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中国? イーロ

はい、このところ毎日更新してます。今日で5日連続?でしょうか?読んでくださる皆さんには感謝です。

 その日の放課後、慶斗と翔太、そして凪沙と可憐は再びあの教室を目指していた。やはり慶斗の女装と可憐のメイド服は変わらないのであったが…。

「失礼します。一学年の希望者です。」

「入りなさい。」

 四人が教室に入ると、既に数人の人影があった。学園長に龍夜、そして玲奈に見慣れぬ二人の人。

「兄ぃ!」

「お姉ちゃん♪」

 それぞれが龍夜と玲奈に駆け寄る。この時初めて、4人は互いの関係を知ることとなるのだった。

「兄ぃもこの集まりに入るんですね!嬉しいです!玲奈さんもお久しぶりです。」

「慶斗君、久しぶり。よく似合ってるわね。さっきは気付かなかったよ~。」

「嬉しくありません。椎名さんに…」

「凪沙にやられたんだ。アハハッ、あの子らしいね。」

「お知り合いですか?」

「うん。従姉妹なんだ。」

 その時、後ろから凪沙が現れる。女装の慶斗にギューッと抱きついた。

「可愛い可愛い。可愛くて面白い♪あれっ、お姉ちゃんも入るんだ。慶斗っちと知り合い?」

「まぁね。」

「玲奈さんは兄ぃの彼女なんです。」

「え~っ!お姉ちゃん彼氏いたの?しかも慶斗っちのお兄さんって、あの朱雀先輩だよね?お爺ちゃんの権力使ったの?」

「それはないよ。俺は玲奈が好きだから。なぁ、玲奈?」

 龍夜が玲奈の肩を抱き寄せる。そんな龍夜の態度に玲奈は顔を赤くした。慶斗は“いつもの事だから”と特に気にしていない様子だったし、凪沙は凪沙でニヤニヤしている。どうやら彼女の中では、目の前の光景が面白いものとして認識されているようだ。

「それにしても、慶斗もやるな、このこの~。」

 龍夜が慶斗と凪沙の関係を勘違いしたのか、冷やかしてくる。今度は慶斗が顔を赤くする番だった。

「あ、兄ぃ!僕と凪沙さんは別にそんな関係ではありません!!」

「そうですよ♪慶斗っちは私のおもちゃですから。」

 何かと突っ込み満載の言葉を放った凪沙。慶斗が何か言おうとしたのだが、それは誰かの入室に遮られた。

「すまぬ、遅れたの。」

「類、遅い。」

 彼の名前は、中里類なかさと るい。龍夜と同じく二学年のSクラスで、スペイン系風属性の征儀伝である。龍夜とは小学生時代からの付き合いで、クラス決定試験でもチームを組んでいた経緯があるのだ。時代掛かった喋り方だが、それも彼の特徴の一つである。

「では、これくらいにして、始めるとしよう。」

 学園長が話を始めた。


「巷ではクラッシャーと呼ばれる殺人鬼の話だが、一部の人間にしか知らされていない事実がある。君達には教えておくべきだろうと思う。…実は、あの者はスペイン系でもギリシア系でもない征儀伝だ。」

 慶斗、翔太、可憐、凪沙、龍夜以外が驚いた表情をする。それもそうだ。征儀伝であるのに、どちらの系統にも属さないと言うのだから。

「あれは、中国系征儀伝と言う。隠された第三の系統と言うべきだな。だが、その存在は闇に葬られていた。それが最近になって、活動を始めたのだ。因みに、我々が召還するのは“魔獣”だが、中国系が召還するのは“幻獣”と呼ばれている。これはまた後で話をしてもらおう。決して命を落とすことはない様に。後は龍夜君、頼んだよ。」

 その言葉を残して、学園長は去っていった。やはり歩き方一つ見ても、歳を感じさせない。いや、見た目ほどの若さを見せ付けるのであった。学園七不思議のひとつでもあるだろう。学園長が出て行った後、代わりに龍夜が教壇に立った。

「学園長から、この集まりで手ほどきをする事になった。俺にできる事は全て教えようと思う。三年の先輩に笑われないよう努力するのでよろしく。早速だが、思い立った日が吉日だ。模擬場もぎばへ向ってくれ。」

 模擬場とは、慶斗たちがクラス決定試験を行った場所でもある。征儀伝が召還魔獣を用いて模擬戦をする場所だ。今は観客席は取り外され、閑散としていた。「一列に並んでくれ。コレから中国系征儀伝と、それに対処する方法を教える。」

 龍夜の話に拠れば、中国系征儀伝は幻獣を召還出来る他、征儀を体全身に纏うことにより、身体能力の大幅な向上を可能にするのだ。一連の事件において、魔獣の対応できないような超高速は、この能力によるものだと言う。

「そこでだ。俺の新しい呪文なら中国系征儀伝にも対抗する事ができる。適当な名前だが、“装甲征儀アルマライズ”と名付けた。」

装甲征儀アルマライズ。魔獣による攻撃が効かない中国系征儀伝への唯一の対抗策。征儀伝の物理的手段と言ってもいいだろう。魔獣の力を一部だけ契約者である人間へ渡し、それを具現化する呪文だ。具現化された征儀は武器となる。 

「一番最初に学ぶのはコレだ。各自練習してみろ。」

 慶斗たち一年生組みは、一塊になって練習を始めた。同じ呪文を詠唱するにしても、征儀伝の口調などから微々たる差異が見られる事がある。この時もそれに則るのだった。

【主の命令です。力の一部を契約者に譲与せよ。アルマライズ!】

【主の命令だ。貴様の力を俺に宿せ。アルマライズ!】

【主の命令、お前の力を契約者に渡しなさい。アルマライズ!】

【主の命令よ。あなたの力を私に貸して。アルマライズ!】

 上から慶斗、翔太、可憐、凪沙である。普段の口調が大きく関係しているのだ。それぞれ自分の魔石がはまる生徒手帳を構える。魔石が発光し、4人の手の中で収束し始めた。しかし、そう簡単にはいかないのが現実。

「あれ?」

 凪沙が怪訝な声を出す。凪沙を初めとして、翔太や可憐の武器は消えてしまったのだ。慶斗一人を除いて…。魔石からもれ出た光が収縮するとそこには、白い刀があった。形や大きさは兄である龍夜と同じもの。だが、龍夜の漆黒の刀とは違い、色が白銀に統一されていた。まるで、自分のエンジェルドラゴンの鱗を削って作ったかのようだ。

「すごいな慶斗。一発でできるなんて。」

 翔太が感嘆の声を漏らす。恥ずかしそうに頭を掻く慶斗。龍夜がやって来た。

「できたか、慶斗。」

「はい。兄ぃとお揃いです!」

 嬉しそうに微笑む慶斗。だが、今の彼は女子の制服を着ている。もはや妹だった。因みに、一学年の中で慶斗のみが装甲正義アルマライズを成功させたのには訳がある。それは、慶斗の魔力の量にあった。慶斗の魔力保持量は非常に高い。また、魔力や征儀を練り上げ武器を作るなどという技術は、征儀の扱いに長けている必要がある。入学したばかりの一年生にそう簡単にできるはずがないのだ。慶斗は溢れるばかりの魔力を人より余計に使う事によって、武器の形を維持しているのだった。即ち、いくら慶斗であろうとも、魔力保持量が人並みであればアルマライズは成功できないと言う事だ。

「いいか、普通に作るだけでは魔力の消費量が高い。コツは魔力の密度を高めることだ。そうすればさっきより少ない魔力で武器を作れる上に、強い武器を作ることが可能になる。難しいが、お前らSランクならやれるはずだ。」

 再び意識を集中させる4人。魔力の練成とでも言うのか、文字通り魔力を練り上げるのだ。意識を集中させ、それぞれが使役する魔獣の力を自分に纏わせる。

「おぉ!」

 閉じていた目を開けた翔太が歓喜の声を上げる。彼の手には槍が握られていた。先端部分に蝙蝠の翼を模した装飾が施され、十文字槍のようだ。

 凪沙の手には、弓が握られている。まるで氷の様な透き通った青の色をしている。

 可憐の手は見えなくなっていた。両手甲に纏ったガントレット、彼女の魔獣である狼の頭部を模したそれは、狼の牙に相当する刃を不気味に光らせている。

「今年のSランクの新入生、潜在能力高すぎないか?」

 後ろの方で装甲征儀に四苦八苦する三年が、ポツリと呟いた。今のところ、男子女子の一人ずつが三年からこの集まりに参加している。周りの下学年が成功させていく中、少々焦っている様にも見える。

「一旦終了にしよう。日ごろから練習してくれ。それじゃ、魔獣で模擬戦でもやってみるか?」

分からない点、批評がありましたら、送ってください。直ちに納得のいく様に説明させて頂きます。自分だけ突っ走って、読者の方に伝わらない事があるのは、作者としてどうかと思いまして。(私が言えた義理じゃありませんけど。)

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