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異界拉麺店主手記  作者: 月丘 涼
第二章 認知度を広げるために見られる屋台
15/21

幕間1、商人ギルド ドコロダイ支部長の手記

私は商人ギルド、ドコロダイ支部を預かるギルデンスターンと申します。

今日、私は神の料理に出会いました。

ラーメン。あの料理は私を魅了してやまない。


事の発端は、ジロー・フジモリ様が商人ギルドへの登録を望んでいると報告があったので

応接室に通すように、職員に命じ、私は応接室に向かいました。

フジモリ様は、以前から冒険者ギルドへ超強力なプロテクトリングを少しずつ納めていました。

同じようなものを我々作れないかと思い、全ギルド同意の下、各ギルト数人ずつに対して講習会を開いてもらいましたが、どのギルドも彼の領域までたどり着くことはできませんでした。

私も参加させていただいたのですが、かろうじてその片鱗を掴んだ程度です。

あの程度では、フジモリ様のリングに並べて陳列することはとてもとてもできません。

彼が我らのギルドに来た時には、彼をどうにかして引き入れろと、全職員へ通達があったのです。

私の心は躍っていましたが、フジモリ様に気分を悪くされてやっぱり入らないと申されても困るので商談時の冷静さを保とうと全力を心がけていました。

結果は応接室の扉が冒険者ギルドの支部長に破壊されるという残念なものもつきましたが。

彼には、後々の請求でドアの新調する際にもっと高級且つ一見豪華だとは思えない高価な扉の代金を支払ってもらいましょう。ふふふふ

そもそも彼があのタイミングで来なければ、私ももっとスムーズにラーメンに出会えていたはずです。


・・・・・・やめましょう。このあとの餓鬼の喧嘩のような様は、日記でも思い出したくない。


その後、フジモリ様が料理屋台を経営し、今回特許を申請したラーメンと言う神の料理を食べることになりました。

完成したものが我々に出されたときは疑問に思ったものです。

これはどういったものでどのように食べるのかと。

一緒に添えられた木の棒はなんなのだと。

出されたお椀の中には並々とスープが注がれ、透き通るスープのしたには麺がありました。

しかし、麺を食べるためには、お椀だけでは食べられません。


「ジローさん、質問よろしいでしょうか?この料理はどうやって食べるのです?そしてこの木の棒は一体なんなのですか?」


私がそう聞くと、フジモリ様は一瞬硬直し、盛大にしまったという表情をされました。

落ち着きを取り戻されると

「・・・・・・失礼しました。その木の棒は箸という食器でありまして、俺の故郷ではかなり馴染みのあるもので今回の料理にはこれだったのでつい出してしまいました。代わりのフォークを配ります」

木の棒は箸というのですか、なるほど、2本の棒に麺をはさんで掬い上げて食べるのですね。

しかしそれはかなりの訓練が必要そうです。ここはフォークを使うことにしました。

フォークでパスタのように麺を絡めとり、口に入れます。

濃いスープの味とプッツンとした心地よい歯ごたえがする麺が口の中で踊ります。

「このスープは美味いな。冒険者や若い連中が好みそうなガツンとしたうまさがあるぜ」

「そうですね。確かにこの濃いスープは例があまりないでしょう。特許に値するでしょうね」

確かにこの強いスープは冒険者や若い連中が好みそうです。ここまでも特許はほぼ確実なのですが、なにやらフジモリ様は不服のご様子。

「皆様、次は麺をフォークに巻かず、引っ掛けるようにして口に含み吸ってください。それがその料理の本来の食べ方です」

そうなのですか。

「ふむ・・・・・・音が立って下品な気がしますが本来の食べ方なら仕方ありませんね」

音が立つのは不本意なのですがやってみましょう。

ズズズと音が立てて麺を吸うと、吸い込む勢いで味が駆け上がってきます。


美味い。


味で快感を感じると言った表現が適切でしょうか。

駆け上がる麺とスープの混ざった味がたまりません。

下品と言われかねませんが音を立てることが美味さを表現しているようなものです。


あまりの美味さに食べ終わった後、少し呆けていたようです。

フジモリ様に心配される眼差しを数秒受けてようやく思考が戻ってきました。


その後、特典の説明と選択を終えたフジモリ様は、宿に帰りました。

特典の使い方が合理的です。初期の借金を肩代わりさせるためのポイントを残しつつ、ラーメンの普及をいかにこなすか。

よく考えておられました。

これが知名度のある料理だったら、料理店として失敗しないと断言できるのですが。

今回は情報通の商人ギルドですら知らなかった料理、異様さから敬遠され失敗する可能性もあります。

そうしたらリングの製造で借金を返してもらいましょう。

できれば、ずっとラーメンを作っててもらいたいのですがね。

もちろん、私も出来る範囲で規則に抵触しないサポートをしますよ。

開店したら客として毎日でも行きましょう。

朝起きてユニーク数やポイントを確認したら、とんでもないことになっていたので

もしやと思い、日間ランキングを確認すると、ありました61位。

目標の一つが達成したと喜びつつ、諸作業に精を出し、

お昼のランキング更新を確認すると36位。

ガクブルしつつ、作業に戻りました。

そんなこんなで夕方の更新。なんと12位。

怖すぎます。総合評価ポイントが昨日の朝の3倍はあります。

お気に入りが2.5倍くらいに増えてます。

感想が倍になってます。

ここペースで本日の集計が終われば、昨日までの合計ユニーク数<今日のユニーク数になりそうです。

感謝の気持ちで一杯です。

これからもがんばります。::(`・ω・´)::

                3/30 22:10 月丘 涼


幕間がいつものよりもながいような気がするってどんだけ?(そりゃあ3話分の話を別キャラ視点やるから…ですよね)



誤字、脱字、感想、ツッコミをお待ちしております

あと、小説情報に入れるべきキーワード募集中!


追記:3/31 誤字修正

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