11.魔王城前の戯れー03
11.魔王城前の戯れー03
「それで、どうするの? 本当に魔王城に入るの?」
悠が目の前に聳える魔王城を見上げて言う。
「だな。行くか」
晶が歩き始めたその時、飛んできた紙が私の顔面に張り付いた。
「わっ!! な、なに?」
吃驚して紙を顔から剥がして読んでみると、紙にはデカデカと
『愛してる!!!』と書かれていた。
恐らく犯人であろう純を見やると、純は唐突に聖剣を抜き、
魔王城の巨大な門に下げられた『魔王軍入隊、歓迎!』の垂れ幕を
切り裂いて叫んだ。
「俺の愛はこんなものよりも大きいんだ!!!」
「うん、よくわからん!!」
とりあえずツッコむ。
「ツッコミを忘れないひなた、最高www」
お腹を抱えて衣織が爆笑する。
「はぁ…もう呆れるしかないな」
律樹は呆れ顔で首を横に振る。
「ははっ、純は相変わらずだな」
苦笑いする秋平。
「もう、ダメ…耐えられない…」
お腹を抱えて涙目で大笑いする悠。
そんな中、純はキラキラと歯を光らせて満面の笑みでサムズアップすると、
聖剣を頭上へと掲げた。
すると、聖なる光が周囲へ溢れ出し、魔王城全体をあっという間に
覆い尽くした。
「おぉ~♪」
それを見て感嘆の声をもらす私。
「はははーっ、どうだ!! これぞ聖剣の勇者、眞壁純の偉大な力だー!!!」
高らかに笑う純。
「ところでなんの効果?」
「効果?そんなものはないよ?ただカッコつけたかっただけ~!!ww」
私の問いにケラケラ笑う純。
「あはははは~♪」
純と一緒に大笑いをするとその後
「アホ」
純の頭を軽くペチッとはたいてツッコんだ。
「うん、アホ」
晶たちも総出で純の頭をはたく。
「あいたー!! でもやっぱり、ひなたのツッコミが最高だな!」
全員に頭をはたかれた純が頭を擦りながらも笑顔で言う。
「さあ、それじゃあ、魔王退治に乗り込むとしますかー!
みんな、行くぞー!!」
「はいはい」
意気込む純を先頭に魔王城へとみんなで足を踏み入れる。




