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私だけのモノ  作者: 綾小路隼人
イタリア編

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33/53

生サイコロステーキ

時刻は午後5時22分。

沙樹は男性の服を脱がせて裸にすると、心臓の辺りにナイフを刺して肉を切り裂いていった。

トマトジュースのような血がドバドバと溢れ出し、骨や内臓が露わになる。

それから4分ほどかけて腕と腹の肉を切り取ると、京子は今にも食らいつきそうな目でソレを見ていた。


「食べる前に、まずは食べやすい大きさに切らないとね」


京子の気持ちを察して彼女の肩に手を置くと、食べやすいように先程切り取った肉をブロック状に切っていく。

イタリアに逃げてからまだ日が浅く、これといって今出来る調理法はまだ無い。

何なら出来るかといったら、買っておいた塩と胡椒で味付けする事ぐらいだ。


「あいにく生のままだけど、いいの?」

「いいのよ。お腹空いてたところだったから」


切った肉に塩をふりかけると、京子は嬉しそうに口に運んだ。

よほど空腹なのか獣のようにガツガツと貪り食っており、流石の沙樹も目を丸くしている。

プヨプヨした生肉を次から次へと胃の中へ収めていき、彼女の腹はみるみるうちに膨れ上がっていった。


「京子、よく食べるわね」

「イタリア人の肉って初めてだもん。今まで食べたきたのとは違うものを感じるわ」

「そうね……」


沙樹は嬉しそうに、だけど少し呆れたように口角を上げて溜め息をついた。

イタリアに着いてから第1回目の狩りとカニバリズム。

2人はこの平和な土地でどれくらい狩りを成功させる事だろうか。

様々な経験を積んだ分、沙樹の誘い寄せも上達するだろう。

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