表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異界拉麺店主手記  作者: 月丘 涼
第一章 とりあえずの一杯のための材料
6/21

第五話 ギルドの貸し工房

 貸し工房。それは冒険者ギルドの管理する施設である。


 その中で出来ることは、鍛冶、裁縫、薬などの調合、彫金、魔道具の作成そして料理などだ。

 冒険者は目的の補助のために、あるいは成果物を売って生計を立てるために、使用料を払ってこの施設を利用する。

 冒険の傍らでやるためにそれらを本職とする職人の多くからは趣味と見られがちだが

 冒険者目線の役立つ道具の試作を行い、それを見本に職人ギルドが大量生産することで多くの利益をあげてギルド同士としてはいい関係を作り上げている。

規模は違えども都市、町、村のすべてに建てられており、大多数が冒険者ギルドの隣の建物だ。

一般的に使われる道具は一通り揃っており使用料にはそれも含まれている。

冒険者の移動にそれらの道具は嵩張るのが理由だ。



というわけでドコロダイの貸し工房にやってまいりました。

本日は鹹水作りと、ちゃんとできるかどうかを確かめるために麺を試作してみます。


受付のお姉さんに挨拶をする。

「おはようございます」

「おはようございます。ギルドカードを提示してください」

胸ポケットに入っているカードを渡す。

このカードは、冒険者ギルドに登録した際にもらえるもので、身分証明のようなものである。街の出入りにも使われている。

カードというには、いささか鉄プレート感が大きいけど。

さておき、このカードのすごいところは自分のステータスやスキルのレベルなど全部記録されている。

だからパーティを組む際の名刺代わりとして使われたりする。一人一つしかないので、あげる訳にはいかないけど。

さらに、他人に見せたくない部分(レアスキル等)はチェックして見せないようにもできるのだ。

「はい。Bランクのジロー・フジモリ様ですね。本日はどのようなご用件でしょうか?」

「調理場を貸してもらいたい。道具もいくつか借りたいんだけど」

「どれくらいの時間でしょうか?」

「とりあえず8時間」

「はっ、8時間ですか?」

あ~、さすがに調理場を8時間は結構驚かれるよなぁ。

でも、必要だし。

「煮込むものを試したいので・・・無理ですか?」

「い、いえ。冒険者の方で調理場をそこまで使う方はまれなので、それでは調理場の利用料、800ニャオンです。」

受付がふざけているのではなく。このグランドルーワ共通通貨の名称が"ニャオン"なのだ。

考えたお方、何もしませんからでてきなさい。

「はい」

うなずくと、冒険者カードを横の水晶に照らす。水晶が軽く光ってニャオンと音を上げる。

冒険者カードは、スイカとかワオンのような電子マネーカードの役割もこなすんですね。便利便利。

さすがに露天ではこの水晶を使っている人がすくないので、硬貨も多少はあるけど店ならこの水晶の魔法具での支払いが便利だ。

「お支払い確認できました。こちらが設備の利用キーになります」

使用スペース毎に結界で区切られており、利用キーを持っている人で無い限りその中に入ることが出来ない。

セキュリティがすげーのだ。

「ありがとうございます」

「延長する際は、申し出てください」

「わかりました」

さて、調理場に向かうとしますか。


今回は文字数多いぞ~。

世界観解説系だからかな?


4/2 誤字修正

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ