表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私だけのモノ  作者: 綾小路隼人
日本編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/53

互いの喜び

あまり進展はありませんが。

沙樹の期待通り、京子の狩りは見事に成功となった。

拓矢は両目をグジャグジャに潰され、苦悶の表情を浮かべている。

それと相反するように、2人は満面の笑みでハイタッチをした。


「よく頑張ったわね。嬉しいわ、こんなに効率よく(あや)めてくれて」


沙樹は京子の頬に軽く口付けをすると、拓矢の死体を背負った。

彼の胸や首からは鮮血がドロドロと流れ出ており、沙樹の服を黒く染めていく。

幸い、彼女が着ている服は紺色なのでさほど目立たない。


「さあ、周りに人がいないうちに帰りましょう」

「ええ」


今がチャンスとばかりに早足で帰路につき、閑静な住宅街に入って住み慣れた家へと辿り着く。

家の中に入ったと同時に、沙樹は拓矢の死体を床に下ろしてキッチンへ引きずっていった。

ひとまず流しに置くと2人は幸せそうに抱き合った。


「京子が狩りをできるようになって嬉しいわ。あたしでも流石に1人では限界があるし、とても助かるのよ」

「こっちも、こんなにやりがいのある事ができて楽しいな」


彼女達は優しげな笑みを浮かべて喜び合っている。

沙樹がいるから京子は人肉を食べられるし、京子がいるから沙樹は効率よく狩りができるのだ。

学校にも仕事にも行かずに、この生活は2人が死ぬまで終わらない事だろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ