12.魔王登場
12.魔王登場
魔王城の中を進む私と純たち。城内は先ほどの純の聖剣の効果により
まだ明るく照らされていた。
しばらく進むと、広い部屋へと辿り着く。部屋のずっと奥には玉座に静かに
鎮座する人物が見える。ここが魔王城の玉座の間だろうか。
「フフ…やっと来たか、勇者ども。待っておったぞ」
静かに笑うその人物は、黒いローブを纏い、背中にはコウモリのような
黒く大きな羽、頭には羊のような形の赤黒い角を生やしていた。
その姿はまさに『魔王』と呼ぶにふさしい姿だった。
「お~…すごく魔王っぽい…」
現代日本にいる時によくファンタジーもので見てた魔王の姿そのものを
目の前にし、思わず感嘆の声をもらし、軽く拍手してしまう私。
「ほほう?小娘、驚かぬな? 余の威圧を前に怯まぬとは、なかなか
やるではないか。」
魔王が感心して目を細めて笑う。
「…威圧?」
なんのことだろうと思い、私はコテンと小首を傾げる。
「な、何なんだその反応は?!」
私の反応を見た魔王が少し顔を赤らめて動揺する。
「…ふーむ」
魔王を見つめながら首をあっちへこっちへ左右に傾げて考えてみるが、
やっぱりよくわからない。
「ぷはっwwwマジかよwwwwww」
私の反応に大爆笑をする純。
「やっぱひなたはこうでないとな~wwww
見たか魔王!! これが俺たちパーティーのムードメーカー、
ひなただぜwwwwwwwwwww」
大爆笑しながら魔王に私のことを主張する純。
「純…笑いすぎw」
なんだろう…純のセリフにたくさんの「w」が見える気がするなぁ~。
気のせい?
「ごめんごめん~w でもひなたの反応が面白すぎるんだって~wwwwww」
大爆笑しながら答える純。
「…同感」
「うん」
律樹と悠がクスッと笑う。
「あはは、や、やめ…お腹痛くなっちゃう…wwwwww」
衣織も大爆笑しているようだ。
純たちはみんな、私の様子に笑いこけているようだ。
「うーん…?」
みんなの様子にまたコテンと小首を傾げる私。
「か、可愛いすぎるって…」
悠が顔を赤らめて恥ずかしそうに言う。
「もうっ!! うちのひなたってば可愛いすぎ!!」
衣織がキャッキャとはしゃいで言う。
「ちょ…ちょっと待て!!! こんな茶番を見せるために魔王城に
来たわけではないだろう?! そうだろう?!?!」
魔王が慌てて叫んで割り込んできた。
「『茶番』?…いやいや、ちゃんと戦いに来た…はず?」
しかしなぜかだんだん疑問形になって小首を傾げる私。
「そ、それで…えー…そこの銀髪の人間が勇者…なのか?」
戸惑いながら純を見て恐る恐る尋ねる魔王。
「イエース!! 俺がこのパーティーの勇者、
眞壁純だぜwwwwwwwwwwwwwwww」
魔王にドヤ顔をする純…大爆笑で。
「純…爆笑を止めてから言おうよ…」
呆れ顔でぽつりと言う私。
「ひゃはははははははwwwwwwwwwwww」
私の言葉により大爆笑して転げまわる純。
「はぁ…」
その様子に思わずため息がもれる。




