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にじゅうはち ラスト

最後です。

ありがとうございました!

「いつまでも煮え切らない態度をとっているから、奪ってもいいかと思ったんだけど」

「っ…」


ゼロは目を細めてレケを挑発しているようだった。

そんなゼロにレケは眉間にシワを寄せて意を決したように私の肩に手を回して少し強引にその場を移動した。


「ちょっと、レケ」

「いいから、こっち」


周りの人々の視線が痛い。

レケに連れられ人気が少ない部屋に入るとレケは触っていた私の肩から手を離し、拳を握って少し考え事をしているようだった。

そして、真剣な表情で私に視線を合わす。

私は心臓がギュッと高鳴り、レケしか見えなくなった。


「昨晩、マコの気持ちを聞いて、まるで夢のようで…信じられなくて…その…」


いつも冷静なレケが顔を真っ赤にしてあたふたしている。

そういう所も私ぐらいにしか見せない。

可愛いい…


「マコが許してくれるのなら…わたしはマコが欲しい」


はっきりとした言葉で伝えてもらい私は嬉しいと同時に恥ずかしい気持ちになった。

好きだとか、愛してるとか、結婚してとかでない表現に、よーく意味を考えてみたら、かなり情熱的な事を言われていることに気が付き、私はボンっと顔が一気に赤くなる。

欲しいってそれって…心とカラダ?!

いや、でもキスもまだだし…


「そ、その…」

「え!、あ、いや…欲しいけど、順番があって…」


お互い恥ずかしく、むず痒い状態であたふたしていたが、レケは決心したように右手を私の頬に添えた。


「マコ…」


そう囁くとレケの顔がゆっくりと私に近づき、私は瞼を閉じると唇を重ねた。

私は恥ずかしさと暖かさとこれまでの色々な想いが溢れて、目に涙が溜まる。

唇を少し離して微笑みかけてくるレケに私も微笑み返えした。


「レケ…これからは、一緒にいようね」

「はい。」


私とレケの物語はこれからも続いていく。


*****


「ゼロとオランには絶対に近づかないでください」


両思いを確認した数日後、レケは私の暮らす孤児院の近くに引っ越してきた。

レケは私の側にいたいからと言っていたが、私がシャルナから聞いた事は、やはり元魔王になってしまった存在を城で野放しにしておくことに反感があったため、英雄のもとで保護することで話が落ち着いたらしい。

まあ、私としては一緒にいられて、嬉しいからいいけど。

私もレケの家で過ごすことが多くなり、それなりに仲良く暮らす日々が続いていた。

そんなある日、レケが不機嫌に提案をしてきたのだ。


「えーふたりとも孤児院にお土産とかたくさん持ってきてくれるし、そんな無下には出来ないよ」

「マコは隙がありすぎるから、いつ間違いが起こってもおかしくない。ゼロやオランもまだ諦めてないようだし。」

「そ、そんな事ないよ…それに私もそんな気、全然ないし!」

「マコがなくても男は力ずくで、なんとでも出来ます」

「彼らはそんなことしないよー」


イラッとしたレケは不意に私の両手首を掴み壁に押し付けた。


「なっ…」

「彼らは私よりも体を鍛えている。これで抵抗出来ますか?」

「ちょっとレケ、ふざけてないで~」


レケは私の首元に顔を埋めて軽く噛みついた。

今まで手を繋いだりキスをすることは何度かあったが、それは以上はまだなかった。

こんな行為をレケにされるのは初めてで私は抵抗しつつも身体が熱くなっていく。


「っ…ふぁ…」


首筋から鎖骨に向けて何度もチュっと吸い付かれ、私の抵抗力はどんどん奪われる。

レケはそんな私を弄び、ため息をついた。


「はぁ…もう抵抗しないのですか?こんなこと…彼らにされたら、どうしますか?」


甘い吐息と声が耳元で囁かれ、その耳たぶを甘噛され私のカラダは火照って目は涙目になっていた。

もうギブアップだ。


「っ…わ、わかったから…気を…つけるから」


私の言葉を聞いてレケは私の首もとから顔を離して私を見ると固まって瞳を泳がせた。


「もぅ…手を離して…」


懇願する私にレケは少し考え、押さえつけていた両手を離して、今度は私の両頬を包み情熱的で深い口づけをしてきた。

私は、もうその熱に耐えれなくなり、身体の力が抜けてトロけてしまいそうだ。


「そんなに煽らないで下さい。これでも我慢しているのですよ?」

「はぁはぁ、なに言ってるのよ…煽っているのはレケでしょ…」


昔の子供だったレケとは違い、大人になったレケと男女の関係になることに正直少なからず抵抗があった。

それなら、ゆっくり育んでいけば良いとお互い話し合ったのに、レケにとってそれは逆効果で、禁じられると燃える熱の温度も高くなったようだ。

それが嫉妬心にも繋がっているのかもしれない。


「…やっぱり無理です。責任はちゃんと取ります。結婚しましょう」

「え!まだ付き合って3か月だよ?」

「いいえ。恋愛関係になってから3か月ですが、わたしはマコの事を何年も前から知っています。」

「そりゃそうだけど…」

「もう、我慢出来ません。マコ…諦めて下さい。」


甘く懇願するレケに私はノーとは言えず、複雑な想いのまま彼を受け入れる覚悟を決めた。

決して嫌とかではなくて、なんだか…むず痒いようなそんな感じだった。


それから月日は流れ、私とレケは復興した王都を放れて小さな町で生活をしていた。

魔王との戦いから4年が経ち、今では家族が増えて長男のセイ3歳と次男レン1歳、そして私のお腹の中に新しい家族もいる。

レケは王都からの依頼を受けて研究を仕事としており、たまにシャルナがお忍びでエリック王との子供を連れて遊びに来る。

アガゼウスは王都騎士団長として、オランは警護団長として頑張っているらしい。

一年前にオランは結婚をして幸せそうだ。

蒼斗は城にてレケと同様に研究を続けているらしく、シャルナいわく心配はいらないと言っていた。

勇者ゼロは復興を見届けあと、ひとり旅に出たらしく、今はどこでなにをしているのかわからない。


皆それぞれの幸せを手に入れ、平和に過ごしている。



おわり

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!若干手抜き感のある終わり方かなーと思いますが…苦笑

おまけの話も考えておりますので、気が向いたらボチボチお付き合いしていただけますと幸いです♪

読み返したら、いつも何かと誤字脱字変な言葉が多数ありますので、最後まで読んでいただいた方々、本当に感謝です(>_<)ありがとうございました!!

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