強奪
「おはよ光君♪」
「あ、ああ。おはよう京子」
心の中で歯ぎしりしながら挨拶をする。
「ちょっと恋人が来たのに何で苦笑い?」
「無理言うなよ……」
「いいのかなー?」
「はは、今日も京子は可愛いなあ!」
無理やり笑顔を作る。
あんな写真で変態扱いは勘弁だ。
「あ、桃花!」
「ひ、光……」
「桃花おはよー」
しまった!?
こいつがいたんだった…いつもの癖でつい…
「なんで一緒にいるの?まさか……」
「うん♪私たち付き合ってるの。言ったでしょ?愛してるって」
桃花は固まり目は曇っていた。
「私、光が分かんないよ……」
「えっとだな…」
やばい、どうする。
「桃花とりあえず……」
「全然燃え上がらない!!」
「へ?」
大声で桃花が叫ぶ。
「なんで、光はこんな絶望的な状況で燃え上がれたの!?マゾだったの!」
「え、いや…」
お、俺マゾだったか!?
俺も知らない新事実にびっくりだ。
「ふふふ」
「何がおかしいだよ!?」
京子がくすくす笑っていた。
「だって、ふふ。まさかこんな反応が返ってくるなんてww」
はあ、京子はご満悦みたいだった。
「お、おう、どうした?」
「どうしたんですか?」
チャラビーと牧田が来た。
「あのね、この二人付き合ってるって」
「ま、まじか!?」
「へえー」
チャラビーは驚き、牧田は……鬼だった。
「先輩、節操なしだったんですね?そんなビッチ捕まえて」
「び、ビッチ!?私のこと!?」
「それ以外誰がいるんですか?」
「わ、私は……」
「なんですか?もしかして処女とでもいうのですか?」
「「ぶっ!?」」
あまりの牧田の言いように俺とチャラビーは噴き出す。
「ま、牧田それはさすがに言いすぎなのでは……」
「先輩は黙っていてください!」
「は、はい!」
俺は絶対、桃太郎にはなれないと確信した。
「で、どうなんですか?」
「しょ……処女だよ!!悪い!!」
「え?私に話してくれたテクの話は!?」
「あんなのネットに乗ってる内容だし……」
「だ、騙したんだ!」
「だ、騙されたほうが悪い!」
二人は猫のようにキャットファイトをしていた。
「そこまでだ。二人とも」
チャラビーが止める。
「フシャーー!!」
「フシャアアーーー」
まるで猫だな……
「ま、そういうわけで、俺は京子と付き合ってるから悪いな桃花……」
「光……」
耐えてくれ。桃花、こいつが満足したらすべてが収まる。
「納得いきません」
「牧田…」
「桃花先輩なら長いお付き合いだから仕方なかったですが、こんなぱっとでの偽ビッチに取られるのは我慢なりません」
「お、おう」
ま、まさか牧田がここまで怒るとは予想外だ。
「桃花先輩もそんなので納得できるんですか?」
「できない……」
「ならもっと抗議しましょう!」
「う、うん!」
なんか手を組んでる。
「「お付き合い反対!!」」
「ふふ、負け犬が何を言っても無駄だよ?」
「「ぐっ!?」」
こいつなんか楽しんでない?
「おい、京子どうする気だ?」
俺は小声で聞く。
「こうする」
その瞬間俺の唇には柔らかな感触がした。
「え?」
「ふふ」
「「あああーーーー!?」」
キスされた?
「もらっちゃった初めて♪」
「ジーザス……」
俺はそこで気絶した。
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