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試験¢ コーティナ

「おはようございます。」

 慶斗が一学年のSクラスの教室に入ってくる。既に他の三人は揃っており、思い思いの事をしていた。凪沙は可憐にネコミミを付けようとしてるし、可憐はそれを無表情で受け入れている。翔太は本を読んでいたようだ。

「お、慶斗。調子はどうだ?」

「はい。お陰様で。昨日は心配をお掛けしてすいませんでした。」

 深々と頭を下げる慶斗。やはり腰の低さはいつも通りだ。それを見て、翔太も一安心する。しかし、凪沙は少し怒っている様だった。慶斗に近付く。

「あ、あの…、凪沙さん?頬っぺたに跡ついてますよ?床で寝たんですか?」

「そんな事はどうでもいいの!それより、服!」

「え?」

「どうして女子の服着てないの!」

 凪沙の怒りの原因。それは慶斗が女子の制服を着ていないからだった。余程慶斗の女装姿が気に入っているのだろうか?

「だって、あんな格好恥ずかしいじゃないですか!」

 必死に弁明する慶斗。しかし、凪沙の目は本気のようだ。後ろで翔太が何か言っているが、二人には聞こえていない。その内、凪沙が慶斗の手を掴んだ。反対の手には紙袋が握られている。あれよあれよと言う間に、慶斗たち二人は教室を出て行ってしまった。



「…と言うのが俺の見解です。」

 ここは学園長室。椅子に座る若い男性、この学園の長、神谷浩輔に話をするのは、慶斗の兄である龍夜だった。彼は昨日の一件から、二度と慶斗が傷つかない事を誓った。学園長の神谷も難しい顔をしている。

「それでは、君は一学年の泉可憐が中国系征儀伝であると?」

「もしくは、その手先だと思います。」

 昨日のSクラスの有志を集めた警護部の顔合わせにおいて、可憐は龍夜の理論を越えた技を披露した。それを龍夜が奇妙だと感じたのだ。確かに、中国系征儀伝は未だ謎の存在である為、可憐があのような特別な力を使えたとしても納得がいく。

「可能性がない訳じゃないな。書類に拠れば、彼女の両親は既に他界、保護者もいないようだ。そこに漬け込んだとも考えられる。」

「どうしますか?」

「様子を見よう。まだ彼女が怪しいと決まったわけじゃない。口外は禁物だ。…そろそろ授業だな、遅れないように。」

 一礼をして去っていく龍夜。静かになった学園長室。神谷はため息をついた。その姿はどことなく年寄り臭く、本来の年相応の雰囲気であった。



「さて、今日も授業始めるぞ。…朱雀、なんで泣いてるんだ?」

「先生、服装については何も突っ込まないんですね。」

 翔太の突っ込みの通り、またもや慶斗は凪沙の手によって、女子の格好をさせられていた。前髪はピンで留めて、額を出す。また、服装はメイド服だった。どうやら、可憐の予備らしい。しかも慶斗の男子用制服は取り上げられてしまったのだ。

「今日はDランクと対戦してもらうぞ。」

「は?先生、どう言う事ですか?」

 Dクラスと言えば、5つに分けられたランクで一番低い。しかもその一学年となれば、この学園で最弱だろう。失礼だろうが、全くと言って良い程の実力差がある為、勝ち負けは既に決まっているのだ。

「それが違うんだなぁ。Dクラスの担任と協議した結果、5対1の戦いだ。コレくらいならフェアだろ?」

 相手は数で相手をすると言う。確かに、少数精鋭のSクラスとは違い、Dクラスには生徒がたくさんいる。一度に大量の人数を裁くことを取り上げれば、効率的と言っても過言ではない。

「しかもだ。この試合は今学期の最初のクラスアップ試験でもあるんだ。相当力入ってるだろうから、舐めて掛かると痛い目みるぞ。」

 クラスアップ試験。その名の通り、上級クラスへ編入する為の試験。学園で実践を積めばスキルアップし、自分の所属するクラスより能力が高くなる可能性がある。そんな生徒に施されるのが、この試験だ。毎学期に1回行われ、10人程度が上に上がっていく。また、逆に落ちる場合もある。慶斗たちはSクラスであり、これ以上上がることは出来ない。しかし、下手をすればクラスを落とされる可能性があるのだった。

「別に勝ち負けでクラスの上下が決まるわけじゃない。征儀の使い方やスキル、連携だって審査対象だ。まぁ、今日は対多数戦闘の練習だと思ってくれ。じゃ、既にDクラスはお待ちかねだ。行くぞ。」

 格技場へ向う5人。既にそこでは戦闘が行われていた。クラスアップ試験はSクラス以外に適用される為、Dクラスを始めとし、CクラスからAクラスまで揃っている。


【主の命令さ、炎で包んで燃やせ。コーティナ・デ・フェーゴ】

【主の命令だ。水で包み込め。コーティナ・デ・イーロ!】

 炎と水がぶつかり合って、水蒸気を発生させる。一対一で戦っているのを見ると、どうやらクラスの階級は一つしか違わないらしい。近くには審査をしているだろう教師がいる。

「お前らはこっちだ。来い。」

 担任教師に連れられて、慶斗たちは自分の持ち場へと向う。そこには調度20人のDクラス生徒がいた。

「やっと来たか。」

「勝者の余裕だっての。」

 それぞれの担任教師が笑いながら言葉を交わす。

「…今日の飲み代はお前持ちだな。」

「アホ。Sクラス舐めんな?」

 実はこの二人、今日のクラスアップ試験において、賭けをしているのだ。Dクラスのグループが一つでもSクラスの生徒に勝てば、Sクラスの教師がDクラスの教師に奢ると言うもの。教師の風上にも置けない連中である。しかし、生徒には聞かれない場所にいたので、ばれることはなかった。

「慶斗。頑張ろうぜ。」

「女装は嫌です…」

慶斗「えっと、この小説に登場する呪文ですが、作者がとある言語を使ってます。所々英語に似た言葉があるので、ラテン語をルーツにしている言語です。いずれ解説するそうなので、その時はよろしくお願いします。あと、こんな呪文を考えました!って言う読者の方、感想のほうから送ってください。採用するかもしれません、と作者が言っていました。では、僕はこれkら兄ぃに会わなくてはならないので、失礼します。」

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