私の彼氏
いつもの時間、いつもの通学路。
だが最近、変わったことがある。
「おはよ。愛しい桃花」
「……」
そう幼馴染みの光だった。
喜一君と付き合ってから光は前と違って積極的に私に猛アピールして来る。
前までは控えめで私も自然とこの人と結婚するんだろうなって思ってた。
だけど喜一君と付き合ってドキドキを知った。
そして、快楽を知った。
そしたら光なんて目じゃなかった。
そうだったのに……
「無視はよくないぞ?」
「あんたがしつこいのが悪い」
「そうか、愛してる!」
「急!?」
最近こんな調子で彼は愛を囁く。
「急じゃないぞ?もともと愛していた。ふんす!」
「なぜどや顔!?」
いつもの通学路、いつもの会話。
それは自然とそうなっていた。
「ほらこれ」
そういって彼はイチゴ飴を渡してくる。
「もういいて言ってるのに……」
「お前大好物だろ?」
昔は大好きだった。
ただ、昔だ。
今は普通のはず。
だけど、妙に彼から渡される飴はおいしくて仕方なかった。
「まあ、くれるなら仕方ないから貰うけど……」
「さすがのツンデレだ。そこも可愛い!」
「はいはい」
こいつは昔からこういうとこだけは変わらない。
飴もずいぶん昔の話なのに私が好きだって言ったのを覚えている。
「今日もいるのか……」
「あ、喜一君!」
私は彼の腕に腕を絡める。
「チャラビ―おはよ」
「おう、おはよ……じゃねー!何で普通に挨拶なんだよ!?」
「ふふ、俺は考えた。俺にない魅力に惹かれた桃花。ならチャラビ―はいうなれば師匠、俺は弟子だとな!」
「意味が分かんねーし、こえーよ!?」
ほんと光は無茶苦茶だ。
少し自然と笑みが漏れる。
「ふふ、どうも桃花にはご盛況のようだな?」
「桃花!?」
「ち、違うあまりに無茶苦茶で呆れていただけ!」
そうだ、決して嬉しくなんて……ない。
「じゃあ先行くよ。またな桃花!」
そういって彼は去っていく。
「ほんとやべー奴だな」
「そ、そうだね」
彼はきっと私に失望している。
そうであってほしかった。
だけど、彼は決して愛が冷めてなかった。
そん彼は眩しかった。
「なあ、桃花、今日は放課後、家に来ないか?」
「うん、いいよ」
彼は頻繁に家に誘う。
私は嫌われたくなくて家に行く。
けど、本当は普通のデートもしたい。
そんな気持ちを抑えて私は彼の家に行くことにした。
放課後。チャラビ―家
「なあ、桃花いいだろ?」
「うん……」
そうしていつものごとく流されて行く。
そのはずだった。
ピンポーン!
「ちっ!いいとこだったのに……」
呼び鈴が鳴り、喜一君は玄関に向かう。
すると慌ただしく二階に上がってくる足音が聞こえる。
「うっす!桃花!」
「え、光?」
その声に顔に少し安心を覚えた。
なぜだろう?
私は自分の意思でこうなっているのに。
「おい!勝手に入るな!」
「そういうなよ?チャラビ―師匠」
「ええい、うざいわ!」
何でここに?
声は出なかった。
ただこちらを見て光は笑う。
「今日は研究しに来た!」
「研究?」
「イエス!」
そうして鞄からゲーム機を出す。
「これにて好みを図ろう大作戦!」
「「は?」」
私と喜一は意味不明だった。
「まあ、まあ。やってみればわかるさ!」
そういってコードをさしてゲームを起動さす。
「この、ススブラですべてが分かる!」
「分かるか!」
「はあ、ほんと何言ってるの?」
「ふふ、気付いたな。そう!分からない!だが二人の人柄は分かるかもしれないだろ?」
「「いや、説明になってない!?」」
そうして光によってゲームを無理やりさせられるのであった。
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