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召還! エクスジェンシア

元となってる小説、「開校!征儀学園」の設定を直して新作小説としてアップしました。呪文は作者のオリジナルですが、解説も入れて書いていくので、よろしくお願いします。また、いるかどうかは分かりませんが、私の別の小説、「PRICELESS」と「ハーレムを作れ?」からの流用キャラが多数組み込まれております。もしそちらを呼んだことがあるなら、一度フレッシュしてから読んで下さい。

 とある場所、一人の女子が電話口で誰かと話している。

「えぇ、大丈夫です。抜かりはありません。はい。必ず完遂して見せます。それでは、そろそろ時間なので失礼します。」


 その女子が電話を切る頃、そう遠く離れてない、いや、程近い距離の場所で…。

「行くぜ、慶斗けいと。手加減しないからな。」

「うん。」

【【エクスジェンシア!】】

 同時に、離れた場所に立つ二人が呪文を叫ぶ。顔を見る限り、この二人は兄弟に違いない。それぞれが持つ白い宝石と黒い宝石が光りだす。ただ、黒い宝石は何かのカードの様な物に収められていた。互いの立つ位置から少し離れた場所に、宝石と同じ色の白と黒の魔法陣が展開する。その中から現れたのは二体のドラゴン。一体は穢れ無き純白の光り輝く龍。もう一体は、まるで漆黒の闇を龍の形に切り抜いたような感じだった。大きさは5m程度、しかし翼を広げお互いを威嚇する姿は雄雄しいものだった。

【主の命令です。光のオーロラで対象で包み込め。コーティナ・デ・ブライヤー!】

【主の命により、闇の弾丸で敵を撃ち抜け。バレ・デ・オスクリード!】

 白の龍、契約者の朱雀慶斗すざく けいとが“エンジェルドラゴン”と呼ぶその龍が、相手に向って光を見せる。相手の霍乱を狙う作戦らしいが、黒の龍を使う慶都の兄、朱雀龍夜すざく りゅうやの唱えた呪文の効果で、漆黒の弾丸が光のオーロラを貫通したのだ。そのまま弾丸は慶斗のエンジェルに被弾し、慶斗自身を含めてダメージを与える。

【回復してください、リポルネルス!】

 慌てて慶斗が唱えた回復呪文。光の属性を持つ彼の得意技でもある。受けたダメージを相殺するかのように、慶斗と彼の使役する魔獣に力を与えていく。力が回復した所で、新たに呪文を詠唱するのだった。

【主の命です。光の刃で切り裂け。コルト・デ・ブライヤー!】

【主の命により、闇の罠を仕掛けろ。トラーマ・デ・オスクリード!】

 慶斗のエンジェルの翼から放つ無数の光の刃。凄まじいスピードで龍夜に向う。だが、それは突然現れた闇の壁で全て消えてしまった。唖然とする慶斗。

「兄ぃ、今の技は何ですか?今まで見た事無いです!」

「慶斗、よそ見してる場合か?」

 次の瞬間、慶斗の前方にあった闇の壁が消え、その直後、彼の背部に現れた。そこから放たれたのは、先程慶斗自身が放ったはずの攻撃。防御をする間もなく己の攻撃にダメージを受ける慶斗。

「リ、リポルネルス!」

 再び回復が始まる。しかし、ダメージが大きいせいか、回復が遅い。その間にも龍夜は、更なる呪文を唱え始めるのだった。

【主の命により、全てを飲み込む闇を見せろ。フィナーレ・デ・オスクリード】

 龍夜の召還魔獣の口から、溢れんばかりの黒いガスの様なものが生成される。気体では無い、闇その物だ。それが吐き出され、今だ回復に専念する慶斗を襲う。光が闇を包み込む瞬間だった…。


「やっぱり兄ぃは強いです。」

「まぁな。だが、学園で一年間も学んでれば慶斗だって直ぐに強くなれるさ。」

 仲良く並んで歩く二人の男子。お揃いの制服を着ているが、どうやら慶斗と呼ばれる男子の制服の方が新しいようだ。同じ制服を着た生徒達が歩く中、兄の龍夜、弟の慶斗の二人も学園へ向うのだった。二人が向う先、“国立南陽学園”は全寮制である。兄弟である彼らは同じ部屋に住んでいるのであった。やがて、学園の校門に着く。

「さて、俺は自分の教室に行く。クラス試験頑張れよ。」

「兄ぃにボロ負けしたから、自信ないです…。」

「悪い悪い。だけどな、お前の力は強いんだ。2学年のDランクより強いかもしれないぞ?ただし、回復に頼ろうとするのがお前の悪い所だ。攻撃に専念してみろ。回復は限界ギリギリまでするな。いいな?ちゃんとSランクに入るんだ、母さん達が悲しむからな。それじゃ、時間があったら試験見に行くからな。」

「はぁい。また後でです。」

「おっと、そうだった…。一つ良い事を教えてやるよ。耳貸せ。」


 慶斗が龍夜と別れ、新入生の集まる場所に行く。そこにはたくさんの新入生の姿があった。受付に向おうとすると、後ろから声をかけられる。

「おっす慶斗。」

「あ、翔太。おはよう。」

 彼は慶斗の中学時代からの友達で、名前を青龍翔太せいりゅう しょうたと言う。征儀の力に目覚めた若者が集うこの学園。即ち彼も征儀伝として覚醒していると言うことなのだろう。改めて受付に行き、名前を告げる。確認と同時に一枚の金属製のカードを渡された。南陽学園の校章が裏に描かれており、表の中心部分には円形の溝がある。

「そこに貴方の魔石を嵌めてください。」

 実はこれ、学園の生徒手帳である。今年から2学年である龍夜は既に持っている。慶斗はキラキラした目つきで受け取り、ポケットから白い宝石を取り出した。この宝石こそが、“魔石”と呼ばれる征儀伝としての証であり、命より大切と言っても過言では無い代物でもある。カード型の生徒手帳は、これを守る役目もあるのだ。パチリと小気味いい音と共に、二人の手帳に魔石が嵌った。翔太は龍夜と同じく黒い魔石である。

「では、向こうでテストの開始を待っててください。それとテストは二人一組のチーム戦の為、パートナーを見つけるのをお忘れなく。」

「それなら心配なく。俺はコイツと組むので。」

 翔太が慶斗の肩に手を置いた。驚いたのは慶斗の方である。

「駄目ですよ翔太!僕なんかでは足手纏いになってしまいます!」

「慶斗、いいか?お前はあの龍夜先輩の弟だ。Sランク候補筆頭だぞ?」


 一部の人には元来、不思議な力が宿っている。“征儀”と呼ばれるその力を扱う者を育成する場所、それがこの南陽学園なのだ。そして、学園の配属クラスは試験によって決まる。試験では自分の征儀を用いて戦い、実力の程度でクラスが決まってくるのだ。上からSpecial,Advance,Basic,Common,Deadbeadクラス。略してSクラスなどと呼ばれている。

 慶斗の兄、朱雀龍夜は成績優秀であり、特に征儀の扱いに掛けては右に出る者がいないと言われている。この学園もスカウトの上で入学した。実を言えば、慶斗も同じくスカウトされたのだ。本人は謙遜しているが、周囲からは“神童兄弟”などと言われている。


「コレより、クラス分けのテストを行う。手帳に現れるブロックごとにトーナメント戦をするから、直ぐに動くように。」

 慶斗達が手帳を開くと、“1”の文字が浮かび上がる。即ち、第一ブロックに向かえと言う指示なのだ。



「…これからだな。」

「えぇ。」

 高いビルの屋上、そこから下を睨む様に見るこの二人の呟きに、誰もまだ気付く事はなかった。

呪文について。作者が作ったものです。いずれ解説したいと思います。

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