酒と食人鬼に飲まれた男
祝☆連載3周年です(微笑)
夜の狩りを済ませ、京子は先に眠りの海に潜って寝息をたてている。
沙樹はいつものように青年の服を全て剥ぎ取ると、草の上にそっと寝かせて首にナイフを刺した。
筋肉が程良く付いた身体が露わになり、彼の身体から徐々に血と熱が抜けていく。
これで調理しやすくなっていくのだが、沙樹はうかない顔をして頭を抱えていた。
というのも、簡単に狩る事が出来たはいいが、青年の死体にはアルコールがまだ残っているからだ。
そして2人はまだ未成年である。
彼女の技術上アルコールを抜く事はできるものの、少なくとも30分はかかる。
睡眠時間を惜しみつつ、肉を煮る準備をした沙樹は彼の腹を切り裂き、肉を一口大に切り刻んでいった。
そもそも、10代の少女が大人の男を捌く光景は普通では考えられないものである。
仮にグロテスクなものに慣れていて、死体を加工する技術があったとしても普通の女の子の体力では途中で力尽きるだろう。
それだけ沙樹は罪のない若い男達を次から次へと殺して食べてきたのだ。
彼女は刻んだ肉を煮込むと、青年の首の傷をアイスクリームの如く嬉しそうに舐めた。
死体のアルコールを抜き続け、その肉を喰らう備えを進めていく沙樹だが、彼女は睡魔にジワジワ襲われ始めていた。
重くなった瞼で瞳が半分隠れ、首は鳩のように小さく上下している。
それでも眠らないのは、京子を喜ばせたいという彼女なりの愛か、はたまた空腹感がそうさせているのだろう。
湧き水のように溢れ出る、赤黒い鮮血と脂。
数十分も眠気と格闘し、ようやくアルコールを抜き終わると、沙樹も夢の世界へ静かに旅立っていった。
ちなみに、この話を更新した日の夕飯はカレーでした。




