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春だから

最近 春めいてきたので眠い。

眠いので会話が少ない。

8人ともボ〜っとしている。


ここで報告。

7人にとっては嬉しい出来事である。

一番最後に仲間になったあきちゃんが

参加当初2K痩せたが元の体重に戻ったそうだ。

餌付け効果が現れたようである。

このまま育って立派なメタボになるよう見守らなければいけない。

それが私の使命である。

何処まで成長するか楽しみなのだ。


メタボにとって嫌いな季節の到来である。

衣服が薄くなると脂肪の押さえが効かない。

衣服の圧力を押しのけて外側に向けて移動する。

立派なボンレスハムの出来上がりである。


突然

「あれ!○○屋って行ったことある?」

しーちゃんが聞いてきた。

その店は全国展開のベビー用品である。

「入ってみたいんだけど〜どうも入れないのよ」

と続けた。

「どうして入れないの?」

不思議そうに友子が聞いた。

「だって〜赤ちゃんが居る年には見えないでしょう?」

としーちゃんが言う。

「誰も自分の子の服を買いに来たって思わない!」

とマサ子が言った。


しーちゃんの頭にはわが子の服を購入なのだ。

この年で そんなわが子が居ると思われるのは恥ずかしい。

そういう頭の中の構造らしい。

「孫の服を買いに着たって思われるから大丈夫だ!」

とマサ子は気にするほうが可笑しいと主張する。

マサ子には孫がいるが・・・

まだ しーちゃんには孫が居る!

などと言う発想が湧かないのが理解できる。

なぜなら彼女の息子はやっと高校生になったばかりなのだ。

そういうときが年齢の違いを感じる瞬間である。

私たちは10つくらいの年齢の開きがある。

従って考え方に微妙な世代を感じるときがある。

昔のTV番組の話をしていて

同じ番組の話題なのに微妙に違いを感じ

その違和感がアニメと実写版の違いだった。

と解ったときには苦笑いをしてしまう。

笑うに笑えないドンヨリとした空気が流れるのである。

私たちのこの年代は 年齢にこだわる。

1つ2つでも大事なのだ。

それが10つ近くとなれば話が違ってくる。

体重よりも年齢に触れてはいけない。

それに触れる行為は地雷を踏むことになるのだ。

ドカンと破裂して手足が無くなってしまう。

何処の世界も年功序列

世のしきたりに逆らってはいけない。


突然 恵美子が笑い出した。

「どうしたの!?」

と しーちゃんが聞く。

恵美子は笑いすぎて しゃべれない。

「どうしたのさ!」

再び しーちゃんが聞く。

恵美子は涙を浮かべながら言った。

「大丈夫!<こちらでございます〜♪>

って店員さんが案内してくれるよ!」

7人が恵美子に注目した。

「マタニティコーナーにご案内^^」


友子が思わず噴き出した。

お茶にむせて苦しそうである。


「おぉ〜いいかもしれないサイズは豊富だもんね!」

しーちゃんはまともな返事を返している。

ここは友子のように噴き出すところでは無いのか?

そう私は思うのだが〜!?

しーちゃんは至って自然である。

まぁ〜しーちゃんだから それでいいか・・!?

そんな気持ちになってしまう

しーちゃんには やっぱり敵わない。

彼女は偉大である。

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