震える身体
1日遅れましたが、祝☆連載1周年です。
時刻は夜8時19分。
夕食も済ませた2人は血風呂に浸かっていた。
流石に暑さのせいで彼女達は無言だったのだが、しばらくすると京子は唐突にこんな事を話し出した。
「……ねえ、ひょっとして私達の存在を気付かれたんじゃない?」
「急に何なの?」
勘の良い京子は、平日なのに人通りが少ない理由が分かったのだろう。
そして、このままだといつか自分達のした事が知れ渡ってしまう。
京子の脳にそんな考えが浮かび、彼女は沙樹に抱きついて震え上がった。
「どうすればいいの? バレたくないし、岩下さんと離れ離れになるのも嫌よ!」
「分かったから落ち着いて頂戴、イタリアに逃げる準備は出来てるから。外では素顔を見せなければいいし、居場所を知られたらその時はその時よ」
京子の目から涙が流れ、雨の如く水面に零れ落ちていく。
沙樹は京子の頭を掌で撫でると、彼女の背中に腕を回してトントンと優しく叩いた。
少し安心したのか、泣き声が徐々に小さくなっていった。
「京子は1人で抱え込みすぎなのよ。いくらでもあたしに甘えていいから……」
高貴なバラの花を思わせる甘い声で囁き、京子を抱き上げる沙樹。
京子の髪と身体を拭ってパジャマを着せると、あたしがいるから大丈夫と言わんばかりのキスをする。
そして地下室に向かった頃、安心と疲れが出たのか京子は気持ち良さそうに眠りについた。




