ベリーグット
「はい、あーん♪」
「自分で食える……」
「写真……」
「あーん!!」
俺は脅しに屈しやけくそにお弁当を食べる。
「先輩、あーん」
「え?い、いや……」
「あーん?」
「お、おう」
俺は牧田の弁当も食べる。
「くっ!?西木やつずるいぞ!」
チャラビーがなんか言ってるがこの状況の何がいいんだ?
俺には京子も牧田も火花を散らしていてとても嬉しくないが。
「ほら、桃花先輩も!」
「わ、私は……」
いつもなら照れながらやってくれるが、今日はなぜか消極的だった。
「桃花!あーん」
「え?」
なら逆に俺からすればいいのだ!
名案!
「あ、あーん……おいしい……」
顔が真っ赤だった。
「チャラビーお前一体桃花に何をしたんだ?」
「ひ、人聞きの悪いこと言うな!?何もしてないぞ!?」
ほう、チャラビー関連ではないとすると……
「キス……」
俺はボソッとつぶやく。
「ごほっ!? ごほっ!?」
桃花は咳き込む。
正解だな。
「桃花照れているのか?」
「そ、そんなわけ!?」
「ふふ、俺は桃花検定一級だぞ?」
「そんな検定ないわよ!?」
ふ、俺専用の資格だからな?
「ちょっと、彼女を差し置いてほかの女の子と会話?」
「はい、はい」
俺はつい癖で牧田や桃花にやるように京子の頭をなでる。
「へ?」
「よしよし。機嫌直せよ?」
「う、うん」
おお、これはいいなおとなしく……しまった!?
ここで、やっと癖でやらかしたと気づく。
「す、すまん」
「いいから……続けて……」
「う、うん?お、おお」
何故か続行を所望のようだった。
京子は目を細めて猫のようだった。
「京子がそんな顔するなんてな……」
キャラビーが呟く。
「うん?どういうことだ?」
「いや、なんでもない」
「??」
変なチャラビーだ。
「なあ、もういいか?」
「え?う、うん」
はあ、やっと解放された。
「先輩、今度は私です!」
牧田だった。
「え?」
「早くお願いします」
「お、おう」
また撫でまわす。
「ふふ、いい感じです」
さぞ満足なのか、目を細め安心している。
こいつら、猫みたいだな……
そこで一番興味のある人物やってみることにした。
「や、やあ……」
少し撫でただけで桃花は何ともエロい声を上げる。
「ふ、万年発情メスビッチ桃花が」
「な!?」
京子にののしられる。
「桃花先輩それはないです……」
「牧田さんまで!?」
牧田にもドン引きされていた。
そんな桃花に俺は……
「桃花……」
「ち、違うの光!」
「ベリーグットだ!!」
「「は!?」」
みんなは呆気に取られていたが、好きな人のエロい声なんてご褒美でしかない。
当たり前だ。何がとは言わんがはかどる。
「先輩……」
「光君……」
「西木……」
「ええい!そんな目で見るな!!チャラビー牧田だったらどうだったよ?」
「ベリーグットだな!! はっ!?」
みんなの冷たい目が俺ではなくチャラビーにいく。
「お、俺は違うぞ!?」
「ふ、遅いぜ?」
チャラビーの肩を優しくたたく。
「お、俺はーーーー!!」
膝から落ちるチャラビー。
「桃花。ありがとうな?」
「ふ、ふん!」
ツンデレをするもその顔は赤くなっていた。
俺はそれだけで満足だった。
「……」
その光景を京子はうらやましそうに眺めていた。
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