出した。
鉄骨の家じゃなくお菓子の家を建ててもらいたい。
ここに居る妖怪は役には経たない。
せいぜいバックからチョコレートが出るだけである。
あっちの魔女からは 何が出てくるのだろう〜!?
ごっついお兄さんが恐れていた魔女だから
ゲンコツかな?
それじゃ食べられないや。。
ここに居る妖怪で我慢することにした。
「ママ!チョコレート頂戴〜♪」
私はママにチョコレートをねだった。