紙一重の天才
作中の偉人に関する記述は、ネット情報のつまみ食いで、諸説あります。
ご了承下さいm(_ _)m
『馬鹿と天才は紙一重』等と言う言葉がある。
ある分野で“天才”と呼ばれている偉人でも、別の分野では馬鹿にされていたり――
当時は先進的過ぎて理解されなかった人が、後世で評価されて“稀代の天才”と呼ばれる事もある。
頭の中に独自の理論や世界を持ち、臆する事無く、そこに向かって邁進できる者達を“天才”と呼ぶのならば――
「――僕は間違いなく、天才と呼ばれるべき存在だと思うのだが、どう思う?」
「前触れも無く、何急にトチ狂った事言い出すんだ、お前」
前の席に座る我が親友が、ゴミでも見るような目を向けてくるが、それもまたよし。
“真の天才”への道は、周りから愚か者扱いされてからがスタートなのだから。
「いや、僕ってさ、世で“天才”と呼ばれる人達と、共通点多いじゃん?」
「――あり得ねえと思うが、念のため聞いてやる。 例えば?」
ふふふ、よくぞ聞いてくれた!
「例えば、有名な発明王、エジソン! 彼は学校の教師に『脳みそが腐ってる』と言わしめる程の落第生だったらしいんだ! ほら見て、僕と――」
「エジソンは化学が得意だったわけだが、通知表の平均成績が1.2のお前に、得意分野なんかないだろう」
…………
「な、なら、絵だ! ピカソはどうだ!?」
「幼児の落書きを、画家の作品と同列に語るのは不敬が過ぎる」
………………
「じゃ、じゃあ、死後に評価されたシューベルトは!?」
「シューベルトは別に死ぬまで評価されなかった訳じゃない。 死んだ後に未発表の名曲が多数見つかって評価が上がっただけだ。 実際、生前にも彼の才能を見抜いていたファンが多数いたらしい」
「なら僕だって――」
「そもそも、評価を得られる部分が、今の所無いんだから、寝言は寝て言え」
……………………
「なんなんだよっ、お前はさっきから! それじゃまるで、僕がただの馬鹿みたいじゃないか!」
「心配するな――」
あ、やっぱりコイツも、なんだかんだ僕の事を認めて――
「――お前は紛れもなく、ただの馬鹿だ」
「ほんっと、友達甲斐の無い奴だな!」
チクショー!
僕だって“天才”って呼ばれて、ちやほやされたいんだぃ!
夢くらい見せてくれたっていいじゃないか!
「いや、そうだな――ある意味、天才と呼べるかもしれん」
「ほ、ほんとに? 僕のどこに天才要素が?」
「“天に才能を与えられた”人間を略して天才と呼ぶのなら、“天に才能を吸われた”お前も、略せば“天才”だろ?」
なるほど、一理ある。
僕は、既に天才だったらしい。
こう言うアホかわいい子好き( *´艸)(笑)




