15.元の世界への帰還ー01
15.元の世界への帰還ー01
魔王との戦いも終わり、魔王城から帰ろうとしてた矢先、突如純の体が
光に包まれ、辺りに眩い光が放たれた。
そして気がつくと、私と純と晶たちは元の世界へと戻ってきていた。
「ここ…」
ゆっくりと辺りを見回していく。並ぶ机、黒板、教卓…。ここは…。
「おい、なんだよここ、俺たちがいた教室じゃねぇか!!」
純が辺りを見回して驚きの声をあげる。
そう…ここは、私たちがあの世界に召喚される前にいた元の世界…
現代日本でかつて私たちが通っていた高校の教室だった。
「…魔王を倒したから…ゲームクリア…みたいな、こと…?」
考えるようにしてぽつりと呟く私。
「あぁ、そうだな。俺たち…帰ってこれたんだ!!!」
純の歓喜の叫びとともに、晶たちからも歓声があがる。
「…」
みんなの歓声を聞きながら、なにか感慨に耽るように、私は教室の机を
そっと撫でる。
「そうだな…そうだよな。こうして元の世界に戻ってこられたなんて、
まだちょっと信じられないよな」
純も晶たちも、それぞれが机の前に行ってそれぞれ何かを思っているようだ。
召喚される前、自分の席だった机の前に行くと、私はそっと椅子を引いて
座ってみた。
そんな私を見つめていた純もかつて自分の席だった場所へと移動して
椅子に座った。
私は、自分の席だった机をそっと撫でると、ゆっくりと教室を見渡した。
「本当に…こうして無事に戻ってこられたなんて…信じられないな」
純もゆっくりと教室を見渡す。
ぼーっと教室から窓の外を眺める。傾き始めた夕日が窓から差し込む。
あれは夢…だった…? それとも…。
「ひなた。俺たち、本当に帰ってきたんだな」
私の横に歩み寄ってきた純が、静かにそう言う。
「あ…うん。純、お疲れ様…」
まだぼーっとしながらぽつりと言う私。
「お前こそ、お疲れ。それに、ありがとうな。お前がいなかったら俺…
魔王を倒せてなかっただろうし、ここにも戻ってこれなかったと思う。」
純が私の頭を優しく撫でて言う。
「いやいや?! ほぼ純が一人で魔王を倒してたよね?!
しかも終始爆笑で!! 魔王がむしろ哀れだったわ!!」
純の発言に一気に現実に引き戻されたような気がしていつもどおり思いきり
ツッコんだ私。
「それでもさ、お前がいつも俺の傍で支えて励ましてくれてたおかげだよ。
それに爆笑は…俺の必殺技だ!」
純がサムズアップしてくる。
「いや必殺技はライオネルバスターだったよね?!?!」
思わずツッコむと純が楽しそうにケラケラと笑った。




